【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当社グループは、2020年9月に発表したポストコロナ社会に向けた対応方針である「変革のスピードアップ」のもと、「安全」を引き続き経営のトッププライオリティと位置づけ、「収益力向上」、「経営体質の抜本的強化」および「ESG経営の実践」に取り組み、グループ経営ビジョン「変革 2027」の実現に向けた歩みを加速しました。当第3四半期連結累計期間の営業収益は、コロナ影響からの回復で運輸事業が大幅に増収となったことなどにより、前年同期比16.5%増の1兆7,270億円となりました。また、これに伴って営業利益は1,120億円(前年同期は営業損失425億円)、経常利益は874億円(前年同期は経常損失660億円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は725億円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失837億円)となりました。また、当第3四半期連結会計期間末の資産残高は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,728億円増の9兆2,643億円、負債残高は社債の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,184億円増の6兆7,918億円、純資産残高は利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ543億円増の2兆4,725億円となりました。
[セグメント別の状況]
① 運輸事業コロナ影響からの回復で鉄道運輸収入が増加したことに加え、Suicaに係る負債の収益計上時期を変更したことなどにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比24.9%増の1兆2,377億円となり、営業利益は254億円(前年同期は営業損失1,566億円)となりました。
② 流通・サービス事業コロナ影響からの回復でエキナカ店舗の売上が増加したことなどにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比15.4%増の2,637億円となり、営業利益は前年同期比172.9%増の231億円となりました。
③ 不動産・ホテル事業コロナ影響からの回復でホテルやショッピングセンターの売上が増加したものの、不動産販売収入の減少などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比11.1%減の2,649億円となり、営業利益は前年同期比45.8%減の547億円となりました。
④ その他クレジットカード事業の売上が増加したことなどにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比6.4%増の1,508億円となり、営業利益は前年同期比63.6%増の70億円となりました。
(注) 当社は、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成22年6月30日)および「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)におけるセグメント利益又は損失について、各セグメントの営業利益又は営業損失としております。
(参考)当社の鉄道事業の営業実績① 輸送実績
区分
単位
前第3四半期累計期間(自 2021年4月1日至 2021年12月31日)
当第3四半期累計期間(自 2022年4月1日至 2022年12月31日)
営業日数
日
275
275
新幹線
キロ
1,194.2
1,194.2
営業キロ
在来線
〃
6,108.5
6,108.0
計
〃
7,302.7
7,302.2
定期
千人
2,326,734
2,435,219
輸送人員
定期外
〃
1,313,565
1,584,708
計
〃
3,640,299
4,019,927
輸送人キロ
定期
千人キロ
1,122,123
1,187,009
新幹線
定期外
〃
6,714,366
10,752,908
計
〃
7,836,489
11,939,918
在来線
定期
〃
39,787,816
41,901,897
関東圏
定期外
〃
18,513,200
23,316,348
計
〃
58,301,017
65,218,246
定期
〃
2,075,910
2,106,511
その他
定期外
〃
1,035,469
1,450,107
計
〃
3,111,380
3,556,619
定期
〃
41,863,727
44,008,409
計
定期外
〃
19,548,669
24,766,456
計
〃
61,412,397
68,774,865
定期
〃
42,985,850
45,195,419
合計
定期外
〃
26,263,035
35,519,365
計
〃
69,248,886
80,714,784
(注) 「関東圏」とは、当社首都圏本部、横浜支社、八王子支社、大宮支社、高崎支社、水戸支社および千葉支社管内の範囲であります。 なお、当社組織の再編を実施し、2022年10月1日から東京支社は首都圏本部としております。
② 収入実績
区分
単位
前第3四半期累計期間(自 2021年4月1日至 2021年12月31日)
当第3四半期累計期間(自 2022年4月1日至 2022年12月31日)
旅客運輸収入
定期
百万円
15,201
16,008
新幹線
定期外
〃
178,821
290,160
計
〃
194,023
306,169
在来線
定期
〃
257,393
268,658
関東圏
定期外
〃
353,807
443,134
計
〃
611,200
711,792
定期
〃
12,294
12,447
その他
定期外
〃
19,833
27,738
計
〃
32,127
40,185
定期
〃
269,688
281,105
計
定期外
〃
373,640
470,872
計
〃
643,328
751,977
定期
〃
284,890
297,114
合計
定期外
〃
552,462
761,033
計
〃
837,352
1,058,147
荷物収入
〃
22
3
合計
〃
837,374
1,058,151
鉄道線路使用料収入
〃
4,782
4,352
運輸雑収
〃
93,498
124,944
収入合計
〃
935,656
1,187,448
(2) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等について、重要な変更はありません。新型コロナウイルス感染症の流行は、日本経済全体に大きな影響を与えており、感染拡大に伴う移動需要の減少など、当社グループにとって厳しい状況が続くものと認識しています。さらに、ポストコロナ社会における人々の行動や価値観の変容は、当社グループを取り巻く経営環境を大きくかつ急速に変化させ、鉄道をご利用になるお客さまは以前の水準には戻らないと考えています。このような状況を踏まえ、当社グループは、お客さまおよび社員等の感染防止を最優先しつつ、安全・安定輸送およびサービス品質の確保に全力をあげるとともに、輸送サービス、生活サービス、IT・Suicaサービスの3つのサービスの融合を通じた新たな価値の提供と、業務の抜本的な見直しによる経営体質の強化に取り組んでまいります。また、急速なスピードで変化する経営環境に柔軟に対応し、一人ひとりの社員の働きがいの向上と生産性向上による経営体質の強化をはかっていくため、2022年6月以降、当社組織の改正を実施しております。10月1日から各支社の管轄する範囲をベースに「首都圏」、「東北」、「新潟」の3つのエリアに区分けし、東京支社を「首都圏本部」、仙台支社を「東北本部」といたしました。この再編により、安全をトッププライオリティに、地域との関係性を維持しながら、地域や線区に応じたスピーディーな事業運営ができる体制を構築するとともに、専門技術とノウハウを集約することで、技術力を維持・向上させる取組みを進めてまいります。
なお、連結業績見通しについては、当第3四半期決算等を踏まえ検討した結果、2022年4月27日発表の通期の予想から変更いたしません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間における研究開発費総額は、104億円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動について、重要な変更はありません。
(4) 主要な設備前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設当第3四半期連結累計期間に完了した主要な設備の新設は次のとおりであります。
件名
総工事費(百万円)
完了年月
運輸事業
車両新造
30,804
2022年12月
当第3四半期連結累計期間において、運輸事業の安全・安定輸送対策である「東京圏主要路線ホームドア整備」について、設置エリアを拡大したため、予定総額を190,011百万円に変更しております。また、運輸事業の輸送改善等である「首都圏主要線区ワンマン運転に伴う工事」について、設備整備エリアを拡大したため、予定総額を31,963百万円に変更しております。さらに、運輸事業の輸送改善等である「首都圏主要線区ATACS化工事」について、設備整備エリアを拡大したため、予定総額を61,091百万円に変更しております。
② 新たな設備の計画当第3四半期連結累計期間において、運輸事業の安全・安定輸送対策である以下の件名に着手しております。
件名
総工事費(百万円)
完成年月
運輸事業
新幹線台車モニタリング装置搭載工事
16,958
2026年度
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当第3四半期連結会計期間末のネット有利子負債残高は4兆6,024億円となりました。なお、「ネット有利子負債」とは、連結有利子負債残高から連結現金及び現金同等物の第3四半期連結会計期間末残高を差し引いた数値であります。当第3四半期連結会計期間末の有利子負債残高は、4兆8,440億円であります。当社は、当第3四半期連結累計期間に国内において償還期限を2025年から2072年の間とする10本の無担保普通社債を総額1,350億円発行いたしました。また、海外において償還期限を2025年から2033年の間とする3本の無担保普通社債を総額18.5億ユーロ(2,549億円)発行いたしました。なお、2023年1月20日に国内において償還期限を2028年から2053年の間とする3本の無担保普通社債を総額470億円発行しております。その他、当第3四半期連結累計期間に金融機関から総額1,025億円の長期資金を借り入れました。短期資金の需要に対応するため、主要な銀行に総額5,700億円の当座借越枠を設定しておりますが、当第3四半期連結会計期間末における当座借越残高はありません。さらに、銀行からのコミットメント・ライン(一定の条件のもと契約内での借入れが自由にできる融資枠)を総額3,000億円設定しておりますが、当第3四半期連結会計期間末におけるコミットメント・ラインの使用残高はありません。
