【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられ、国内における行動制限や海外からの入国制限の緩和等により経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギーや原材料価格の高騰等の景気下振れリスクもあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。住宅関連業界におきましては、建築資材や住設機器の値上がりによる住宅建築価格の上昇、物価高による住宅取得に対する消費者マインドの低下もあり、当第1四半期連結累計期間における新設住宅着工戸数は、前期比4.7%減となりました。また、当社グループの主なターゲットである持家・分譲戸建住宅の着工戸数につきましては、前期比9.0%減となりました。このような状況の中で、当社グループは、脱炭素関連商材の拡販、リフォーム・リノベーション需要の取り込み、非住宅市場の開拓等の成長分野に注力した営業展開を図ってまいりました。これらの結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、28,697百万円(前年同期比3.0%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は756百万円(前年同期比1.7%増)、経常利益は897百万円(前年同期比1.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は550百万円(前年同期比2.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<建材事業>太陽光発電システム、蓄電池、高効率給湯器等の脱炭素関連商材の拡販、快適な水回りや空気環境等の実現のためのリフォーム・リノベーション需要の取り込み、非住宅の木造・木質化の推進に注力してまいりました。しかしながら、持家・分譲戸建住宅の着工戸数減少の影響もあり、当事業の売上高は17,304百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益は236百万円(前年同期比8.6%減)となりました。
<環境アメニティ事業>
当事業においては、寺田㈱の決算期変更に伴い、同社の4ヶ月分の業績を取り込んでいるため、売上高は4,039百万円(前年同期比2.8%増)となりました。しかしながら、利益面においては、冷凍機器の販売・設置工事が減少したこと等により、営業損失12百万円(前年同期は営業利益14百万円)となりました。
<加工事業> 主力の戸建住宅に加えて、介護施設や店舗等の非住宅物件の受注に向けて営業を強化してまいりました。しかしながら、持家・分譲戸建住宅の着工戸数減少の影響に加えて、木材価格が下落したことにより、当事業の売上高は3,612百万円(前年同期比22.5%減)、営業利益は218百万円(前年同期比44.4%減)となりました。
<エンジニアリング事業> 当事業においては、前期に子会社化した日本調査㈱及び芳賀屋建設㈱の業績が寄与し、売上高は3,076百万円(前年同期比148.1%増)、営業利益は493百万円(前年同期比126.4%増)となりました。
<その他> 産業資材の販売を行なっている太平商工㈱の事業を報告セグメントに含まれない事業セグメント「その他」に区分しております。 産業用電気絶縁材の販売が減少したことにより、当事業の売上高は790百万円(前年同期比1.4%減)となりました。しかしながら、営業利益につきましては、利益率の改善に努めた結果、27百万円(前年同期比2.2%増)となりました。
② 財政状態の状況 資産合計は前連結会計年度末と比べ1,690百万円(2.6%)減少し、62,841百万円となりました。「商品」が786百万円、投資その他の資産の「その他」が280百万円、流動資産の「その他」が244百万円、「現金及び預金」が130百万円それぞれ増加しましたが、「受取手形、売掛金及び契約資産」が2,340百万円、「未成工事支出金」が904百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。 負債合計は前連結会計年度末と比べ2,031百万円(4.7%)減少し、40,942百万円となりました。「短期借入金」が718百万円、「電子記録債務」が603百万円、流動負債の「その他」が225百万円、「支払手形及び買掛金」が170百万円、「未払法人税等」が164百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。 純資産合計は前連結会計年度末と比べ341百万円(1.6%)増加し、21,898百万円となりました。「利益剰余金」が195百万円、「その他有価証券評価差額金」が135百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動該当事項はありません。