【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績当第1四半期連結累計期間における世界経済は、欧米での政策金利引き上げペースの緩和や、サービス分野のリバウンド需要、個人消費の景気下支えなどにより比較的安定した動きとなりました。一方、欧米での労働需給のひっ迫を背景にした賃金上昇圧力や需要回復による物価上昇の継続、政策金利の高止まりによる米国景気の後退懸念、中国における不動産市況低迷と輸出落ち込みを要因としたゼロコロナ政策解除後の景気回復モメンタムの低下など、先行きの景況感は依然不透明となっております。製造業においては半導体・原材料調達難は回復基調となりましたが、巣ごもり消費の終息や、市場の在庫調整の影響などにより低迷が継続しました。また、日米金融政策の違いの継続により対ドル円相場は円安基調となりました。当電子部品業界におきましては、車載市場では、半導体不足の緩和に伴い緩やかな回復が見込まれているものの、在庫調整の影響などにより力強い回復には至っておりません。情報通信市場では、スマートフォン、タブレットなどは買い替えサイクルの長期化やコロナ特需の剥落、景気の先行き不透明感から低調に推移しました。家電市場では、調理家電、空気清浄機などはコロナ特需の反動減やサービス消費へのシフトなどにより低調でしたが、エアコンなどの省エネ家電は伸長しました。産機市場は経済活動の回復やEV・半導体関連を中心とした需要増により拡大しました。当社では、部材の安定調達を徹底し、顧客需要に即応した安定的な製品供給を維持すると共に、積極的な新製品の投入とコスト削減に努めた結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は110億3千8百万円(前年同期比12.5%減)、営業損失は3億8千5百万円(前年同期は営業利益2億1千6百万円)となりました。経常利益は円安による為替差益8億7千5百万円を計上し、6億9千4百万円(前年同期比60.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5億2千万円(前年同期比65.9%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。
(CS事業部) コネクタは、車載市場において、カメラ関連は在庫調整の影響で減少したものの、電装品関連などが順調に拡大し、前年を上回りました。家電市場においてもゲーム機関連が好調に拡大し、前年を上回りました。一方、情報通信市場において、米国顧客タブレット関連の在庫調整が継続し低調に推移しました。また、スマートフォン関連も買い替え需要の低下、インフレ、世界情勢不安などにより需要が縮小し、CS事業全体として、前年を下回る結果となりました。この結果、当事業の売上高は47億2千万円(前年同期比7.7%減)、営業利益は4千5百万円(前年同期比84.7%減)となりました。
(SCI事業部) 車載市場において、自動車生産が本格的な回復に至らなかったことに加え、顧客の在庫調整の影響もありカメラモジュール、操作ユニットなどが縮小しました。また、タッチセンサーは採用モデルの生産終了の影響を受け前年を下回りました。SCI事業で構成比が大きい家電市場の主力のリモコン事業において、サニタリー・エアコン用は拡大しましたが、スマート家電用・住設用は在庫調整などの影響により縮小し、SCI事業全体として前年を下回る結果となりました。この結果、当事業の売上高は62億1千5百万円(前年同期比16.2%減)、営業損失は3億7千7百万円(前年同期は営業損失3千万円)となりました。
(開発センター) 開発センターの主力事業、無線通信モジュールの売上の中心であるBluetooth®モジュールにおいて、決済端末用は前年を割り込みましたが、モバイルプリンター用、医療機器用は堅調に推移しました。また、Sub-GHz RFモジュールについて、照明機器用が拡大し、開発センター全体として前年を上回る結果となりました。この結果、当事業の売上高は9千6百万円(前年同期比10.1%増)、営業損失は5千4百万円(前年同期は営業損失5千万円)となりました。
② 財政状態流動資産は、前連結会計年度末に比べて4.8%増加し、348億3千9百万円となりました。これは、現金及び預金が8億4百万円、原材料及び貯蔵品が5億1千3百万円それぞれ増加したことなどによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて2.8%増加し、237億6千7百万円となりました。これは、投資その他の資産が5億8千8百万円増加したことなどによります。この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて4.0%増加し、586億6百万円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末に比べて11.4%増加し、180億3千6百万円となりました。これは、短期借入金が15億7千7百万円増加したことなどによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて1.3%減少し、77億9千6百万円となりました。これは、長期借入金が2億3千9百万円減少したことなどによります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて7.2%増加し、258億3千3百万円となりました。 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1.5%増加し、327億7千3百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が2億6千2百万円、為替換算調整勘定が3億9千2百万円それぞれ増加したことなどによります。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は5億9千7百万円であります。 なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 生産、受注及び販売の実績当第1四半期連結累計期間において、SCI事業部の受注実績(前年同期比36.0%減)が著しく減少しております。減少の背景につきましては、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、家電市場及び車載市場における主要得意先の在庫調整の影響等によります。
