【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
経営者による当社グループの経営成績等の状況の分析は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが5月に5類感染症に移行されたことにより、個人消費やインバウンド需要の回復が見られ、経済活動はほぼ正常に戻り、景気は緩やかに回復傾向にあります。一方で、世界経済においては引き続き不安定な国際情勢による原材料やエネルギー価格の上昇等による物価高騰が消費行動に影響し、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの主たる事業である建設業界におきましては、民間建設投資は、企業の設備投資意欲により、倉庫・物流施設や半導体関連産業を中心とした工場の新設需要が好調なことから、引き続き堅調に推移しております。公共建設投資につきましては、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」をはじめとした公共事業関係予算が確保されていることから、引き続き堅調に推移しております。
このような状況の中、当社グループは[淺沼組らしさ(独自性)を深耕させ「変化に挑戦」]を基本方針と掲げる「中期3ヵ年計画(2021年度~2023年度)」の最終年度を迎えており、重要施策の一つである非財務経営活動(ESG・SDGs等)による企業価値向上に向けた取り組みを強化しております。当社の地球温暖化防止活動である「エコフレンドリーASANUMA21」に、自社の事業活動に伴い発生するCO2排出量(Scope1/2)の中長期的目標を設定しておりますが、さまざまな取り組みの成果が大きく現れてきたため、2023年8月に見直しを行い、「施工高1億円当たりのCO2排出量を1990年度比で2030年度までに60%、2050年度までに90%削減」を新たに設定し、事業活動における脱炭素化の取り組みを推進しております。当社が考える地球環境配慮への活動「GOOD CYCLE PROJECT」や、当社独自のリニューアル事業ブランド「ReQuality」とも連携し、引き続き「脱炭素化の推進、資源の循環、自然・社会との共生」といった当社が目指す環境に配慮した技術の開発や導入にも取り組んでまいります。
以上の結果、当社グループにおける当第2四半期連結累計期間の受注高は852億2千9百万円で、前年同期比24.8%の増加、売上高は700億4千万円で前年同期比4.7%の増加、売上総利益は62億7千6百万円で前年同期比7.2%の減少となりました。
営業利益につきましては15億8千5百万円(前年同期比26.8%の減少)となりました。
経常利益につきましては18億2百万円(前年同期比29.1%の減少)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては11億1百万円(前年同期比48.4%の減少)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(建 築)
受注高は746億8千7百万円(前年同期比30.1%増)、売上高は586億6千4百万円(前年同期比10.2%増)となり、セグメント利益は45億5千2百万円(前年同期比0.3%減)となりました。
(土 木)
受注高は105億4千1百万円(前年同期比3.6%減)、売上高は100億円(前年同期比19.5%減)となり、セグメント利益は13億3千9百万円(前年同期比26.3%減)となりました。
また、「その他」の事業につきましては、売上高13億7千5百万円(前年同期比9.7%増)、セグメント利益2億6千3百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
(2)財政状態の状況
(資 産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて7.0%減少し、713億6千1百万円となりました。これは、債権の回収が進み、受取手形・完成工事未収入金等が102億5千6百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて1.7%増加し、165億9千万円となりました。これは、投資その他の資産に含まれる投資有価証券が6億9千5百万円増加したことなどによります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて5.5%減少の、879億5千1百万円となりました。
(負 債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて9.9%減少し、317億2百万円となりました。これは、工事未払金が14億3千8百万円、未成工事受入金が16億2千6百万円増加した一方、その他に含まれる未払消費税等が39億5千8百万円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて4.6%減少し、125億7千4百万円となりました。これは、社債が流動負債の1年内償還予定の社債への振替で3億9千万円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて8.5%減少し、442億7千7百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2.2%減少し、436億7千3百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上や配当金の支払などの結果、利益剰余金が19億7千8百万円減少したことなどによります。
(3)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は、79億6千5百万円(前年同期78億7千4百万円の資金の増加)となりました。これは主に売上債権の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は、9千2百万円(前年同期11億2千6百万円の資金の増加)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は、34億1千3百万円(前年同期34億8千2百万円の資金の減少)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。
これにより「現金及び現金同等物の第2四半期連結累計期間の末日現在の残高」は、166億2千8百万円(前年同期比11.6%の減少)となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費は1億8千2百万円であります。
なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
新型コロナウイルスの法的位置づけが変更されたことにより、経済活動はほぼ正常な状態になってきておりますが、新型コロナウイルスのパンデミックとロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けた世界経済の回復は遅く、世界的なエネルギー、食糧、資源等のサプライチェーンの混乱と価格高騰は高止まり傾向であり、世界経済に大きな打撃を与える要因となっております。国内におきましても、物価上昇は続いており、今後の経済への悪影響が懸念されます。建設業界におきましても2021年度以降の世界的な資材価格高騰と人手不足による労務費の上昇により、建設工事費は上昇傾向で推移しており、設備投資マインドの下押しにつながって経営成績に重要な影響を与える懸念があります。
また、新型コロナウイルスの感染は、感染症レベルの法的位置づけが引き下げられたものの、今後の更なる拡大や、重篤化をもたらす新たな変異株の出現により経済活動の制約があった場合は、景気の悪化と設備投資マインドの低下による建設需要の減少、サプライチェーンの混乱に伴う資機材の納品遅延、工程の遅れにつながる懸念があり、経営成績に重要な影響が及ぶ可能性があります。
