【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の第8波への警戒感が
強まる中、感染拡大防止の取組みと経済活動の両立を目指し行動制限や入国制限の緩和により個人消費を中心に
持ち直しの動きを見せました。しかしながら、急激な円安進行、資源や原材料価格の高騰、中国経済の減速等に
より、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社の主要取引先であります外食産業におきましては、まん延防止等重点措置の解除以降、様々な制限が
緩和されたことにより、一部の業態においてはコロナ禍以前の売上を上回る等、緩やかな回復基調が
見られました。一方で、各種協力金の減少や慢性的な人手不足、食材費の高騰等、厳しい経営環境が続いて
おります。
このような状況下、営業政策としては、組織的に感染予防に取組みつつ、継続して新型コロナウイルス感染症
拡大の影響が比較的少ないヘルスケアフード業態と中食業態への営業を強化しました。ヘルスケアフードの取組み
においては、今期発売した「おいしい海 骨なし縞ほっけ」や「おいしい海 骨なし皮なしバサ」等の
プライベートブランド商品(以下PB商品)の販売を強化いたしましたところ、骨を取り除き食べやすく処理
してある点が評価され、多くの高齢者施設等で採用いただくことができました。また、咀嚼・嚥下しやすい食材を
使用した「やさしいお節」を当社のPB商品として開発販売しており、今年も多くの病院や老健施設にご利用
いただきました。このような取組みにより、ヘルスケアフード業態の売上高を前年同期比109%と伸ばすことが
できました。
中食業態に対しては、秋季提案会に来場いただいたユーザーへの新製品を含んだ様々な商品紹介を中心に
活動を行って参りました。新たな取組みとしましては、成長著しい冷凍弁当市場に注目しており、製造企業への
原料供給を通じBtoCのビジネスにも関与を強化したことにより、売上高も前年同期比122%と大きく
伸長しました。
PB商品政策としては、11月に「サンホーム 上白糖」と「サンホーム シャキシャキごぼうの唐揚げ」を
発売いたしました。しっとりとしたソフトな風味が特徴の「サンホーム 上白糖」は菓子や飲料等、幅広い業態で
使用いただける商品であり、多くの採用に繋がっております。これらの取組みにより、PB商品全体の売上高は
前年同期比で131%と大きく伸ばすことができました。
経費削減の取組みでは、事業所の内勤業務の効率化を推し進めており、専門部署への業務集約により大幅に
業務時間を削減することができました。また、全国にまたがる受発注業務についても新たな電子受注方法の
導入により大きく改善が進みました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高706億7百万円(前年同期比32.3%増)、
営業利益13億65百万円(前年同期は営業損失△6億21百万円)、経常利益13億97百万円(前年同期は経常損失
△4億42百万円)、四半期純利益は12億61百万円(前年同期は四半期純損失△3億8百万円)となりました。
なお、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項 (追加情報) (表示方法の変更)」に記載のとおり、
第1四半期会計期間より表示方法の変更を行っており、当該表示方法の変更を反映した組替え後の前第3四半期
累計期間の四半期財務諸表の数値を用いて比較しております。
(資産)
当第3四半期会計期間末の総資産は、345億23百万円となり、前事業年度末と比較して70億87百万円増加と
なりました。
主な要因は、建物が1億46百万円、未収入金が1億7百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が
57億4百万円、商品が15億53百万円増加したことによります。
(負債)
負債は238億70百万円となり、前事業年度末と比較して59億55百万円増加となりました。
主な要因は、長期借入金が7億84百万円減少した一方で、買掛金が65億24百万円増加したことによります。
(純資産)
純資産は106億52百万円となり、前事業年度末と比較して11億31百万円増加となりました。
主な要因は、繰越利益剰余金が11億25百万円増加したことによります。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第3四半期累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績
及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な
変更をおこないました。
見積りに係る仮定は、「第4 経理の状況 1四半期財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更は
ありません。
(4)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に
ついて重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
経営基盤を強化し、労働環境と物流品質の改善に向け、事業所の新築移転や物流関連設備への投資を積極的に
行っていきたいと考えています。資金調達については、自己資本を基本としており、必要に応じて金融機関からの
借入れを実施しております。
(8)主要な設備
該当事項はありません。