【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、物価高騰を背景に各国の金融引き締めが長期化し、地政学的リスクも高まるなど景気下振れリスクが依然強く、先行きは不透明なまま推移しました。
当社グループの事業領域であるエレクトロニクス業界におきましては、半導体や電子部品の需要回復が停滞し、在庫の調整局面が続きました。一方、国内のICT業界におきましては、企業における既存システムの刷新/クラウド移行、DX(Digital Transformation)推進等を背景に、ITサービス市場が堅調に推移しました。
このようななか、当社グループにおきましては、事業構造改革による収益力向上と成長市場での事業拡大に向け、デバイス事業では既存事業の拡大と新しい収益基盤の確立、ソリューション事業ではサービス提供型ビジネスの拡大やデジタル技術の拡充に努めるとともに、顧客基盤の拡大にも注力してまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高は743億11百万円(前年同期比10.5%減)、営業利益は28億37百万円(前年同期比33.2%減)、経常利益は18億77百万円(前年同期比36.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は12億91百万円(前年同期比40.2%減)となりました。
なお、連結会社間での収益及び費用の内部取引におきましては、親会社の取引は取引発生時のレートまたは為替予約レートにより換算し、在外子会社の取引は期中平均レートにより換算して相殺消去しております。当第2四半期連結累計期間は円安が進行したことに伴い、相殺消去する費用が対応する収益を大きく上回ったため営業利益は増加しておりますが、同額が営業外費用の為替差損として調整されており、経常利益への影響はありません。
セグメント別の業績概況は次のとおりであります。
(デバイス事業)
デバイス事業におきましては、主にエレクトロニクスメーカー向けに半導体(システムLSI、マイコン、パワー半導体、液晶ディスプレイドライバIC、メモリ等)や電子部品(コネクタ、コンデンサ、液晶パネル等)の販売に加え、ソフト開発やモジュール開発等の技術サポートを行っております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、期首計画に対して好調に推移したものの、前年同期に比べると販売が減少したほか、高利益率案件の一部剥落や支払利息等の営業外費用の増加も損益面に影響を及ぼしました。
この結果、売上高は676億91百万円(前年同期比12.9%減)、セグメント利益は13億17百万円(前年同期比50.4%減)となりました。
(ソリューション事業)
ソリューション事業におきましては、ICTを利活用したネットワーク機器やセキュリティ製品をお客様の環境に合わせ設計・構築し、運用保守に至るまでワンストップにて提供しております。また、販売・生産管理をはじめとした基幹系業務システムや、人事・給与・会計等のアプリケーションをオンプレミスからクラウドまで様々な形態で提供しております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、半導体等の需給逼迫に伴いサーバーや通信機器等の深刻な調達
難に陥っていた前年同期に比べ、企業向けの情報通信ネットワーク関連ビジネスを中心に総じて回復基調で推
移しました。
この結果、売上高は66億19百万円(前年同期比26.3%増)、セグメント利益は5億59百万円(前年同期比103.2%増)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて113億41百万円増加し、899億43百万円となりました。これは主に売上債権の増加82億16百万円、商品の増加25億10百万円等によるものです。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べて88億60百万円増加し、532億9百万円となりました。これは主に仕入債務の増加30億98百万円、短期借入金の増加57億71百万円等によるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて24億81百万円増加し、367億33百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定の増加23億96百万円等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、売上債権の増加等による支出が短期借入金等による収入を上回り、前連結会計年度末に比べて19億3百万円減少し、69億89百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加等による支出が、税金等調整前四半期純利益の計上及び仕入債務の増加等による収入を上回り、50億49百万円の支出となり、前第2四半期連結累計期間に比べて、支出が76億9百万円減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却等による収入が有形固定資産の取得及びソフトウェアの取得等による支出を上回り45百万円の収入となり、前第2四半期連結累計期間に比べて、収入が19百万円増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加等による収入が配当金の支払等の支出を上回り28億35百万円の収入となり、前第2四半期連結累計期間に比べて、収入が72億17百万円減少しております。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。