【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類感染症に移行したことや、インバウンド需要の回復が継続したことで、景気は緩やかな持ち直し基調となりました。一方でロシアのウクライナ侵攻の長期化によるエネルギー価格の高騰、欧米との金利差拡大を背景とした円安により物価は上昇しており、経済の下振れリスクに警戒すべき状況が続いております。
当社グループの中核事業であります水産物卸売事業におきましては、感染拡大以前の日常へ戻りつつある中、観光地への賑わいが戻り、外食需要が回復したことで業務筋向けの商材は堅調に推移いたしました。しかしながら、地球温暖化に伴う海水温上昇等に起因する漁獲量の減少や、原料等の高騰による水産加工品の相次ぐ値上げなど、引き続き厳しい経営環境が続いております。
このような状況の下、当社グループは、2023年度から2025年度までを対象期間とした『横浜丸魚グループ中期経営計画 2023 ~Rebirth~』を策定し、豊かな食生活に貢献するという社会的使命を果たすとともに、経営課題を踏まえた4つの施策と3年後の目標達成に向けスタートいたしました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は9,136百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ93百万円(1.0%)の増収となり、営業利益は37百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ83百万円(前年同期 営業損失46百万円)の回復に、経常利益は188百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ31百万円(20.2%)の増益となりました。しかしながら、事業用資産の用途変更を予定していることに伴い、除却を予定している資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額31百万円を減損損失として特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は112百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ13百万円(△10.5%)の減益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(水産物卸売事業)
売上高は7,033百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ77百万円(1.1%)の増収となり、営業利益も1百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ66百万円(前年同期 営業損失65百万円)の回復となりました。
(水産物販売事業)
売上高は1,985百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ1百万円(0.1%)の増収となり、営業利益も0百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ8百万円(前年同期 営業損失7百万円)の回復となりました。
(不動産等賃貸事業)
売上高は40百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ5百万円(15.8%)の増収となり、営業利益も27百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ2百万円(9.5%)の増益となりました。
(運送事業)
売上高は76百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ8百万円(12.3%)の増収となり、営業利益も7百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ4百万円(135.4%)の増益となりました。
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、20,096百万円と前連結会計年度末に比べ984百万円増加しました。この主な要因は、現金及び預金の増加232百万円、受取手形及び売掛金の減少89百万円、商品及び製品の減少164百万円、時価評価等による投資有価証券の増加1,068百万円によるものであります。
負債は、6,509百万円と前連結会計年度末に比べ245百万円増加しました。この主な要因は、長期借入金(1年内返済予定含む)の減少102百万円、投資有価証券の時価評価に伴う繰延税金負債の増加333百万円によるものであります。
純資産は、13,587百万円と前連結会計年度末に比べ738百万円増加しました。この主な要因は、投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金の増加756百万円によるものであります。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」及び「連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。