【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における国内経済は、新型コロナウイルス感染対策の緩和に伴う経済活動の正常化と賃金の上昇が進み、緩やかな回復基調が続いております。一方で世界的な物価高や円安基調、地政学的リスクの増加により、依然として先行きは不透明な状況となっております。
当社グループの関連する業界では、情報通信端末事業におきましては、前年度の大手キャリアの販売インセンティブ方針の変更により事業環境は引き続き厳しい状況が続いております。情報通信システム事業におきましては、依然として頻発する豪雨災害や地震被害などから、国民の安心・安全な暮らしを守る社会インフラの整備・強化が継続しております。加えて、地政学的リスクに起因し、有事対応の必要性も高まっております。また各業界において、デジタル・トランスフォーメーションの動きがさらに加速しており、IoT・AI、大容量通信などの新技術を活用した製品・サービスがさまざまな分野で導入され、活用が進んでおります。
このような状況下、当社グループの売上高は、携帯端末販売で販売台数が減少したものの端末価格の高騰による販売単価の上昇、IP無線機器販売の増加などにより増収となりました。経常損益は、IP無線機器販売の売上増に加え、官公庁向けシステムの収益率改善、全社的な固定費の圧縮により増益となりました。なお、「市町村防災行政無線システム」をはじめとした新規事業開発、規模拡大に向けた社内体制強化、販売促進などの積極的な投資は継続しております。親会社株主に帰属する四半期純損失につきましては、前年度に退職給付制度改定に伴う特別利益の計上があったことなどから、減益となりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高72億85百万円(前年同期比6.0%増)、営業損失1億81百万円(前年同期は営業損失3億23百万円)、経常損失1億78百万円(前年同期は経常損失3億23百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失1億82百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1億14百万円)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
a. 情報通信端末事業
情報通信端末事業におきましては、携帯端末販売の販売台数は減少したものの、端末価格の高騰に伴う販売単価上昇と子会社であるコムテックサービス株式会社のインセンティブ増を主要因として増収となりました。利益面では、当社携帯端末販売の収益率悪化の影響はあるものの、コムテックサービス株式会社のインセンティブ増による収益率の改善と固定費の圧縮などにより前年同期並みとなりました。
これらの結果、情報通信端末事業での売上高は33億74百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は3億23百万円(前年同期は営業利益3億19百万円)となりました。
b. 情報通信システム事業
情報通信システム事業におきましては、子会社である西菱電機エンジニアリング株式会社の三菱電機株式会社向け受注減があるものの、IP無線機器販売増を主因として売上高は増収となりました。利益面では、増収に加え官公庁向けシステムの収益率の改善、固定費の圧縮により増益となりました。
これらの結果、情報通信システム事業での売上高は39億10百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益は1億95百万円(前年同期は営業利益49百万円)となりました。
なお、情報通信システム事業における官公庁向けの売上高は、通常の営業形態として、第4四半期に完成する割合が大きいため、経営成績に季節的変動があります。
②財政状態の状況
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、59億30百万円(前連結会計年度末は87億45百万円)となり、28億15百万円減少しました。主な要因は、売上高の季節的変動による受取手形及び売掛金の32億75百万円減少によるものです。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、18億79百万円(前連結会計年度末は19億14百万円)となり、35百万円減少しました。主な要因は、有形固定資産の31百万円減少によるものです。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、25億43百万円(前連結会計年度末は52億34百万円)となり、26億91百万円減少しました。主な要因は、支払手形及び買掛金の16億19百万円減少、短期借入金の9億円減少によるものです。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は、2億71百万円(前連結会計年度末は2億67百万円)となり、4百万円増加しました。主な要因は、繰延税金負債の4百万円増加によるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、49億94百万円(前連結会計年度末は51億57百万円)となり、1億63百万円減少しました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失1億82百万円によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2億54百万円減少し、7億21百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は6億55百万円(前年同期は1億53百万円の収入)となりました。これは主に、仕入債務の減少16億19百万円、税金等調整前四半期純損失1億78百万円などにより資金が減少しましたが、売上債権及び契約資産の減少26億46百万円などにより資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は7百万円(前年同期は58百万円の支出)となりました。これは主に、差入保証金の回収24百万円などにより資金が増加しましたが、無形固定資産の取得30百万円などにより資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は9億1百万円(前年同期は2億54百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純減額9億円などにより資金が減少したことによるものです。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は24百万円です。なお、セグメントごとの研究開発の目的、内容、成果及び研究開発費は次のとおりであります。
・情報通信システム事業
安心・安全をキーワードとした、顧客ニーズに合致するシステム・製品・サービスの提供を拡充すべく、各種情報通信システムの開発に注力しております。これらの情報通信システム事業における研究開発費は24百万円であります。
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