【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社グループの四半期連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されている。経営者の視点による当第2四半期連結累計期間の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する分析等は次のとおりである。
本項に記載した将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
1.経営成績の状況
当社グループは、2022年4月よりスタートした新たな中期経営計画「Next2024」のもと、エネルギーとくらしの総合サービス企業グループとして、中核であるガスエネルギー事業の競争力強化を図るとともに、電力・その他エネルギー事業や不動産事業等、引き続き事業構造の変革に取り組んでいる。
当第2四半期連結累計期間の連結売上高は、ガス事業において原料費調整によるガス料金単価の上方調整の影響に加え、業務用ガス販売量が増加したこと等により、前年同期に比べ20,115百万円増の112,642百万円となった。
費用面については、主にガス事業及びLPG事業において売上原価が増加した。
この結果、営業利益は407百万円(前年同期は営業損失606百万円)、経常利益は1,300百万円(前年同期は経常損失293百万円)となった。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、ハウステンボス株式会社の株式売却益を特別利益に計上したこと等により、前年同期に比べ7,008百万円増の7,192百万円となった。
セグメント別の状況は、次のとおりである。
(1) ガス
当第2四半期連結累計期間の都市ガス事業におけるお客さま戸数は113万2千戸であり、都市ガス販売量は前年同期に比べ1.9%増の412,884千㎥となった。このうち業務用ガス販売量については、主に工業用分野において新型コロナウイルス感染症の影響からの回復により5.2%増の275,683千㎥となった。家庭用ガス販売量は、巣ごもり需要の縮小等により使用量が減少したことから7.1%減の84,098千㎥となった。他の事業者への卸供給ガス販売量については、卸供給先の需要増により0.8%増の53,103千㎥となった。
以上のような都市ガス販売量の結果と原料費調整によるガス料金単価の上方調整の影響等により、売上高は前年同期に比べ32.4%増の65,999百万円となり、セグメント損益は原油価格の上昇及び為替レートが円安に推移したことによる売上原価の増加等により、2,116百万円の損失(前年同期はセグメント損失2,636百万円)となった。
(2) LPG
LPG販売単価が上昇したこと等により、売上高は前年同期に比べ22.2%増の11,972百万円となったものの、セグメント損益はLPG仕入価格の上昇に伴う売上原価の増加に加え、新規物件獲得の販売促進費が増加したこと等により、176百万円の損失(前年同期はセグメント利益127百万円)となった。
(3) 電力・その他エネルギー
電力事業における販売単価の上昇及び販売量の増加等により、売上高は前年同期に比べ12.9%増の10,887百万円となり、セグメント利益は電力仕入価格の上昇があったもののLNG出荷の影響等により、前年同期に比べ63.9%増の1,149百万円となった。
(4) 不動産
分譲マンションの販売戸数が減少した一方、宅地販売の増加や海外不動産事業が順調に推移したこと等により、売上高は前年同期に比べ0.3%増の18,966百万円となったものの、セグメント利益は前年同期に比べ0.2%減の1,833百万円となった。
(5) その他
その他の事業には、食関連事業(食品販売事業、飲食店事業)、情報処理事業等が含まれているが、食関連事業において新型コロナウイルス感染症の影響からの一部回復等により、売上高は前年同期に比べ12.3%増の13,415百万円となったものの、セグメント損益は仕入価格の上昇等により、4百万円の損失(前年同期はセグメント損失236百万円)となった。
(注)1.セグメント別売上高及びセグメント利益又は損失には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
2.本報告書では、ガス量はすべて毎月の検針による使用量の計量に基づいたものを45MJ(メガジュール)/㎥で表記している。
3.お客さま戸数は、四半期末の都市ガスメーター取付個数である。
セグメント別の売上高及びその構成比は次のとおりである。
区分
前第2四半期連結累計期間
当第2四半期連結累計期間
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
構成比(%)
ガス
49,832
49.8
65,999
54.4
LPG
9,795
9.8
11,972
9.9
電力・その他エネルギー
9,645
9.6
10,887
9.0
不動産
18,917
18.9
18,966
15.6
その他
11,947
11.9
13,415
11.1
計
100,138
100.0
121,241
100.0
2.財政状態の状況
(1) 資産
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、405,524百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,860百万円増加した。これは主に9月下旬のLNG受け入れに伴い原材料が増加したことによるものである。
(2) 負債
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、316,917百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,893百万円増加した。これは主に原材料の購入に伴い買掛金が増加したことによるものである。
(3) 純資産
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、88,607百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,968百万円増加した。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の増加に伴い利益剰余金が増加したことによるものである。
3.キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,820百万円減の21,591百万円となった。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(1) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間に営業活動により減少した資金は、532百万円(前年同期は7,735百万円の増加)となった。これは、棚卸資産が増加したこと等によるものである。
(2) 投資活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間に投資活動により減少した資金は、2,435百万円となり、前年同期に比べ4,237百万円の支出の減少となった。これは、投資有価証券の売却による収入が増加したこと等によるものである。
(3) 財務活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間に財務活動により減少した資金は、3,016百万円となり、前年同期に比べ2,414百万円の支出の減少となった。これは、長期借入れによる収入が増加したこと等によるものである。
4.会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はない。
5.経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はない。
6.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はない。
7.研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は29百万円である。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。
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