【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策と社会経済活動の正常化との両立が進められる下で景気は緩やかな持ち直しの動きが見られましたが、資源価格の高騰等による物価の上昇、世界的な金融引き締め等による海外景気の下振れがわが国の景気を押し下げるリスクを注視する必要があり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
このような経営環境のもと、当第3四半期連結累計期間の当社グループの業績は、鉄道車両事業、輸送用機器・鉄構事業の売上が増加したことなどにより、売上高は前年同四半期比0.4%増加の67,438百万円となりました。利益面につきましては、鉄道車両事業、輸送用機器・鉄構事業、建設機械事業、エンジニアリング事業の利益が減少したことなどにより、営業利益は前年同四半期比47.0%減少の2,237百万円、経常利益は前年同四半期比45.7%減少の2,345百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期比54.2%減少の1,642百万円となりました。
セグメント別状況は以下のとおりであります。
①鉄道車両事業
JR東海向けN700S新幹線電車やHC85系特急型車両、315系電車のほか、名古屋鉄道向け電車、新京成電鉄向け電車などの売上があり、車両が前年同四半期に比して増加したことなどにより、鉄道車両事業の売上高は35,908百万円と前年同四半期比5.4%増加となりました。
②輸送用機器・鉄構事業
輸送用機器におきましては、無人搬送装置の売上が前年同四半期に比して増加しました。
鉄構におきましては、夢洲北高架橋、谷郷池橋、汐留橋、菅ヶ谷高架橋支承取替工事などの売上があり、官公庁向けの道路橋などが前年同四半期に比して増加しました。
以上の結果、輸送用機器・鉄構事業の売上高は10,890百万円と前年同四半期比7.2%増加となりました。
③建設機械事業
都市再開発工事の需要などを背景に全回転チュービング装置の売上が前年同四半期に比して増加しましたが、小型杭打機等が減少したことなどにより、建設機械事業の売上高は14,655百万円と前年同四半期比3.1%減少となりました。
④エンジニアリング事業
鉄道事業者向け機械設備のほか、家庭紙メーカー向け製造設備、各地のJA向け営農プラントなどの売上がありましたが、家庭紙メーカー向け製造設備が前年同四半期に比して減少したことなどにより、エンジニアリング事業の売上高は5,936百万円と前年同四半期比23.5%減少となりました。
また、財政状態は以下のとおりです。
①資産
前連結会計年度末に比べ0.9%減少し131,661百万円となりました。これは、仕掛品が増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が減少したことなどによるものであります。
②負債
前連結会計年度末に比べ3.0%減少し82,262百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が減少したことなどによるものであります。
③純資産
前連結会計年度末に比べ2.9%増加し49,398百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したため利益剰余金が増加したことなどによるものであります。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について新たに発生した事項はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は1,459百万円であります。
また、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当第3四半期連結累計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当第3四半期連結累計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年12月31日)
前年同四半期比(%)
鉄道車両事業(百万円)
36,950
+1.5
輸送用機器・鉄構事業(百万円)
10,550
+2.8
建設機械事業(百万円)
13,784
+6.9
エンジニアリング事業(百万円)
6,599
△24.6
その他(百万円)
3
△50.1
合計(百万円)
67,888
△0.6
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
②受注状況
当第3四半期連結累計期間における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高
(百万円)
前年同四半期比(%)
受注残高
(百万円)
前年同四半期比(%)
鉄道車両事業
59,142
+134.9
112,763
+10.6
輸送用機器・鉄構事業
18,307
+105.7
25,443
+65.2
建設機械事業
17,909
+4.2
17,230
+27.8
エンジニアリング事業
7,482
+4.9
3,507
+16.7
その他
48
△6.4
1
△9.6
合計
102,890
+76.0
158,946
+18.7
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
③販売実績
当第3四半期連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当第3四半期連結累計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年12月31日)
前年同四半期比(%)
鉄道車両事業(百万円)
35,908
+5.4
輸送用機器・鉄構事業(百万円)
10,890
+7.2
建設機械事業(百万円)
14,655
△3.1
エンジニアリング事業(百万円)
5,936
△23.5
その他(百万円)
47
△6.7
合計(百万円)
67,438
+0.4
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先
前第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年12月31日)
金額(百万円)
割合(%)
金額(百万円)
割合(%)
東海旅客鉄道㈱
27,996
41.7
36,533
54.2
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間の主な変動は、次のとおりです。
①主要な設備の新設
当第3四半期連結累計期間に新たに確定した主要な設備の新設計画は、次のとおりです。
会社名
事業所名
所在地
セグメントの名称
設備の
内容
投資予定金額
(百万円)
着手及び
完了予定
投資の
目的等
総額
既支払額
着手
完了
予定
日本車輌製造㈱
本社
愛知県
豊川市
全社
(共通)
社員寮
未定
(注)
―
2022年8月
2025年5月
福利厚生の向上
日本車輌製造㈱
豊川製作所
愛知県
豊川市
鉄道車両
横型マシニングセンタの
更新
430
―
2023年1月
2024年6月
生産能力の維持
日本車輌製造㈱
本社
愛知県
名古屋市
全社
(共通)
基幹システムの更新
500
―
2022年12月
2025年3月
基幹システムの維持
(注) 投資予定金額については、建設工事費が未確定であるため、未定です。
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