【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大がありながらも、各種感染対策や制限緩和が実施され、社会経済活動の正常化に向けて進んでおります。一方で、国内景気動向を左右する、金融引き締めを背景とした海外経済の下振れリスク、原材料費及びエネルギー価格の高騰等について注視される状況が続いております。
当社が属する中古住宅流通市場におきましては、公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によると首都圏中古マンションの9月度成約件数は前年同月比5.9%減の2,990件となり、8月に続いて前年同月を下回りました。価格は上昇傾向が続いており、9月度成約㎡単価は前年同月比11.2%の上昇となり29ヶ月連続、成約価格は前年同月比11.0%の上昇となり28ヶ月連続で前年同月を上回りました。また、市場に流通する在庫件数は、徐々に回復してきているものの、未だ品薄感がある状況であります。
このような市場環境の下、当社の仕入活動につきましては、当第2四半期累計期間における居住用物件の仕入件数が前年同四半期累計期間の511件から463件(前年同四半期比9.4%減)となりました。
販売活動につきましては、当第2四半期累計期間における居住用物件の販売件数が前年同四半期累計期間の491件から419件(前年同四半期比14.7%減)となり、コロナ禍に高まった需要には落ち着きが見られております。その一方で、平均販売価格は前年同四半期累計期間の22,057千円から24,464千円(前年同四半期比10.9%増)と上昇しております。また、収益用物件につきましては一棟マンション5棟等の販売があり、強い需要の中で当初の計画よりも前倒しで売却が進みました。
利益面につきましては、リフォーム費用の値上げ等を販売価格の上昇により吸収し、利益率の高い一棟マンションの売却も寄与した結果、売上総利益率は前事業年度の20.9%と同水準の20.8%となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間における売上高は14,804百万円(前年同四半期比16.2%増)、営業利益は1,877百万円(同22.9%増)、経常利益は1,781百万円(同24.3%増)、四半期純利益は1,233百万円(同24.6%増)となりました。
事業別の状況は次のとおりであります。
<中古住宅再生事業>
中古住宅再生事業におきましては、物件販売による売上は、居住用物件が10,250百万円、収益用物件が4,305百万円、計14,555百万円となりました。また、収益用物件の保有期間中の賃貸収入は91百万円となりました。その結果、当第2四半期累計期間における中古住宅再生事業の売上高は14,677百万円(前年同四半期比16.2%増)となりました。
<その他不動産事業>
その他不動産事業におきましては、賃貸用不動産の賃貸収入によって、当第2四半期累計期間における売上高は127百万円(前年同四半期比13.7%増)となりました。
(2)財政状態の分析
① 流動資産
当第2四半期会計期間末における流動資産は、21,368百万円となり、前事業年度末の21,653百万円から285百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が683百万円増加した一方で、販売用不動産が211百万円、仕掛販売用不動産が619百万円減少したことによります。
② 固定資産
当第2四半期会計期間末における固定資産は、3,611百万円となり、前事業年度末の2,781百万円から830百万円の増加となりました。これは主に、有形固定資産が817百万円増加したことによります。
③ 流動負債
当第2四半期会計期間末における流動負債は、8,341百万円となり、前事業年度末の8,847百万円から506百万円の減少となりました。これは主に、短期借入金が241百万円、1年内返済予定の長期借入金が70百万円減少したことによります。
④ 固定負債
当第2四半期会計期間末における固定負債は、6,607百万円となり、前事業年度末の6,361百万円から246百万円の増加となりました。これは主に、長期借入金が254百万円増加したことによります。
⑤ 純資産
当第2四半期会計期間末における純資産は、10,031百万円となり、前事業年度末の9,226百万円から804百万円の増加となりました。これは、利益剰余金が1,003百万円増加したことによります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて703百万円増加して、5,724百万円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における営業活動の結果獲得した資金は2,021百万円(前年同四半期は237百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前四半期純利益が1,781百万円であった一方で、棚卸資産が829百万円減少し、法人税等を549百万円支払ったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における投資活動の結果使用した資金は831百万円(前年同四半期は182百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得により851百万円を支出したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における財務活動の結果使用した資金は485百万円(前年同四半期は1,343百万円の獲得)となりました。これは主に、新規の短期借入7,981百万円を実行した一方、短期借入金8,223百万円を返済し、配当金を228百万円支払ったことによります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。