【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、ウィズコロナの新しい段階への移行が進む一方で、世界的な金融引き締め等が続き、海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある状況が続いています。当社グループに関連する家電業界においては、一般社団法人日本電機工業会(JEMA)によると、2022年における民生用電気機器の国内出荷金額は2兆5,724億円(前年同期比102.0%)となりましたが、トースター、電子レンジ、扇風機等の当社主力製品が属する製品カテゴリーにおいては、出荷数量、金額ともに前年を下回りました。物価上昇の家計への影響に加えて、ウィズコロナへの移行が進む中での外出機会の増加が影響を与えている可能性がありますが、多様な新生活様式が定着し、高機能・高付加価値製品に対する消費者ニーズは今後も一定程度継続するものと考えます。このような環境下、当社は新たな体験価値を提供すべく製品ラインナップを国内外で拡充しました。国内においては5月に「BALMUDA The Cleaner Lite(ホバー式クリーナー)」、9月に「BALMUDA The Toaster Pro(サラマンダー機能つきスチームトースター)」を発売、12月には「BALMUDA The Gohan(電気炊飯器)」の新モデルを発売しました。「BALMUDA Phone(4.9インチ 5Gスマートフォン)」においても、専用アプリへの機能追加等、ソフトウエアの更新による体験価値の向上に、継続的に取り組みました。海外では「BALMUDA The Speaker(ワイヤレススピーカー)」を7月に中華人民共和国で、10月にアメリカ合衆国で発売しました。また、11月には発売1周年を迎えた「BALMUDA Phone」の特設サイトを開設した他、開店1周年を迎えた旗艦店「BALMUDA The Store Aoyama」を活用した製品体験イベントを開催しました。加えて、SNSアカウントでの情報発信を継続的に実施する等、BALMUDAブランドの構築及び製品の認知度向上策を推進しました。しかしながら、原材料価格の高騰と記録的な円安ドル高により仕入コストが上昇し、売上総利益率が低下した結果、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。
(単位:百万円)
2021年12月期
2022年12月期
前期差
前期比(%)
売上高
18,379
17,595
△783
△4.3
営業利益
1,518
75
△1,443
△95.1
経常利益
1,462
14
△1,448
△99.0
親会社株主に帰属する当期純利益
1,015
3
△1,012
△99.7
(売上高)国内においては、前連結会計年度に初期出荷があった「BALMUDA Phone」の売上の反動減に加え、家電製品の売上においても、新製品の投入や販売促進施策の強化を実施したものの、巣ごもり需要の落ち着きや物価上昇による生活防衛の動きの影響を受けました。海外においては、韓国で前連結会計年度末に発売した「BALMUDA The Range(オーブンレンジ)」並びに「BALMUDA The Brew(オープンドリップ式コーヒーメーカー)」が、売上伸長の牽引役となりました。また北米では、継続的な広告宣伝活動と製品ラインナップの拡充により売上高が伸長しました。
(単位:百万円)
地域別売上高
2021年12月期
2022年12月期
前期差
前期比(%)
日本
13,514
10,918
△2,595
△19.2
韓国
3,317
4,328
1,011
30.5
北米
440
658
217
49.4
その他
1,107
1,690
583
52.6
合計
18,379
17,595
△783
△4.3
(単位:百万円)
製品カテゴリー別売上高
2021年12月期
2022年12月期
前期差
前期比(%)
空調関連
3,349
3,798
449
13.4
キッチン関連
9,632
10,837
1,204
12.5
携帯端末関連
2,847
868
△1,978
△69.5
その他
2,549
2,091
△458
△18.0
合計
18,379
17,595
△783
△4.3
(売上原価、売上総利益)売上原価は、記録的な円安等の影響もあり、12,128百万円(前期比1,069百万円増)となりました。この結果、売上総利益は5,467百万円(前期比1,853百万円減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)販売費及び一般管理費は、新製品開発のための研究開発費やブランド確立のための広告宣伝費等を効率的に運用し、5,392百万円(前期比409百万円減)となりました。この結果、営業利益は75百万円(前期比1,443百万円減)となりました。
(経常利益)営業利益を75百万円、為替差損を38百万円等を計上した結果、経常利益は14百万円(前期比1,448百万円減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)経常利益を14百万円計上し、法人税等を11百万円(前期比434百万円減)計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3百万円(前期比1,012百万円減)となりました。
なお、当社グループは家電事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として掲げている、売上高及び営業利益率は以下のとおりです。企業価値向上のため、引続き新製品の発売、ブランドや認知度向上を図るための各種コミュニケーション施策の実施等を通じて、収益力の向上及び堅実な経営基盤の構築に努めていきます。
2021年12月期
2022年12月期
前期差
前期比(%)
売上高(百万円)
18,379
17,595
△783
△4.3
営業利益率(%)
8.3
0.4
△7.8
△95.2
生産、受注及び販売の実績は、以下のとおりです。
① 生産実績当連結会計年度における生産実績は以下のとおりです。なお、当社グループは、家電事業の単一セグメントであるため、製品カテゴリー別に記載しています。
製品カテゴリー
金額(百万円)
前期比(%)
空調関連
2,779
19.3
キッチン関連
8,317
24.8
携帯端末関連
574
△68.1
その他
1,733
△7.6
合計
13,404
5.8
(注)金額は、総製造費用によっています。
② 仕入実績当連結会計年度における仕入実績は以下のとおりです。なお、当社グループは、家電事業の単一セグメントであるため、製品カテゴリー別に記載しています。
製品カテゴリー
金額(百万円)
前期比(%)
キッチン関連
39
217.3
携帯端末関連
―
△100.0
合計
39
73.4
(注)金額は、仕入価格によっています。
③ 受注実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しています。
④ 販売実績当連結会計年度における販売実績は、上記(売上高)の製品カテゴリー別売上高をご確認ください。なお、主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は以下のとおりです。
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(百万円)
割合(%)
金額(百万円)
割合(%)
Limotech Korea Co., Ltd.
3,317
18.0
4,328
24.6
ソフトバンク株式会社
2,763
15.0
883
5.0
(2) 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における資産合計は9,907百万円となり、前連結会計年度末と比べて973百万円減少しました。流動資産は8,313百万円(前連結会計年度末比1,110百万円減)となり、これは主に商品及び製品が1,166百万円増加した一方で、売掛金が2,660百万円減少したことなどによるものです。固定資産は1,594百万円(前連結会計年度末比136百万円増)となり、これは主にソフトウエア等の無形固定資産が85百万円、繰延税金資産が48百万円増加したことなどによるものです。
(負債)当連結会計年度末における負債合計は3,595百万円となり、前連結会計年度末と比べて994百万円減少しました。流動負債は3,310百万円(前連結会計年度末比1,129百万円減)となり、これは主に買掛金が642百万円、未払法人税等が238百万円、1年内返済予定の長期借入金が144百万円減少したことなどによるものです。固定負債は284百万円(前連結会計年度末比135百万円増)となり、これは長期借入金が増加したことによるものです。
(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は6,312百万円となり、前連結会計年度末と比べて20百万円増加しました。これは主に新株予約権の行使に伴う新株発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ7百万円、利益剰余金が3百万円増加したことなどによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,246百万円となり、前連結会計年度末と比べて245百万円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は840百万円(前連結会計年度は3,238百万円の使用)となりました。主な要因は売上債権の減少2,660百万円、棚卸資産の増加1,265百万円、仕入債務の減少642百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は621百万円(前連結会計年度は964百万円の使用)となりました。主な要因は有形固定資産の取得による支出357百万円、無形固定資産の取得による支出252百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により獲得した資金は5百万円(前連結会計年度は738百万円の獲得)となりました。主な要因は長期借入れによる収入650百万円、長期借入金の返済による支出658百万円、株式発行による収入14百万円です。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社の資金需要の主なものは、運転資金、金型等の設備投資、法人税等の支払、借入金の返済等であり、その資金の源泉としては、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、新株発行等により、必要とする資金を調達することとしています。また、不測の事態に備えて、金融機関とコミットメントライン契約を締結し、必要な資金を適時に確保する体制を整えています。
