【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2023年4月1日~6月30日)の世界経済は、米国を中心に持ち直しの動きが進みました。一方、欧州では継続的な物価上昇が景気の下押し圧力となったほか、中国では製造業の景況感に弱さが見られるなど、強弱は地域ごとにまちまちとなりました。
こうした中、当社グループでは、自動車市場で加速するEV化をチャンスと捉え、さらなる事業成長に向けた施策を進めています。4輪車向けには研究開発を強化し、顧客への提案力やコスト競争力の向上に取り組んでいます。また、今後に大きな成長が期待できる2輪EV市場向けにはEV駆動ユニットの受注活動を積極的に行っており、インド、東南アジア、アフリカの各地域において、EVスタートアップ企業との協業が具体化しています。
また新規事業領域では、インダストリー、エネルギーソリューション、ウエルビーイングの各分野で事業を展開しています。このうちAI事業では、AIを活用した独自の外観検査装置の検査対象部品が広がるとともに、社外への販売も拡大しています。
当社グループでは、ムサシ100年ビジョン「Go Far Beyond!枠を壊し冒険へ出かけよう!」の下、今後も環境変化を先取りした、人・しくみ・事業の変革とカーボンニュートラルの実現に向けた施策を加速してまいります。このような状況において、当第1四半期連結累計期間における連結売上高は82,437百万円(前年同期比29.0%増)となりました。利益面では、連結営業利益は2,303百万円(前年同期は1,186百万円の営業損失)となりました。連結経常利益は2,567百万円(同63百万円の経常損失)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,777百万円(同200百万円の純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
(日本)
半導体不足等による減産からの回復、材料費高騰分の売価反映などもあり、売上高は9,274百万円(前年同期比19.7%増)、セグメント利益は700百万円(前年同期は184百万円の損失)となりました。
(米州)
客先需要の拡大、材料費高騰分の売価反映や円安の影響などもあり、売上高は23,369百万円(同63.1%増)、セグメント利益は1,039百万円(同345百万円の損失)となりました。
(アジア)
材料費高騰分の売価反映や円安の影響などもあり、売上高は17,218百万円(同18.1%増)、セグメント利益は1,040百万円(前年同期比102.0%増)となりました。
(中国)
上海ロックダウンおよびゼロコロナ政策廃止後の急速な感染拡大による減産からの回復により、売上高は7,953百万円(同23.3%増)、セグメント利益は85百万円(前年同期は87百万円の損失)となりました。
(欧州)
物価上昇は継続しているものの、材料費高騰分の売価反映や円安の影響もあり、売上高は24,620百万円(同18.3%増)、セグメント損失は344百万円(同1,001百万円の損失)となりました。
一方、財政状態は次のとおりです。
総資産は、前期末に比べて18,959百万円増加し、288,238百万円となりました。
流動資産は、前期末に比べて9,428百万円増加し、141,587百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金、原材料及び貯蔵品等の増加によるものです。
固定資産は、前期末に比べて9,530百万円増加し、146,650百万円となりました。主な要因は、機械装置及び運搬具の増加によるものです。
負債は、前期末に比べて6,503百万円増加し、161,349百万円となりました。主な要因は、短期借入金の増加によるものです。
非支配株主持分を含めた純資産は、前期末に比べて12,456百万円増加し、126,889百万円となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、1,405百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間における当社グループの生産、受注および販売実績の内容については、「(1) 財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
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