【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
経営者による当社グループの経営成績等の状況の分析は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、2022年1月6日(みなし取得日 2022年1月31日)に行われたEvergreen Engineering & Construction Pte.
Ltd.との企業結合について前連結会計年度末において暫定的な会計処理を行っておりましたが、第1四半期連結会計期間に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における経済動向は、世界的にはウィズコロナの下、景気回復が見られるものの、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化等もあり、世界的なエネルギー、食糧、資源等のサプライチェーンの混乱が継続し、物価高騰の状態は収まる気配がありません。また、中国におけるゼロコロナ政策の終焉に伴い新規感染者数が爆発的に拡大していることから、各国の入国規制の強化が見られ、回復局面の世界経済の足を引っ張る結果となっており、今後の動向には注視が必要です。一方、わが国の経済は、コロナウイルス禍からウィズコロナへの移行に伴い、経済の活性化対策として、様々な経済刺激策の導入や水際対策の緩和もあり、個人消費の回復やインバウンドの戻りも見られ、宿泊や飲食業、サービス業といった業種においても回復を見せ始めました。
当社グループの主たる事業である建設業界におきましては、民間建設投資は、引き続き物流施設や工場等の需要は旺盛であることもあり、堅調に推移しており、また景気回復に伴う企業業績の回復もあり、先送りされていた設備投資の持ち直しも見られました。公共建設投資は、国土強靭化政策推進の下、自然災害に対する防災・減災対策や復旧・復興対策、老朽化したインフラ対策等が推し進められたことにより堅調に推移しました。
このような状況の中、当社グループは、「中期3ヵ年計画(2021年度~2023年度)」の重要施策の一つであるリニューアル事業の拡大において、当社のリニューアルブランドである『ReQuality』の発信と営業展開の強化を進めており、地球温暖化防止活動である「エコフレンドリーASANUMA21」とも連携しながら「低炭素化、省資源、省エネ」といった当社が目指す環境に配慮した技術の開発や導入にも取り組んでおります。
また、長期的なCO2排出量削減目標として、昨年度策定した原単位目標に加え、新たに設定した排出総量をもとにした目標「CO2排出量を2030年までに1990年度比73%、2050年までに84%削減」の両目標の達成に向け、様々な施策に取り組んでいるところですが、上記目標の対象としているスコープ1、2以外の事業における全ての間接排出に当たるスコープ3も対象とした取り組みを見据え、スコープ3における排出量の算定方法の検討を始めており、今後それをもとにした排出削減目標の設定に繋げていきたく引き続き取り組んでまいります。
中期計画に掲げたその他の施策においても着実に実行していくことで様々な社会変化に対応しつつ、新技術開発による人材不足対策をはじめとした生産性の向上、既存技術の洗練や新領域へも挑戦し、多様に変化する経営環境の中、経営課題をしっかりと捉え、全役職員一丸となってさらなる企業価値向上を目指してまいります。
そうした状況の下、当社グループにおける当第3四半期連結累計期間の受注高は1,058億7百万円で、前年同期比46.8%の増加、売上高は1,041億8千2百万円で前年同期比8.3%の増加、売上総利益は105億3千万円で前年同期比14.0%の増加となりました。
営業利益につきましては35億1千7百万円(前年同期比25.1%の増加)となりました。
経常利益につきましては37億2千2百万円(前年同期比32.6%の増加)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては28億6千7百万円(前年同期比56.9%の増加)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(建 築)
受注高は908億5千2百万円(前年同期比54.6%増)、売上高は841億3千3百万円(前年同期比8.2%増)となり、セグメント利益は73億8千2百万円(前年同期比4.8%増)となりました。
(土 木)
受注高は149億5千5百万円(前年同期比12.1%増)、売上高は180億2千2百万円(前年同期比2.0%増)となり、セグメント利益は25億8千4百万円(前年同期比30.9%増)となりました。
また、「その他」の事業につきましては、売上高20億2千6百万円(前年同期比162.8%増)、セグメント利益3億9千万円(前年同期比584.3%増)となりました。
(2) 財政状態の状況
(資 産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて0.4%微減し、732億3千3百万円となりました。これは、受取手形・完成工事未収入金等が13億6千6百万円増加した一方、現金預金が21億6千1百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて1.7%減少の、167億5千3百万円となりました。これは、有形固定資産が2億9千2百万円減少したことなどによります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて0.6%減少し、899億8千6百万円となりました。
(負 債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて2.7%減少し、337億2千4百万円となりました。これは、未成工事受入金が24億7千7百万円増加した一方、工事未払金が38億4百万円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて3.2%減少し、125億9千5百万円となりました。これは、長期借入金が2億6千3百万円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて2.8%減少し、463億2千万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1.8%増加し、436億6千6百万円となりました。これは、為替換算調整勘定が7億2千2百万円増加したことなどによります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は2億7千4百万円であります。
なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
新型コロナウイルスの影響による経済活動の停滞状況が改善し、世界的に景気が上向きかけていた最中、ロシアによるウクライナ侵攻が世界的なエネルギー、食糧、資源等のサプライチェーンの混乱と価格高騰を招き、回復局面の世界経済に大きな打撃を与える結果となっております。国内におきましても、一時急激な円安局面も見られた中、物価上昇は続いており、今後の経済への悪影響が懸念されます。
建設業界におきましても資材やエネルギー価格の高騰は建設コストの増加に直結し、設備投資需要の下押しにつながって経営成績に重要な影響を与える懸念があります。
また、新型コロナウイルスの感染は、第8波を迎えており、今後の更なる拡大や、重篤化をもたらす新たな変異株の出現により経済活動の制約があった場合は、景気の悪化と設備投資マインドの低下による建設需要の減少、サプライチェーンの混乱に伴う資機材の納品遅延や、工程の遅れにつながる懸念があり、経営成績に重要な影響が及ぶ可能性があります。
