【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ロシアのウクライナ侵攻を発端とした資源価格の高騰や、米国との金融政策の違いから急激な円安が進んだことにより、政府・日銀による円買い介入が24年ぶりに実施されるなど、金融市場の混乱が続きました。これらを要因とした物価上昇は、消費者の節約志向を一段と高めており、経済の下振れリスクに警戒すべき状況が続いております。
当社グループの中核事業であります水産物卸売事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の第7波による荷動きの鈍化も見られましたが、経済活動の正常化が進んだことにより、外食需要は徐々に回復いたしました。しかし、世界的な海水温上昇による漁獲量の減少や、急激な円安による仕入価格の高騰、また、資源高による運送費、冷蔵及び冷凍保管料、電気料金の上昇などの影響が長期化しており、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような状況の下、当社グループは、令和2年度から令和4年度まで3ヵ年の中期経営計画「第5次MMプラン」の最終年度となります3年目にあたり、豊かな食生活への責任を全うすべく、売上の強化を図ってまいりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は18,298百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ1,163百万円(6.8%)の増収となりました。利益に関しましては、増収及び売上総利益率の改善により、営業損失は82百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ125百万円(前年同期 営業損失208百万円)改善いたしました。また、上記要因に加えまして、補助金制度を活用した販促活動の実施による補助金収入見込額の計上もあり、経常利益は123百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ188百万円(前年同期 経常損失65百万円)の回復に、親会社株主に帰属する四半期純利益は99百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ95百万円(2193.1%)の増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(水産物卸売事業)
売上高は14,034百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ327百万円(2.4%)の増収となり、営業損失も105百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ46百万円(前年同期 営業損失151百万円)の改善となりました。
(水産物販売事業)
売上高は4,047百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ795百万円(24.5%)の増収となり、営業損失も10百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ85百万円(前年同期 営業損失96百万円)の改善となりました。
(不動産等賃貸事業)
売上高は68百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ15百万円(28.1%)の増収となりましたが、新たな賃貸管理物件の取得による費用が増加したため、営業利益は24百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ11百万円(△31.7%)の減益となりました。
(運送事業)
売上高は146百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ26百万円(21.7%)の増収となり、営業利益も8百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ3百万円(64.7%)の増益となりました。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、18,844百万円と前連結会計年度末に比べ697百万円増加しました。この主な要因は、現金及び預金の減少636百万円、受取手形及び売掛金の増加236百万円、商品及び製品の増加623百万円、建物及び構築物(純額)及び土地の増加398百万円によるものであります。
負債は、6,685百万円と前連結会計年度末に比べ789百万円増加しました。この主な要因は、支払手形及び買掛金の増加492百万円、短期借入金及び長期借入金(1年内返済予定含む)の増加254百万円によるものであります。
純資産は、12,159百万円と前連結会計年度末に比べ92百万円減少しました。この主な要因は、利益剰余金の減少15百万円、投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金の減少79百万円によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は1,677百万円と前連結会計年度末に比べ636百万円の減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローにおいては240百万円の支出となりました。この主な要因は、税金等調整前四半期純利益115百万円、売上債権及び棚卸資産並びに仕入債務の増加額376百万円によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローにおいては519百万円の支出となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出433百万円、投資有価証券の取得による支出99百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローにおいては123百万円の収入となりました。この主な要因は、短期借入金の純増額100百万円、長期借入れによる収入400百万円、長期借入金の返済による支出245百万円、配当金の支払額114百万円によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」及び「連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。