【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかに持ち直しの動きがみられたものの、新型コロナウイルス感染症、物価上昇、供給面での制約および金融資本市場の変動等の影響により厳しい状況が続きました。このような状況の中、当社グループは、2020年9月に発表したポストコロナ社会に向けた対応方針である「変革のスピードアップ」のもと、「安全」を経営のトッププライオリティに位置づけ、「収益力向上」、「経営体質の抜本的強化」および「ESG経営の実践」に取り組み、グループ経営ビジョン「変革 2027」の実現に向けた歩みを加速しました。「究極の安全」を実現するため、「グループ安全計画2023」のもと、大規模災害等の新たなリスクを捉えたルール・しくみの変革や、「うまくいっていること」にも着目する取組みの推進といった、一人ひとりの「安全行動」および「安全マネジメント」の進化と変革に、グループ一体で取り組みました。また、2022年度より導入した電柱建替用車両による新幹線の電柱地震対策をはじめ、新たな技術を積極的に活用した安全設備の整備を推進しました。「収益力向上(成長・イノベーション戦略の再構築)」では、鉄道事業を取り巻く環境が厳しさを増す中、旅行気運・移動需要を喚起するため、現業機関社員の発意も取り入れながら、「鉄道開業150年」や「新幹線YEAR2022」に関わる様々な施策を展開しました。さらに、ライフスタイルの多様化を大きなチャンスと捉え、成長・イノベーション戦略を再構築し、グループの強みであるリアルなネットワークとデジタルを掛け合わせ、デジタル化・チケットレス化やスタートアップ事業の推進等、新しい暮らしの提案や新領域への挑戦に取り組みました。「経営体質の抜本的強化(構造改革)」では、ワンマン運転の拡大や自動運転技術の推進、スマートメンテナンスをはじめとしたDXのさらなる加速等、生産性向上に向けた取組みを実施しました。また、サステナブルなJR東日本グループを創るため、2022年6月以降、JR東日本の組織改正を進めるとともに、グループ全社員の働きがいの向上のため、業務改革、働き方改革、職場改革の3つの改革を進めました。2023年3月31日現在、計34箇所で「組織横断プロジェクト」が活動しており、部門や組織を越えてお客さまに近い場所で創意を発揮し、エリアや線区の課題解決に挑戦しております。「ESG経営の実践」では、当社グループがめざすエネルギー戦略として、2022年7月に「エネルギービジョン2027~つなぐ~」を策定し、2050年度までに当社グループ全体のCO₂排出量実質ゼロに向けて、駅・車両への省エネ設備の導入や省エネ運転の推進、風力・太陽光といった再生可能エネルギー開発を推進しました。また、地域との共創を通じた地方創生の実現をめざし、いわきや青森、新潟における地方中核駅を中心としたまちづくり、山形や弘前における地域連携ICカードのエリア拡大、および京葉線と田沢湖線における新駅開業を実施しました。今後も、グループ経営ビジョン「変革 2027」の実現に向けてグループ一体で取り組んでまいります。当連結会計年度の決算につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復によりすべてのセグメントで増収となったことなどにより、営業収益は前期比21.6%増の2兆4,055億円となりました。また、これに伴って営業利益は1,406億円(前期は営業損失1,539億円)、経常利益は1,109億円(前期は経常損失1,795億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は992億円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失949億円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
a 運輸事業運輸事業では、新型コロナウイルスの感染防止対策の徹底と、安全・安定輸送およびサービス品質の確保にグループの総力を挙げて取り組みました。この結果、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復で鉄道運輸収入が増加したことに加え、Suicaに係る負債の収益計上時期を変更したことなどにより、売上高は前期比26.1%増の1兆6,803億円となり、営業損失は240億円(前期は営業損失2,853億円)となりました。
b 流通・サービス事業流通・サービス事業では、駅を交通の拠点からヒト・モノ・コトがつながる暮らしのプラットフォームへと転換する「Beyond Stations構想」などを推進しました。この結果、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復でエキナカ店舗の売上が増加したことなどにより、売上高は前期比16.4%増の3,635億円となり、営業利益は前期比149.9%増の352億円となりました。
c 不動産・ホテル事業不動産・ホテル事業では、大規模ターミナル駅開発や沿線開発など「くらしづくり(まちづくり)」を推進し、地域とともに街の魅力を高めました。この結果、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復でホテルやショッピングセンターの売上が増加したことなどにより、売上高は前期比9.1%増の4,097億円となり、営業利益は前期比3.5%増の1,115億円となりました。
d その他その他の事業では、Suicaの利用シーンのさらなる拡大と、シームレスでストレスフリーな移動を実現する「MaaSプラットフォーム」の拡充などに取り組みました。この結果、クレジットカード事業の売上が増加したことなどにより、売上高は前期比7.0%増の2,231億円となり、営業利益は前期比47.9%増の172億円となりました。
(注) 当社は、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成22年6月30日)および「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)におけるセグメント利益又は損失について、各セグメントの営業利益又は営業損失としております。
(参考)当社の鉄道事業の営業実績当社の鉄道事業の最近の営業実績は次のとおりであります。
輸送実績
区分
単位
第35期(自
2021年4月1日至
2022年3月31日)
第36期(自
2022年4月1日至
2023年3月31日)
営業日数
日
365
365
営業キロ
新幹線
キロ
1,194.2
1,194.2
在来線
〃
6,108.5
6,108.0
計
〃
7,302.7
7,302.2
客車走行キロ
新幹線
千キロ
506,386
493,528
在来線
〃
1,743,028
1,717,560
計
〃
2,249,414
2,211,088
輸送人員
定期
千人
3,044,111
3,184,088
定期外
〃
1,749,643
2,139,530
計
〃
4,793,755
5,323,619
輸送人キロ
新幹線
定期
千人キロ
1,473,564
1,563,002
定期外
〃
8,910,940
14,931,346
計
〃
10,384,504
16,494,348
在来線
関東圏
定期
〃
52,049,846
54,766,761
定期外
〃
24,733,231
31,590,035
計
〃
76,783,077
86,356,796
その他
定期
〃
2,655,981
2,697,719
定期外
〃
1,427,040
1,929,024
計
〃
4,083,022
4,626,743
計
定期
〃
54,705,828
57,464,480
定期外
〃
26,160,271
33,519,059
計
〃
80,866,100
90,983,540
合計
定期
〃
56,179,392
59,027,482
定期外
〃
35,071,211
48,450,406
計
〃
91,250,604
107,477,888
乗車効率
新幹線
%
29.5
48.1
在来線
〃
33.2
37.8
計
〃
32.8
39.1
(注) 1 乗車効率は次の方法により算出しております。
乗車効率=
輸送人キロ
×100
客車走行キロ×客車平均定員
2 「関東圏」とは、当社首都圏本部、横浜支社、八王子支社、大宮支社、高崎支社、水戸支社および千葉支社管内の範囲であります。
収入実績
区分
単位
第35期(自
2021年4月1日至
2022年3月31日)
第36期(自
2022年4月1日至
2023年3月31日)
旅客運輸収入
新幹線
定期
百万円
20,283
21,207
定期外
〃
237,805
400,721
計
〃
258,088
421,929
在来線
関東圏
定期
〃
341,719
354,175
定期外
〃
470,373
602,127
計
〃
812,093
956,302
その他
定期
〃
16,009
16,141
定期外
〃
27,031
37,389
計
〃
43,040
53,530
計
定期
〃
357,728
370,316
定期外
〃
497,404
639,517
計
〃
855,133
1,009,833
合計
定期
〃
378,012
391,524
定期外
〃
735,210
1,040,238
計
〃
1,113,222
1,431,762
荷物収入
〃
23
4
合計
〃
1,113,245
1,431,767
鉄道線路使用料収入
〃
6,243
5,663
運輸雑収
〃
135,234
170,944
収入合計
〃
1,254,724
1,608,376
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益の計上などにより、流入額は前連結会計年度に比べ3,912億円増の5,817億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローについては、投資有価証券の取得による支出が増加したことなどにより、流出額は前連結会計年度に比べ391億円増の5,655億円となりました。財務活動によるキャッシュ・フローについては、有利子負債の調達が減少したことなどにより、流入額は前連結会計年度に比べ2,778億円減の268億円となりました。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ439億円増の2,150億円となりました。また、当連結会計年度末のネット有利子負債残高は4兆5,598億円となりました。なお、「ネット有利子負債」とは、連結有利子負債残高から連結現金及び現金同等物の期末残高を差し引いた数値であります。
③ 生産、受注及び販売の実績当社および当社の連結子会社の大多数は、受注生産形態をとらない業態であります。なお、販売の実績については、「(1) 経営成績等の状況の概要」におけるセグメントの業績に関連づけて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a 経営成績○ 営業収益当連結会計年度の営業収益は、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復によりすべてのセグメントで増収となったことなどにより、前期比21.6%増の2兆4,055億円(対4月業績予想474億円減)となりました。 運輸事業の外部顧客への売上高は、前期比26.7%増の1兆6,185億円(対4月業績予想564億円減)となりました。これは、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復で鉄道運輸収入が増加したことに加え、Suicaに係る負債の収益計上時期を変更したことなどによるものであります。新幹線に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復により、輸送人キロは前期比58.8%増の164億人キロとなりました。定期収入は前期比4.6%増の212億円、定期外収入は前期比68.5%増の4,007億円となり、全体では前期比63.5%増の4,219億円となりました。関東圏の在来線に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復により、輸送人キロは前期比12.5%増の863億人キロとなりました。定期収入は前期比3.6%増の3,541億円、定期外収入は前期比28.0%増の6,021億円となり、全体では前期比17.8%増の9,563億円となりました。関東圏以外の在来線に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復により、輸送人キロは前期比13.3%増の46億人キロとなりました。定期収入は前期比0.8%増の161億円、定期外収入は前期比38.3%増の373億円となり、全体では前期比24.4%増の535億円となりました。 運輸事業以外の事業の外部顧客への売上高については、以下のとおりであります。流通・サービス事業では、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復でエキナカ店舗の売上が増加したことなどにより、前期比17.9%増の3,278億円(対4月業績予想251億円減)となりました。不動産・ホテル事業では、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復でホテルやショッピングセンターの売上が増加したことなどにより、前期比8.4%増の3,822億円(対4月業績予想292億円増)となりました。その他の事業では、クレジットカード事業の売上が増加したことなどにより、前期比8.2%増の769億円(対4月業績予想49億円増)となりました。 ○ 営業費用営業費用は、前期比6.2%増の2兆2,649億円となりました。営業収益に対する営業費用の比率は、前連結会計年度の107.8%に対して、当連結会計年度は94.2%となりました。運輸業等営業費及び売上原価は、前期比5.7%増の1兆6,878億円となりました。これは、物件費が増加したことなどによるものであります。
販売費及び一般管理費は、前期比7.5%増の5,770億円となりました。これは、物件費が増加したことなどによるものであります。 ○ 営業利益営業利益は、1,406億円(対4月業績予想123億円悪化)となりました。前連結会計年度は、営業損失1,539億円でありました。 ○ 営業外損益営業外収益は、前期比4.9%減の420億円となりました。これは、協力金収入が減少したことなどによるものであります。営業外費用は、前期比2.9%増の718億円となりました。これは、社債利息が増加したことなどによるものであります。 ○ 経常利益経常利益は、1,109億円(対4月業績予想129億円改善)となりました。前連結会計年度は、経常損失1,795億円でありました。 ○ 特別損益特別利益は、前期比45.4%増の932億円となりました。これは、受取補償金が増加したことなどによるものであります。特別損失は、前期比16.3%増の757億円となりました。これは、工事負担金等圧縮額が増加したことなどによるものであります。
○ 税金等調整前当期純利益税金等調整前当期純利益は、1,283億円となりました。前連結会計年度は、税金等調整前当期純損失1,805億円でありました。 ○ 親会社株主に帰属する当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益の計上などにより、992億円(対4月業績予想392億円改善)となりました。前連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純損失949億円でありました。前連結会計年度の1株当たり当期純損失251.69円に対し、当連結会計年度は1株当たり当期純利益263.38円となりました。 b 財政状態当連結会計年度末の資産残高は前連結会計年度末に比べ2,604億円増の9兆3,518億円、負債残高は前連結会計年度末に比べ1,808億円増の6兆8,541億円、純資産残高は前連結会計年度末に比べ796億円増の2兆4,977億円となりました。運輸事業においては、大規模地震対策やホームドア整備、車両新造、幕張豊砂駅新設工事などに3,730億円の投資を行ったことなどにより、当連結会計年度末の資産残高は7兆871億円となりました。流通・サービス事業においては、仙台駅北部高架下開発など、新規店舗の展開や既存店舗の改良などに156億円の投資を行ったことなどにより、当連結会計年度末の資産残高は3,535億円となりました。不動産・ホテル事業においては、いわき駅南口開発や青森駅東口駅ビル開発など、ショッピングセンターやオフィスビル、ホテルの建設などに1,102億円の投資を行ったことなどにより、当連結会計年度末の資産残高は1兆8,150億円となりました。その他の事業においては、システム開発などに557億円の投資を行ったことなどにより、当連結会計年度末の資産残高は1兆738億円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a キャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より3,912億円増加し、5,817億円の流入となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上などによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より391億円増加し、5,655億円の流出となりました。これは、投資有価証券の取得による支出が増加したことなどによるものであります。なお、設備投資の概要は以下のとおりです。運輸事業に関しては、大規模地震対策やホームドア整備、車両新造、幕張豊砂駅新設工事などの設備投資を実施しました。流通・サービス事業に関しては、仙台駅北部高架下開発など、新規店舗の展開や既存店舗の改良などを行いました。不動産・ホテル事業に関しては、いわき駅南口開発や青森駅東口駅ビル開発などの設備投資を実施しました。その他の事業においては、システム開発などの設備投資を実施しました。また、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度より3,520億円増加し、162億円の流入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より2,778億円減少し、268億円の流入となりました。これは、有利子負債の調達が減少したことなどによるものであります。なお、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末の1,710億円から439億円増加し、2,150億円となりました。
b 財務政策グループ経営ビジョン「変革 2027」の早期実現に向けて、設備投資に関して、成長投資においては、収益力向上や生産性向上に資する投資を積極的に実施します。維持更新投資においては、大規模地震対策やホームドア整備など安全のレベルアップに資する投資を引き続き着実に進めるとともに、安全の確保を大前提とした投資の選択と集中を徹底します。さらに、「脱炭素社会」実現などの社会的課題の解決、地域社会など多様なステークホルダーへの貢献、長期的視点での生産性向上や業務変革を目指し、地方創生やDXなどの設備投資を厳選して実施します。2023年度から2027年度まで総額3兆8,900億円の投資を計画しています。また、株主還元については、中長期的に総還元性向40%を目標とし、配当性向は30%をめざすこととしております。このために必要な資金については、営業キャッシュ・フローによるほか、社債の発行や金融機関からの借入等による資金調達を行っており、連結有利子負債残高は、連結営業収益、利益に応じた水準とすることを中長期的な考え方としております。具体的には、ネット有利子負債/EBITDAを中期的に5倍程度、長期的に3.5倍程度とすることをめざしております。「ネット有利子負債」とは、連結有利子負債残高から連結現金及び現金同等物の期末残高を差し引いた数値であり、当連結会計年度末のネット有利子負債残高は4兆5,598億円となりました(なお、当連結会計年度末の有利子負債残高は4兆7,748億円であります)。また、「EBITDA」とは、連結営業利益に連結減価償却費を加えた数値であり、当連結会計年度のEBITDAは5,305億円となりました。当社グループはキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、CMS参加各社の余裕資金の運用と資金調達の管理を一括して行い、連結ベースでの資金効率の向上に努めております。また、グループ間決済の相殺やグループ内の支払業務を集約する支払代行制度などの資金管理手法を採用しております。当社は、健全な財務体質の維持・向上および十分な手元流動性の確保を基本方針に置き、社債の発行や金融機関からの借入等により資金調達を行っております。また、金利上昇リスクの抑制を目的とし、支払金利の固定化や、調達年限の長期化による支払金利の長期固定化を行っております。さらに、年度ごとの債務償還額の抑制および平準化に資する年限選択を行うことで、将来の借換リスク抑制を図っております。当社は、当連結会計年度に国内において償還期限を2025年から2072年の間とする13本の無担保普通社債を総額1,820億円発行いたしました。これらの社債については、㈱格付投資情報センターよりAA+の格付けを取得しております。また、海外において償還期限を2025年から2043年の間とする4本の無担保普通社債を総額26億ユーロ(3,621億円)発行いたしました。これらの社債は、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱よりA+、ムーディーズ・ジャパン㈱よりA1の長期債格付けを取得しております。その他、金融機関から1,745億円の長期資金を借り入れました。新幹線鉄道施設に関連する鉄道施設購入長期未払金は、元利均等半年賦支払であり、年利6.55%の固定利率により2051年9月30日までに支払われる3,147億円であります。このほか、当連結会計年度末現在、東京モノレール㈱が3億円の鉄道施設購入長期未払金を有しております。短期資金の需要に対応するため、当連結会計年度末現在、主要な銀行に総額3,600億円の当座借越枠を設定しております。また、コマーシャル・ペーパーについては、当連結会計年度末現在、㈱格付投資情報センターよりa-1+、㈱日本格付研究所よりJ-1+の短期債(CP)格付けを取得しております。なお、当連結会計年度末における当座借越残高およびコマーシャル・ペーパーの発行残高はありません。さらに、当連結会計年度末現在、銀行からのコミットメント・ライン(一定の条件のもと契約内での借入れが自由にできる融資枠)を3,000億円設定しておりますが、当連結会計年度末におけるコミットメント・ラインの使用残高はありません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成に当たっては、連結決算日における資産・負債および当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた見積りや仮定のうち、財政状態および経営成績に重要な影響を与える可能性がある項目は以下のとおりです。
a 繰延税金資産の回収可能性繰延税金資産の回収可能性に関する仮定に関しては、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
b 固定資産の減損固定資産の減損に関する仮定に関しては、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
c 退職給付債務の見積り従業員の退職給付債務は、割引率、昇給率、退職率、死亡率等の数理計算上の前提条件を用いて見積りを行っております。数理計算上の前提条件と実績が異なる場合または前提条件の変更があった場合は、翌連結会計年度の退職給付債務の見積りに影響を与える可能性があります。
