【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。また、当社グループは、飲料の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年6月30日)におけるわが国経済は、経済の正常化が進み回復傾向にはあるものの、原材料資材価格の高騰や欧米各国の金融引き締め等による世界的な景気後退懸念の下押し影響もあり、コロナ禍前の水準には達していません。北海道経済においても、新型コロナウイルス感染症5類移行の後押しもあり、観光業や飲食業を中心に緩やかな経済回復となっていますが、日本経済と同様の影響を受けて一部に弱さが見られます。原材料資材価格高騰や物流費の上昇によるコスト増加の影響を受ける中で、当社は2022年5月から大型PETボトル商品、小型パッケージ商品、缶製品、パウチ製品、パウダー製品等の価格改定を実施しています。このような状況の中で、当社グループは営業上の取り組みとして、スーパーマーケット等の量販店においては、今年1月に新設したグループ会社、北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社(以下RV社)の現場実行力を活かし、地域のお店で使える割引チケットを当社商品に添付して、売上と同時に地域活性化を促進する活動を実施したほか、まとめ売り商品に「Coke ON」の無料ドリンクチケットをつけて販売する販促企画を展開し、店頭販売から利益性の高い自動販売機へと売上を繋げました。また、環境月間に合わせて、当社60周年記念特別デザインのカートンを使用したラベルレス商品のまとめ売りを実施する等、オンラインでの商品販売と合わせて道民の皆様の需要に対応する商品の提供活動に注力しました。自動販売機ビジネスにおいては、RV社の営業力を発揮し、撤去抑制と設置台数拡大を実施したほか、設置ロケーションの省エネ対策として、併設された他メーカー機を含めた台数見直しを実施し、当社シェアの拡大を進めました。キャンペーンとしては「Coke ON」を活用し観光資源をモチーフにしたエリア限定スタンプが付与される北海道独自企画を実施しました。また、今年より職域を中心にRV社営業社員と連携し「Coke ON」のドリンクチケットを斡旋販売することで、売上及びアプリの会員数拡大に繋げる活動を開始しました。飲食店・観光売店においては、夏に向けた需要の増加に対応するべく、「い・ろ・は・す」等の主力定番商品の配荷強化に努めました。新商品としては、素材と製法にこだわった味わいがご好評をいただいている「綾鷹カフェ」シリーズから、日本茶とコーヒーによるまろやかですっきりとした味わいの「綾鷹カフェ 急須珈琲」、「コカ・コーラ」の爽やかな味わいと「ジャックダニエル」のテネシーウイスキーの豊かな風味が絶妙なバランスで楽しめる「ジャックダニエルコカ・コーラ」、水より優れた水分補給※の特徴を持ち、糖質・カロリーゼロの全く新しい水分補給飲料「アクエリアス NEWATER(ニューウォーター)」、「コスタコーヒー」から、新たにご自宅などでコーヒータイムを楽しめるシリーズとして「コスタコーヒー ホームカフェ ブレンド粉」等を発売しました。また、「北の大地とともに」を合言葉にサスティナビリティ活動を展開し、SDGsを新たな指標ととらえ、活動を継続してきました。環境に対する取り組みとして、コカ・コーラシステムは、日本国内のバリューチェーン全体における温室効果ガスを2030年までにスコープ1、2(工場やオフィス、エネルギーに起因する排出量)において50%、スコープ3(原料の加工、自動販売機などの排出量)において、30%(いずれも2015年比)削減する目標を策定しました。目標達成のためのコカ・コーラシステムの代表的な取り組みとして、「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」の実現を掲げ、2030年までに全てのペットボトルを100%サスティナブル素材へ切り替えること、日本国内で販売した同等量のペットボトル容器を回収すること等を目指して進めてまいります。サスティナビリティ活動としては、G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合記念イベント「環境広場ほっかいどう2023」に出展し、「コカ・コーラ」「い・ろ・は・す」をはじめとした北海道コカ・コーラが取り扱う100%リサイクルPETボトル製品をブースに展示したほか、PETボトル回収機である「リバースベンディングマシン」を用いて、使用済PETボトルが新しいPETボトルに生まれ変わる「ボトルtoボトル(水平リサイクル)」の体験機会を通じ、分別処理の大切さやリサイクルの重要性について、来場者に楽しく学んでいただきました。さらに、新型コロナウイルス感染拡大防止のため一時休止していた工場見学について、選べる3つのコースをご用意しリニューアルオープンしました。従来の製造ラインのご紹介に加え、「五感で楽しむ工場見学」をコンセプトに、ペットボトルの金型に触れたり、コーヒー豆の香り体験などの新コンテンツも追加しました。また、様々な理由でご来場の難しい方などにも当社工場見学をお楽しみいただけるよう、工場見学休止中にご好評いただいていたオンライン工場見学も引き続き実施しています。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、Web販売や飲食店で大きく販売数量が増加した他、価格改定による納価の改善が寄与し、売上高は26,759百万円(前年同期比9.7%増)となりました。利益面では、原材料資材・エネルギー価格高騰の影響は受けたものの、販売増と価格改定による利益貢献に加え、継続したコスト削減の取り組みの結果、営業利益は664百万円(前年同期比432.2%増)、経常利益は661百万円(前年同期比161.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は449百万円(前年同期比193.2%増)となりました。当第2四半期連結会計期間末の資産、負債、純資産については、総資産は、受取手形及び売掛金の増加、商品及び製品の増加などにより、前連結会計年度末に比べ2,500百万円増加し、50,515百万円となりました。負債は、買掛金の増加、設備関係未払金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ2,331百万円増加し、10,511百万円となりました。純資産は、利益剰余金の増加、その他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ169百万円増加し、40,004百万円となりました。※適度なアミノ酸*とミネラル**を含むため。発汗時において。*アミノ酸とはアラニン、グリシンのことです。**ミネラルとはナトリウムのことです。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ73百万円減少し、8,677百万円になりました。活動ごとのキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです。《営業活動によるキャッシュ・フロー》営業活動によって得られた資金は、1,292百万円(前年同期は172百万円の収入)になりました。これは、減価償却費884百万円、仕入債務の増加1,652百万円、棚卸資産の増加1,089百万円などによるものです。《投資活動によるキャッシュ・フロー》投資活動の結果によって使用した資金は、1,029百万円(前年同期は1,088百万円の使用)になりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出837百万円などによるものです。《財務活動によるキャッシュ・フロー》財務活動の結果によって使用した資金は、336百万円(前年同期は332百万円の使用)になりました。これは、配当金の支払額203百万円、リース債務の返済による支出131百万円などによるものです。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。
(5) 従業員数 提出会社の状況当第2四半期連結累計期間において、当社連結子会社である北海道ベンディング株式会社の会社分割により北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社を新設しております。これに伴い、北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社へ従業員が出向したこと等により、当社の従業員数は前期末から162人減少し、208人となりました。
#C2573JP #北海道コカコーラボトリング #食料品セクター