【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類移行を契機として、国内外の人の流れが活発化し、正常化に向けた動きとなりました。しかしながら、ウクライナ紛争の長期化、中国経済の悪化懸念、世界的な原材料価格の高騰や円安による諸物価の値上がりに加えて、世界的な金融引き締め等の要因もあり、景気の先行きは極めて不透明な状態が続きました。当家電販売業界におきましても、過年度のコロナ禍における需要の前倒しの反動や、物価高に起因する消費の伸び悩み、行動制限緩和によるレジャー支出の増加等から、新製品への買い替えタイミングとなった携帯電話等一部を除いて、どの商品群もおしなべて前年実績を下回る状況が続いておりました。しかしながら、当社グループがオフィシャルスポンサーを務める「阪神タイガース」が念願の18年ぶりのリーグ優勝を達成したことにより、短期間ではありましたがセール開催が実現し、当社グループ各店舗に多くのお客様が来店され、将来の事業基盤となる新規会員の大幅な増加につながりました。今後の商環境におきましても、不透明な景気の見通しを背景として、世界的な地域紛争激化等地政学的リスクの拡大、原材料高騰等に起因する各種経済指標の悪化、消費マインドや可処分所得の低下による耐久消費財に対する需要の低迷等から、同業者間の競争はますます激しくなることが予想されます。このような状況下、2023年3月期決算発表時に公表しました、今年度を初年度とする3カ年の中期経営計画『JT-2025 経営計画』に当社グループ一丸となって取り組んでおります。この計画は、当社グループが目指す、2030年にあるべき姿「地域社会の成長を支え、人と環境の未来に貢献する企業」へと進化すべく、バックキャストの思考で2025年度を通過点とし、お客様の課題解決、お役立ち実現による顧客生涯価値の創出を目指した計画であります。この計画に基づく各種目標達成に向け、より具体的な戦略を立案、実行し、当社グループ一丸となって着実に計画を遂行してまいります。店舗展開につきましては、引き続き店舗力の強化と投資効率の改善を目指す、適切なスクラップアンドビルドの方針のもと、第1四半期連結会計期間においてグループ子会社が運営する非家電の店舗を1店舗撤収した結果、当第2四半期連結会計期間末の店舗数は215店舗となりました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高197,483百万円(前年同四半期比99.8%)、営業利益4,586百万円(前年同四半期比111.7%)、経常利益4,549百万円(前年同四半期比110.4%)、親会社株主に帰属する四半期純利益3,110百万円(前年同四半期比103.4%)となりました。また、販売チャネル別の連結売上高は、店頭販売が163,356百万円(前年同四半期比102.0%)、インターネット販売が31,463百万円(前年同四半期比88.3%)、その他が2,664百万円(前年同四半期比123.4%)となりました。当社グループの事業は、家電製品等の小売業並びにこれらの付帯業務の単一事業であり、開示対象となるセグメントはありませんので、セグメント情報の記載を省略しております。
当第2四半期連結会計期間末は前連結会計年度末に比べ、資産は、流動資産が12,822百万円増加し、固定資産が889百万円減少したため、合計で11,932百万円増加しました。負債は、流動負債が6,435百万円増加し、固定負債が3,758百万円増加したため、合計で10,193百万円増加しました。純資産は、利益剰余金の増加等により株主資本が1,189百万円増加し、その他の包括利益累計額が549百万円増加したため、合計で1,739百万円増加しました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローは、営業活動による収入が投資活動及び財務活動による支出を上回った結果、全体としては2,746百万円の収入となり、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は5,516百万円(前年同四半期比148.8%)になりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の増加7,132百万円、税金等調整前四半期純利益4,527百万円、減価償却費2,795百万円、前受金の増加1,543百万円、未収入金の増加3,524百万円、棚卸資産の増加3,190百万円、売上債権の増加3,011百万円等があり、全体では7,370百万円の収入と前年同四半期と比べ2,750百万円の増加(前年同四半期4,620百万円の収入)になりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、店舗改装等による有形固定資産の取得及び差入保証金の差入による2,792百万円の支出、有形固定資産の売却による357百万円の収入、投資有価証券の売却による収入318百万円等があり、全体では2,284百万円の支出と前年同四半期と比べ898百万円の増加(前年同四半期3,182百万円の支出)になりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払1,983百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出390百万円等があり、全体では2,339百万円の支出と前年同四半期と比べ2,247百万円の減少(前年同四半期91百万円の支出)になりました。
(3) JT-2025 経営計画(2023年4月1日~2026年3月31日)について当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した同経営計画の基本方針、連結目標数値等に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。