【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和される中、深谷市において大型商業施設が10月に開業されるなど、沿線への交流人口増加の動きも見られました。当社グループでは、こうした環境変化を捉え、ダイヤ改正を実施するとともに、沿線の市町や商業施設、同業他社と連携した誘客活動を積極的に展開し、地域の活性化と収益の確保に努めました。
しかしながら、感染症の波状的な拡大や電力料金をはじめとする諸物価の上昇など、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として厳しい状況が続きました。この結果、当連結会計年度の営業収益は4,688百万円(前期比7.7%増)、営業損失は361百万円(前期は287百万円の営業損失)、経常損失は311百万円(前期は192百万円の経常損失)となりました。また、主に鉄道事業におきまして、収益性の低下による減損の兆候が認められたことから、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき資産グループ毎に将来の回収可能性を検討した結果、固定資産の減損損失として特別損失に5,894百万円を計上いたしました。これにより、親会社株主に帰属する当期純損失は5,046百万円(前期は47百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
(鉄道事業)
鉄道事業におきましては、輸送の安全性向上を図るため、設備面では熊谷駅駅舎耐震補強工事や小前田変電所高速度遮断器更新工事などを実施するとともに、異常時訓練や警察機関との共同訓練の実施、安全指導による従業員の意識向上に取り組みました。
旅客部門では、ダイヤ改正により、輸送力の強化や羽生・行田市方面から長瀞・秩父方面へのアクセス向上を図るなど、旅客需要に応じた利便性向上に努めました。また、SLの魅力を高める各種企画列車の運行、記念乗車券類の発売のほか、駅前イベントの2拠点同時開催や同業他社と連携するフリー切符の利用区間拡大など、沿線周遊促進策にも取り組み、旅客誘致に努めました。これらにより、定期・定期外旅客の人員および収入は前期に比べ増加いたしました。
貨物部門では、輸送量が減少したことにより、貨物収入は前期に比べ減少いたしました。
営業費用は、電力単価高騰により電力費が大幅に増加したことに加え、設備投資に伴う減価償却費などにより、前期に比べ大幅に増加いたしました。
この結果、営業収益は3,047百万円(前期比3.5%増)、営業損失は415百万円(前期は237百万円の営業損失)となりました。
(提出会社の鉄道事業営業成績)
種別
単位
当連結会計年度
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
対前期増減率(%)
営業日数
日
365
-
営業キロ
粁
75.4
-
客車走行キロ
粁
5,038,759.4
3.7
貨車走行キロ
粁
3,612,669.6
△11.6
旅客人員
定期
人
4,284,960
2.8
定期外
人
2,567,631
35.5
計
人
6,852,591
13.0
貨物屯数
屯
1,681,916
△9.0
旅客収入
定期
千円
616,489
3.1
定期外
千円
1,003,688
27.4
計
千円
1,620,176
16.9
貨物収入
千円
1,191,976
△9.2
運輸雑収
千円
235,418
△3.9
運輸収入合計
千円
3,047,571
3.5
1日1キロ運輸収入
円
111
2.8
乗車効率
%
14.7
8.9
(注) 乗車効率の算出方法
輸送人員 × 実キロ = 延人キロ
延人キロ ÷ (客車走行キロ×客車平均定員)= 乗車効率
乗車効率とは客車走行車両定員に対する旅客輸送量を見るためのものであります。
(営業成績)
業種別
当連結会計年度
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
営業収益(千円)
対前期増減率(%)
鉄道事業
3,047,571
3.5
営業収益計
3,047,571
3.5
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。
(不動産事業)
不動産事業におきましては、熊谷駅南口駐車場の稼働率が向上するなど、賃貸収入は前期に比べ増加いたしました。
一方、営業費用は、賃貸物件の修繕工事実施などにより前期に比べ増加いたしました。
この結果、営業収益は349百万円(前期比2.1%増)、営業利益は159百万円(同8.2%減)となりました。
(営業成績)
業種別
当連結会計年度
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
営業収益(千円)
対前期増減率(%)
土地建物販売業
-
-
請負工事業
33,653
△9.5
不動産賃貸業
309,677
4.9
その他
5,809
△39.8
営業収益計
349,140
2.1
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。
(観光事業)
観光事業におきましては、行動制限の緩和やいわゆる県民割などにより、個人利用が増加したほか、団体利用にも一部回復が見られました。
営業費用は、光熱費などが増加いたしました。
この結果、営業収益は403百万円(前期比9.8%増)、営業損失は30百万円(前期は36百万円の営業損失)となりました。
(営業成績)
業種別
当連結会計年度
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
営業収益(千円)
対前期増減率(%)
遊船・動物園業・索道業他
403,783
9.8
営業収益計
403,783
9.8
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。
(バス事業)
バス事業におきましては、学校団体など一部の貸切バス需要に回復が見られたほか、4月からの新規スクールバスの運行開始もあり、収入は前期に比べ増加いたしました。
営業費用は、修繕費の増加のほか、燃料費高騰の影響も受けました。
この結果、営業収益は204百万円(前期比30.8%増)、営業損失は64百万円(前期は100百万円の営業損失)となりました。
(営業成績)
業種別
当連結会計年度
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
営業収益(千円)
対前期増減率(%)
バス事業
204,790
30.8
営業収益計
204,790
30.8
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。
(その他)
その他事業におきましては、卸売・小売業では、コンビニエンスストアなどの売上が堅調に推移したほか、建設・電気工事業では、推進工事の受注がありました。また、旅行業では、2月から全天候型レジャー施設として「長瀞トリックアート有隣倶楽部」の営業を開始いたしました。
この結果、営業収益は1,014百万円(前期比14.6%増)、営業損失は26百万円(前期は101百万円の営業損失)となりました。
(営業成績)
業種別
当連結会計年度
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
営業収益(千円)
対前期増減率(%)
卸売・小売業
544,219
9.4
建設・電気工事業
422,681
18.6
旅行業
47,199
54.0
営業収益計
1,014,101
14.6
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。
②キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ61百万円増加し810百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は333百万円となりました。これは、減価償却費が440百万円となったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は299百万円となりました。これは、工事負担金等受入による収入が830百万円となった一方で、固定資産取得による支出が1,121百万円となったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は27百万円となりました。これは、長期借入金の返済による支出が1,351百万円となった一方で、長期借入れによる収入が1,385百万円となったことなどによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループのサービスは、鉄道事業を中心として営業しており、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要」における各事業のセグメント業績に関連付けて示しております。
なお、最近2連結会計年度の主な相手先別の営業収益及び当該営業収益の総営業収益に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
自 2021年4月1日
至 2022年3月31日
当連結会計年度
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
太平洋セメント株式会社
1,340,673
30.8
1,220,515
26.0
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和される中、深谷市において大型商業施設が10月に開業されるなど、沿線への交流人口増加の動きも見られました。当社グループでは、こうした環境変化を捉え、ダイヤ改正を実施するとともに、沿線の市町や商業施設、同業他社と連携した誘客活動を積極的に展開し、地域の活性化と収益の確保に努めました。
しかしながら、感染症の波状的な拡大や電力料金をはじめとする諸物価の上昇など、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として厳しい状況が続きました。この結果、当連結会計年度の営業収益は4,688百万円(前期比7.7%増)、営業損失は361百万円(前期は287百万円の営業損失)、経常損失は311百万円(前期は192百万円の経常損失)となりました。また、主に鉄道事業におきまして、収益性の低下による減損の兆候が認められたことから、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき資産グループ毎に将来の回収可能性を検討した結果、固定資産の減損損失として特別損失に5,894百万円を計上いたしました。これにより、親会社株主に帰属する当期純損失は5,046百万円(前期は47百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「3 事業等のリスク」に記載した事項が経営成績に重要な影響を与える可能性がありますが、その他に、当社グループは観光に関する事業が多く、また、地域も限定されているため、土曜・日曜・ゴールデンウィーク・夏休み等の天候不順が営業成績に重要な影響を与える要因になります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社グループは、運転資金、設備投資資金等の資金調達が必要な場合は、金融機関からの借入金によることを基本としております。
なお、翌連結会計年度における重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況」に記載のとおりでありますが、現在のところ自己資金及び金融機関からの借入金以外の資金調達の計画はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)(固定資産の減損)」に記載のとおりであります。
