【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善、個人消費やインバウンド需要の回復により、国内景気は緩やかな回復基調となりました。その一方で、欧米諸国の金融引き締め政策による海外経済の後退懸念や、金融資本市場の変動、物価上昇による消費マインドの低下懸念等により、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によると、2023年9月度の首都圏中古マンションの成約件数は3,191件(前年同月比6.7%増)となり、4ヶ月連続で前年同月を上回り、成約価格は4,618万円(同4.5%増)で40ヶ月連続で前年同月を上回りました。また、在庫件数も20ヶ月連続で前年同月を上回っており、コロナ渦以前の水準に回復しております。
このような市場環境の下、当社の仕入活動につきましては、物件価格が上昇する中で仕入を厳選した結果、当第1四半期累計期間の仕入件数は前年同四半期比12.7%減の207件となりましたが、当第2四半期累計期間における仕入件数は469件(前年同四半期期比1.3%増)と回復しました。
販売活動につきましても、当第1四半期累計期間における居住用物件の販売件数は前年同四半期比16.1%減の187件と低調でしたが、販売価格の改定等、販促活動を強化したことにより、当第2四半期累計期間における居住用物件の販売件数は390件(前年同四半期比6.9%減)となりました。なお、収益用物件の販売は計画通りに進捗し、当第2四半期累計期間に一棟マンション5棟を売却いたしました。
利益面につきましては、不動産仕入価格やリフォーム費用上昇等の影響はあるものの、利益率の高い収益用物件の販売が寄与したことにより、当第2四半期会計期間の売上総利益率は18.6%と上昇し、当第2四半期累計期間においても17.2%となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間における売上高は13,194百万円(前年同四半期比10.9%減)、営業利益は1,045百万円(同44.3%減)、経常利益は941百万円(同47.2%減)、四半期純利益は649百万円(同47.3%減)となりました。
事業別の状況は次のとおりであります。
<中古住宅再生事業>
中古住宅再生事業におきましては、物件販売による売上は、居住用物件が10,228百万円(前年同四半期比0.2%減)、収益用物件が2,686百万円(同37.6%減)、計12,914百万円となりました。また、収益用物件の保有期間中の賃貸収入は152百万円(同66.6%増)となりました。その結果、当第2四半期累計期間における中古住宅再生事業の売上高は13,093百万円(前年同四半期比10.8%減)となりました。
<その他不動産事業>
その他不動産事業におきましては、賃貸用不動産の賃貸収入等によって、当第2四半期累計期間における売上高は101百万円(前年同四半期比20.6%減)となりました。
(2)財政状態の分析
① 流動資産
当第2四半期会計期間末における流動資産は、26,211百万円となり、前事業年度末の24,738百万円から1,472百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が1,189百万円、販売用不動産が3,399百万円増加した一方で、仕掛販売用不動産が3,220百万円減少したことによります。
② 固定資産
当第2四半期会計期間末における固定資産は、3,512百万円となり、前事業年度末の2,687百万円から824百万円の増加となりました。これは主に、有形固定資産が835百万円増加したことによります。
③ 流動負債
当第2四半期会計期間末における流動負債は、10,576百万円となり、前事業年度末の9,032百万円から1,543百万円の増加となりました。これは主に、短期借入金が1,518百万円、1年内返済予定の長期借入金が105百万円増加したことによります。
④ 固定負債
当第2四半期会計期間末における固定負債は、8,435百万円となり、前事業年度末の8,088百万円から347百万円の増加となりました。これは主に、長期借入金が361百万円増加したことによります。
⑤ 純資産
当第2四半期会計期間末における純資産は、10,711百万円となり、前事業年度末の10,304百万円から406百万円の増加となりました。これは、利益剰余金が406百万円増加したことによります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて917百万円増加して、5,258百万円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における営業活動の結果獲得した資金は306百万円(前年同四半期は2,021百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前四半期純利益が941百万円であった一方で、棚卸資産が179百万円増加し、法人税等を343百万円支払ったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における投資活動の結果使用した資金は1,125百万円(前年同四半期は831百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得により853百万円を支出したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における財務活動の結果獲得した資金は1,736百万円(前年同四半期は485百万円の使用)となりました。これは主に、新規の短期借入6,553百万円を実行した一方、短期借入金5,035百万円を返済し、配当金を249百万円支払ったことによります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。