【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響から経済社会活動の正常化が進む中で緩やかに持ち直しましたが、急速な円安の進行の影響等、先行きが不透明となっております。
海外経済においても緩やかな持ち直しが続いておりますが、各国の金融引締め、物価上昇、供給面での制約等により先行きが不透明となっております。
当社グループを取り巻くエレクトロニクス業界におきましては、半導体関連の設備投資は好調に推移しました。産業機器市場は堅調に推移し、車載市場において半導体や部材の調達難による生産停滞が生じました。また、部材価格の高騰、供給の逼迫等により先行きが不透明な状況が続いております。
このような環境の下、売上高は160億6百万円(前年同期比14.3%増)となりました。売上高が増加したことにより、営業利益は12億73百万円(同15.4%増)となりました。円安による為替差益により、経常利益は17億10百万円(同61.0%増)となりました。固定資産売却益5億64百万円(特別利益)、為替換算調整勘定取崩額1億44百万円(特別損失)により、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億36百万円(同92.2%増)となりました。
主なセグメント別の経営成績は、次のとおりです。
(電線・加工品)
半導体検査装置用ケーブルは引続き売上が堅調に増加し、産業機器用ケーブルをはじめ、その他ケーブル全般の売上も伸長しました。車載用ケーブルは自動車メーカの生産減の影響を受けましたが、為替換算の影響もあり売上増加となりました。エネルギー産業関連ケーブルは第1四半期連結累計期間に生じた北米市場における部材調達難の影響がありましたが、為替換算の影響もあり売上増加となりました。以上により、売上高は139億47百万円(前年同期比13.0%増)となりました。売上の増加等により、セグメント利益は13億36百万円(同6.1%増)となりました。
(電子・医療部品)
ネットワーク機器は専門用途品の売上が伸長しました。医療用特殊チューブについても新型コロナウイルス感染症の影響から回復したことにより売上が微増となりました。以上により、売上高は20億45百万円(前年同期比26.7%増)となりました。半導体部品の調達難はありましたが、売上が増加したことによりセグメント利益は3億75百万円(同58.6%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ34億77百万円増加し、450億51百万円となりました。主な増加は、原材料及び貯蔵品14億29百万円、受取手形、売掛金及び契約資産12億8百万円、現金及び預金が11億95百万円、商品及び製品6億74百万円であり、主な減少は、土地15億10百万円であります。
当第2四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ59百万円増加し、112億15百万円となりました。主な増加は、未払法人税等3億41百万円、賞与引当金1億63百万円であり、主な減少は、長期借入金4億35百万円であります。 当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ34億18百万円増加し、338億36百万円となりました。主な増加は、為替換算調整勘定23億28百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益14億36百万円であり、主な減少は、利益剰余金の配当1億89百万円、その他有価証券評価差額金1億51百万円であります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ11億77百万円増加し、90億49百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、37百万円の資金の獲得(前年同期は5億91百万円の資金の獲得)となりました。主な増加は、税金等調整前四半期純利益が21億26百万円、減価償却費が7億16百万円であり、主な減少は、棚卸資産の増加が14億37百万円、仕入債務の減少額が6億13百万円、固定資産売却益が5億64百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、10億52百万円の資金の獲得(同18百万円の資金の支出)となりました。主な増加は、有形固定資産の売却による収入が21億27百万円、定期預金の払戻しによる収入が7億72百万円であり、主な支出は、有形固定資産の取得による支出が11億61百万円、定期預金の預入による支出が6億69百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、6億54百万円の資金の支出(同1億37百万円の資金の支出)となりました。主な増加は、長期借入れによる収入が4億50百万円であり、主な支出は、長期借入金の返済による支出が8億87百万円、配当金の支払額が1億89百万円であります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は86百万円であります。電線・加工品事業における研究開発費は63百万円であり、電子・医療部品事業における研究開発費は21百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。