【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による落ち込みから回復の動きがみられたものの、ロシアによるウクライナ侵攻を発端とした資源・エネルギー価格上昇や急激な為替変動などを受け、先行き不透明な状況が続きました。道路建設業界におきましては、高速道路のリニューアルプロジェクトや政府による「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」の推進等により、工事の発注動向は底堅さを維持したものの、主要資材であるアスファルトの仕入価格や燃料価格の高騰が響き、依然として厳しい事業環境となりました。このような情勢のもと、当社グループでは、2021年5月に策定した「2030年のあるべき姿」を示す長期ビジョンおよびその第1フェーズとなる「中期経営計画(2021-2023年度)」に基づき、本業のさらなる競争力強化による安定収益の拡大に努めるとともに、将来のどのような環境変化にも対応できる「真に強靭な企業グループへ」と進化を遂げるべく、各種施策に取り組んでまいりました。当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、受注高(製品売上高および売電事業等売上高を含む)は69,072百万円(前年同期比16.7%増)、売上高は68,509百万円(前年同期比11.7%増)となりましたが、損益面につきましては、原材料価格高騰の影響を大きく受け、経常利益は1,467百万円(前年同期比48.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は960百万円(前年同期比52.9%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次の通りであります。なお、完成工事高、売上高および営業利益(セグメント利益)についてはセグメント間の内部取引高等を含めた調整前の金額をそれぞれ記載しております。
「建設事業」建設事業につきましては、受注高は56,114百万円(前年同期比17.0%増)、完成工事高は55,551百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益は3,830百万円(前年同期比2.3%減)となりました。
「舗装資材製造販売事業」舗装資材製造販売事業につきましては、売上高は23,587百万円(前年同期比14.4%増)となりましたが、原材料価格上昇分の販売価格への転嫁が追い付かず、営業利益は239百万円(前年同期比81.5%減)となりました。
「その他」その他売電事業等につきましては、売上高は656百万円(前年同期比5.8%増)、営業利益は117百万円(前年同期比7.5%減)となりました。
(2) 財政状態
「資産の状況」当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し1,021百万円増加の79,317百万円となりました。売上債権が増加する一方、現金預金が減少したことなどにより流動資産は772百万円の減少となりましたが、本社ビルの建替えやアスファルト合材工場の設備更新による有形固定資産の増加などにより固定資産は1,794百万円の増加となりました。
「負債の状況」当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し1,856百万円増加の39,653百万円となりました。仕入債務が増加したことなどにより流動負債は2,253百万円の増加となり、一方、退職給付に係る負債の減少などにより固定負債は397百万円の減少となりました。
「純資産の状況」当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益960百万円を計上しましたが、期末配当金の支払や自己株式の取得などにより、前連結会計年度末と比較し834百万円減少の39,663百万円となりました。
(3) 経営方針・経営戦略および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」を標榜し、社会資本の整備を責務として事業を展開しております。当社グループにおいてはこの考え方をもとに、道路建設を主軸に土木、水利・環境、舗装資材の製造販売等の事業領域を確保し、社会基盤整備の担い手として、健全な発展と存続を目指しております。なお、経営方針・経営戦略および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上および財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。なお、当社はアスファルト合材の販売価格決定に関し、2015年1月27日以前において独占禁止法違反行為があったとして、2019年7月30日、公正取引委員会から、独占禁止法に基づく、排除措置命令および課徴金納付命令を受けておりますが、課徴金算定の対象とされた売上高に関し、公正取引委員会との間で一部に見解の相違があることから、2020年1月、課徴金納付命令の一部に対する取消訴訟を提起しておりました。本件訴訟については、第1審の東京地方裁判所および第2審の東京高等裁判所において当社請求を棄却する判決が言い渡され、当社は最高裁判所に上告および上告受理申立てを行っておりましたが、2022年11月10日、当社の上告を棄却し、上告審として受理しない旨の決定がなされました。本件訴訟について、当社の主張が認められなかったことは誠に遺憾ではありますが、一方では、このような違反行為が存在した事実を風化させることなく、引き続き、再発防止策の確実な運用はもとより、コンプライアンス経営の推進に全社を挙げて取り組み、違法行為の徹底排除に努めてまいります。
(5) 研究開発活動近年、社会インフラの重要性が再認識されるなか、道路建設業を取り巻く環境も大きく変化しており、舗装に求められる社会からのニーズもより多様化、高度化しております。このような状況のもと、当社では、脱炭素、道路インフラ整備の効率化、長寿命化、生産性向上に重点を置いた開発テーマを選定し、研究開発活動を行っております。なお、当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、356百万円となりました。
(6) 主要な設備前連結会計年度末において計画中でありました当社本社ビルの建替えが当第3四半期連結累計期間において完了いたしました。これにより建物・構築物が1,648百万円増加しております。
