【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)におけるわが国経済は、行動制限の緩和等により経済社会活動の正常化が進んだことで、緩やかな景気の持ち直しの動きが見られたが、急速な円安の進行に伴う輸入物価の上昇や、ウクライナ情勢等を背景とした原材料価格の高騰等が依然として継続しており、今後の先行きは不透明な状況にある。
国内の建設市場においては、公共工事、民間工事の発注ともに概ね堅調に推移しているものの、原材料価格の高騰等による企業の設備投資意欲の減退が懸念されることなどから、受注環境についても先行きが見通せない状況が続いている。
こうした情勢下にあって、当第2四半期連結累計期間における当社グループの連結業績については、売上高は、海外建設事業及び不動産事業で増加したことなどから、前年同四半期比252億円(2.8%)増の9,243億円となった。損益の面では、当社の国内建築事業において前年同四半期に大規模工事複数件で工事損失引当金を計上したことによる反動増などから、営業利益は前年同四半期比224億円(116.5%)増の417億円、経常利益は前年同四半期比255億円(110.2%)増の486億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期比196億円(103.8%)増の384億円となった。
セグメント情報
(国内建築事業) 売上高は前年同四半期比175億円(3.4%)減の4,920億円、営業利益は前年同四半期
比77億円(180.8%)増の120億円となった。
(海外建築事業) 売上高は前年同四半期比250億円(17.3%)増の1,700億円、営業利益は前年同四半期
比24億円(149.8%)増の40億円となった。
(国内土木事業) 売上高は前年同四半期比38億円(2.5%)減の1,519億円、営業利益は前年同四半期比
30億円(59.8%)増の80億円となった。
(海外土木事業) 売上高は前年同四半期比87億円(22.0%)増の487億円、営業利益は前年同四半期比
21億円増の22億円となった。
(不動産事業) 売上高は前年同四半期比198億円(109.8%)増の380億円、営業利益は前年同四半期
比80億円(128.5%)増の143億円となった。
(その他) 売上高は前年同四半期比71億円(23.1%)減の236億円、営業利益は前年同四半期比
9億円(46.2%)減の10億円となった。
※ セグメント情報の詳細は、第4 経理の状況 を参照
(2)財政状態
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比803億円(3.3%)増の2兆5,024億円となった。これは、工事代金債権(「受取手形・完成工事未収入金等」及び「電子記録債権」の合計)が減少したことや政策保有株式の売却により「投資有価証券」が減少した一方で、「現金預金」が増加したことや事業用不動産の取得等により「土地」などの有形固定資産が増加したことなどによるものである。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末比401億円(2.8%)増の1兆4,733億円となった。これは、工事代金の支払に係る債務(「支払手形・工事未払金等」及び「電子記録債務」の合計)が減少した一方で、「社債」や「長期借入金」などの有利子負債が増加したことなどによるものであり、有利子負債残高は前連結会計年度末比697億円(24.9%)増の3,501億円となった。
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末比401億円(4.1%)増の1兆291億円となった。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴い「利益剰余金」が増加したことなどによるものである。
この結果、当第2四半期連結会計期間末の自己資本比率は39.7%となり、前連結会計年度末より0.2ポイント上昇した。
(3)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に国内の建設事業収支が引き続き堅調に推移したことから627億円のプラス(前年同四半期は217億円のプラス)となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、事業用不動産の取得等により541億円のマイナス(前年同四半期は392億円のマイナス)となった。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金を支払った一方で借入金や社債が増加したことなどにより539億円のプラス(前年同四半期は0.6億円のプラス)となった。
この結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末に比べて721億円増加し、3,214億円となった。
(4)経営方針・経営戦略等
(政策保有株式の縮減について)
当社は、顧客との取引関係の維持強化を目的として取引先の株式(以下「政策保有株式」という。)を保有しており、保有意義については、取締役会において当該株式評価損益を定期的に報告し、資本コストや取引関係の維持強化による事業上のリターン等の収益性評価の指標を総合的に勘案したうえで、中長期的な経済合理性を検証している。検証の結果、営業上の保有意義が希薄化した株式については適宜売却している。
「中期経営計画2022」においては、政策保有株式の保有意義や投資効率の見直しを更に進め、2027年3月末までのできるだけ早い時期に連結純資産の20%以内とすることを目処に、2021年度から合計1,500億円程度の売却を実行することとしている。
2021年度からの政策保有株式の売却額(連結・時価ベース)は311億円(うち、当第2四半期連結累計期間売却額141億円)であり、上記売却目標額に対する進捗率は20.8%となる。また、当第2四半期連結会計期間末の政策保有株式の保有残高は3,058億円であり、連結純資産の29.7%となる。
当社は政策保有株式の売却代金を企業価値向上につなげていくため、安定的な投資収益の獲得を目的とした投資に加え、中長期的な成長性等も視野に入れ、持続的な成長に資する分野への投資等にも有効に活用する方針である。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、2022年8月10日に東京証券取引所に開示した「2023年3月期 第1四半期決算短信」にて公表した2023年3月期の業績予想を以下のとおり修正した。
2023年3月期の通期連結業績予想(2022年4月1日~2023年3月31日)
売上高
営業利益
経常利益
親会社株主
に帰属する
当期純利益
1株当たり
当期純利益
前回(8月10日)発表予想
(A)
百万円
2,050,000
百万円
100,000
百万円
104,000
百万円
76,000
円 銭
106.01
今回(11月7日)修正予想
(B)
2,045,000
86,000
94,000
71,000
99.03
増 減 額 (B-A)
△5,000
△14,000
△10,000
△5,000
-
増 減 率 (%)
△0.2
△14.0
△9.6
△6.6
-
前期実績(2022年3月期)との比較
前 期 実 績 (C)
1,922,884
41,051
49,844
39,127
54.55
増 減 額 (B-C)
122,115
44,948
44,155
31,872
-
増 減 率
(%)
6.4
109.5
88.6
81.5
-
2023年3月期の通期個別業績予想(2022年4月1日~2023年3月31日)
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
1株当たり
当期純利益
前回(8月10日)発表予想
(A)
百万円
1,417,000
百万円
65,000
百万円
74,000
百万円
57,500
円 銭
80.21
今回(11月7日)修正予想
(B)
1,404,000
51,000
62,500
53,000
73.92
増 減 額 (B-A)
△13,000
△14,000
△11,500
△4,500
-
増 減 率 (%)
△0.9
△21.5
△15.5
△7.8
-
前期実績(2022年3月期)との比較
前 期 実 績 (C)
1,374,132
4,425
19,563
18,843
26.27
増 減 額 (B-C)
29,867
46,574
42,936
34,156
-
増 減 率
(%)
2.2
-
219.5
181.3
-
※ 前回発表予想については2022年8月10日、今回修正予想については同年11月7日に、それぞれ当社決算短信
及び決算説明資料で発表した数値である。予想値については、当社が現在入手している情報及び合理的である
と判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではない。実際の業績は様
々な要因により大きく異なる可能性がある。
ア 修正の理由
(ア)個別業績予想
当社の国内建築事業において、建設物価が当初の業績予想発表時点(本年5月12日)の想定以上に上昇しており、購買段階での対応や発注者との交渉等においてその影響の全てを吸収することが困難になったことや、資機材の納入時期の遅れ等により2023年3月期末の工事進行割合見通しが想定を下回ることなどから、通期で売上総利益が95億円減少することが見込まれる。
また、販売費及び一般管理費については、人材関連・デジタル関連投資が期初想定値を上回ることなどにより、45億円の増加を見込んでいる。
(イ)連結業績予想
個別業績予想の修正に伴い、連結業績予想を修正するものである。
イ 期末配当金
当社は、当期を初年度とする5ヵ年の経営計画「中期経営計画2022」において、「自己資本配当率(DOE)3%程度」を配当額の目安とする利益配分方針を定めている。
今回の修正予想に基づきDOE3%程度で配当金を算定した結果、期末配当金は期初発表のとおり、1株につき普通配当21円(中間配当金を含めて年42円)として来年6月の定時株主総会に諮る予定である。
(6)研究開発活動
当社グループの当第2四半期連結累計期間における研究開発に要した費用の総額は、68億円である。
