【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態および経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間においては、コロナ禍から社会経済活動が正常化へ向かう中、個人消費の増加やインバウンドの再開によるサービス消費の回復および企業の設備投資の底堅さにより、国内経済は緩やかな回復基調にありました。一方、先行きについては、国内の物価高や労働需給の逼迫および金融政策の転換、海外では、欧米でのインフレおよび金融引き締めによるグローバル経済の減速や中国ゼロコロナ政策解除などが日本経済に及ぼす影響に不透明感があり、引き続き留意を要する状況にあると認識しております。
こうした状況のなか、当社グループの当第3四半期連結累計期間のリース・割賦、ファイナンスおよびその他の契約実行高の合計は、前年同期(2021年12月期)比4.7%増加して1,018,653百万円となりました。
リース・割賦の契約実行高は、前年同期に情報通信機器での大口案件や大型水力発電所案件の実行があったことにより、前年同期比16.9%減少して310,066百万円となりました。ファイナンスの契約実行高は、ハイブリッド債や不動産ファイナンス案件の増加により、同18.2%増加して708,586百万円となりました。
損益状況につきましては、売上高は前年同期に不動産案件の満了に伴う物件の売却が重なったことから、前年同期比12.8%減少して339,816百万円となりました。売上総利益は収益性の高いファイナンスや不動産分野での資産積上により、同22.8%増加して47,606百万円となりました。営業利益は差引利益が好調であることに加え、信用コストが低位で推移したことから、同50.6%増加して26,716百万円となりました。経常利益は持分法による投資利益の増加により、同50.2%増加して34,713百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、同42.9%増加して24,757百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。(売上高は外部顧客への売上高を記載しております。)
〔リース・割賦〕
リース・割賦の売上高は前年同期比14.9%減少して320,146百万円となりましたが、収益性重視の取組等により、営業利益は同12.2%増加して16,928百万円となりました。
〔ファイナンス〕
ファイナンスの売上高は前年同期比49.5%増加して18,778百万円となり、営業利益は同93.8%増加して13,768百万円となりました。
〔その他〕
その他の売上高は前年同期比47.2%増加して891百万円となり、営業利益は同65.7%増加して296百万円となりました。
財政状態につきましては、リース・割賦、ファイナンスおよびその他の営業資産残高の合計は前期(2022年3月期)末比4.2%増加して2,517,209百万円となりました。
セグメント別では、リース・割賦(割賦未実現利益控除後)の残高は前期末比0.9%増加して1,608,545百万円、ファイナンスの残高は同10.5%増加して908,663百万円となりました。
有利子負債残高につきましては、前期末比4.1%増加して2,473,211百万円となりました。
内訳は、短期借入金が前期末比15.5%増加して439,125百万円、長期借入金が同2.5%増加して945,886百万円、コマーシャル・ペーパーが同1.2%減少して698,900百万円、債権流動化に伴う支払債務が同9.7%増加して125,596百万円、社債が同5.1%増加して263,702百万円となっております。
また、純資産合計は278,512百万円、自己資本比率は9.2%となりました。
(2)会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の「重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定」の記載について重要な変更はありません。
新型コロナウイルス感染症の影響については、感染者数については拡大と収束を繰り返すものの一定程度に抑えられ、政府のウイズコロナ政策の下、正常な経済活動の回復が見込まれます。一方、欧米における、インフレ率や雇用動向を踏まえた急激な金融政策が金融市場および実体経済に及ぼす影響や、中国のゼロコロナ政策の大幅な転換と景気減速懸念等、世界経済の今後の動向については不安定な要因があり、引き続き、信用コストの増加、資金調達コストの増加等が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)契約実行高
当第3四半期連結累計期間における契約実行高の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
契約実行高(百万円)
前年同期比増減率(%)
リース・
割賦
ファイナンス・リース
182,950
△22.8
オペレーティング・リース
105,578
△4.4
リース計
288,529
△17.0
割賦
21,537
△15.3
310,066
△16.9
ファイナンス
708,586
18.2
その他
-
-
合計
1,018,653
4.7
(注)リースについては、当第3四半期連結累計期間に取得した賃貸用資産の取得金額、割賦については、割賦債権
から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。
(7)営業資産残高
営業資産残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
前連結会計年度
当第3四半期連結会計期間
期末残高
(百万円)
構成比(%)
期末残高
(百万円)
構成比(%)
リース・
割賦
ファイナンス・リース
1,172,643
48.5
1,118,235
44.4
オペレーティング・リース
314,988
13.1
395,216
15.7
リース計
1,487,631
61.6
1,513,451
60.1
割賦
106,601
4.4
95,093
3.8
1,594,233
66.0
1,608,545
63.9
ファイナンス
822,324
34.0
908,663
36.1
その他
-
-
-
-
合計
2,416,558
100.0
2,517,209
100.0
(注)割賦については、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。
(8)営業実績
第3四半期連結累計期間における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
①前第3四半期連結累計期間
セグメントの名称
売上高
(百万円)
売上原価
(百万円)
差引利益
(百万円)
資金原価
(百万円)
売上総利益
(百万円)
リース・
割賦
ファイナンス・リース
259,187
-
-
-
-
オペレーティング・リース
112,553
-
-
-
-
リース計
371,740
342,636
29,103
3,534
25,569
割賦
4,631
2,201
2,430
284
2,145
376,372
344,838
31,533
3,818
27,714
ファイナンス
12,562
166
12,396
1,800
10,595
その他
605
163
441
-
441
合計
389,540
345,168
44,371
5,619
38,752
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
②当第3四半期連結累計期間
セグメントの名称
売上高
(百万円)
売上原価
(百万円)
差引利益
(百万円)
資金原価
(百万円)
売上総利益
(百万円)
リース・
割賦
ファイナンス・リース
249,873
-
-
-
-
オペレーティング・リース
66,051
-
-
-
-
リース計
315,925
282,791
33,133
4,664
28,469
割賦
4,221
1,306
2,915
310
2,604
320,146
284,098
36,048
4,974
31,073
ファイナンス
18,778
185
18,593
2,620
15,972
その他
891
330
560
-
560
合計
339,816
284,614
55,202
7,595
47,606
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
#C8425JP #みずほリース #その他金融業セクター