【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、景気が持ち直し傾向にあるものの、世界的な金利上昇、エネルギー及び各種資材の価格高騰等により、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの主要な事業分野であります自動車関連市場においては、国内の自動車生産台数は4,211千台で前年同期比16.5%の増加となりました。また、北米(米国・カナダ)においては6,342千台で前年同期比8.9%の増加、中国では13,080千台で前年同期比6.3%の増加、タイでは926千台で前年同期比7.9%の増加となりました(いずれも台数は各拠点の決算期に応じた集計)。
もう一方の主要な事業分野であります情報通信関連市場につきましては、HDD(ハードディスクドライブ)の世界生産台数が前年同期比で減少し、当社の主力製品でありますサスペンションの総需要は減少しました。
以上のような経営環境のもと、売上高は362,195百万円(前年同期比8.9%増)、営業利益は7,951百万円(前年同期比54.0%減)、経常利益は18,751百万円(前年同期比33.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14,351百万円(前年同期比27.8%減)となりました。
セグメントの状況は以下のとおりです。
[懸架ばね事業]
懸架ばね事業は、半導体供給不足等による自動車メーカーの生産調整からの持ち直しの動きが見られたものの、北米において労働市場のひっ迫による人件費の高騰、及び動力光熱費等の固定費増の影響を大きく受け、売上高は78,628百万円(前年同期比15.3%増)、営業損失は3,523百万円(前年同期は営業損失1,771百万円)となりました。
[シート事業]
シート事業は、半導体供給不足等による自動車メーカーの生産調整からの持ち直しの動きが見られ、売上高は155,546百万円(前年同期比24.7%増)、営業利益は7,722百万円(前年同期比197.5%増)となりました。
[精密部品事業]
精密部品事業は、自動車関連事業においては、半導体供給不足等による自動車メーカーの生産調整からの持ち直しの動きはみられるものの、動力光熱費等の固定費増の影響を大きく受けました。また、情報通信関連事業においては、HDDメーカーの生産調整により数量が減少しました。この結果、売上高は74,791百万円(前年同期比11.0%減)、営業利益は644百万円(前年同期比93.4%減)となりました。
[産業機器ほか事業]
産業機器ほか事業は、半導体市場の低迷の影響を受け、半導体プロセス部品の数量が減少し、売上高は53,229百万円(前年同期比4.3%減)、営業利益は3,107百万円(前年同期比53.1%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産については、保有上場株式の時価の上昇により投資有価証券が増加したほか、為替が円安に推移した影響により現金及び預金等が増加しました。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ44,694百万円増加し、650,733百万円となりました。
負債については、投資有価証券の時価の上昇に伴い繰延税金負債が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ14,370百万円増加し、254,550百万円となりました。
純資産については、その他有価証券評価差額金、為替換算調整勘定及び親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ30,323百万円増加し、396,183百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は71,134百万円となり、前年同期末に比べ7,861百万円の減少となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前四半期純利益の計上により、31,018百万円の増加(前年同期は22,044百万円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出により、12,675百万円の減少(前年同期は14,657百万円の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払による支出により、4,831百万円の減少(前年同期は21,552百万円の減少)となりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、9,333百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。