【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、世界的な金融引締めや海外景気の下振れリスクが存在するも、経済社会活動の一段の正常化が進むなか、消費や投資の持ち直しの動きに伴って、穏やかに回復しております。
ゲーム業界におきましては、各種の余暇産業が回復するなかで、余暇時間の獲得競争が激しくなっております。スマホゲーム市場では、新作タイトル等のダウンロード数推移からゲームアプリへの関心は高くありますが、コロナ禍の反動減から、ユーザー人口は減少するなか、競争は激化しており、一定以上のユーザーの獲得及び定着に至れる新規タイトルは限られております。コンシューマー市場では、ハードの普及とヒットタイトルの登場が続いていることで市場は堅調に拡大しております。一方で、クオリティ水準の上昇に伴う開発費の高騰は、マーケティング費用の増加も伴い、プロジェクトの厳選と集中の傾向が強まると予想されます。
モバイル業界におきましては、端末価格の適正化や通信料金の値下げにより、乗り換えメリットが低下するなか、最新機種に対する購買意欲の低下もあって、買い換え間隔が伸びております。MNPワンストップ化のオンライン手続きによって、乗り換えがより便利に早く済ませられるようになるなか、店舗におけるユーザー獲得機会は減少しております。ARPUは下げ止まりを見せておりますが、店舗の価値を高める収益サービスの拡充が模索されております。
このような事業環境のなか、当社は、ゲーム事業におきましては、新規案件の獲得に注力するとともに、人員配置の最適化と開発コストのコントロールに取り組んでまいりました。モバイル事業におきましては、キャリアショップ部門については、提供サービスの拡充を図り、販売店部門については、地域密着型に重点をおいた戦略に取り組んでまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の連結業績につきましては、以下のとおりです。
売上高は、ゲーム事業においては、前期から人員体制を拡大してきた運営サポート分野の受注が堅調に推移したことに加え、自社開発を進めていたゲームタイトルの権利譲渡や既存案件の開発進捗に伴う売上の計上により、増収となりました。モバイル事業においては、来店者数の前年度割れが続いており、前期末に実施した採算悪化店舗の撤退もあって、販売台数は減少しましたが、端末価格の上昇により売上は増加いたしました。この結果、売上高は、2,767百万円と前年同期と比べ352百万円(14.6%増)の増収となりました。
営業損益及び経常損益は、ゲーム事業におきましては、自社開発を進めていたゲームタイトルの権利譲渡に伴う売上の計上や開発原価の減少等の一過性の要因が重なったことにより、利益が増加いたしました。モバイル事業におきましては、キャリアショップ部門においては、周辺商材の販売強化等による1顧客当たりの獲得利益の増加、販売店部門においては、前期末に実施した採算悪化店舗の撤退により、部門損益は黒字に転換いたしました。この結果、営業損益は148百万円の営業利益(前年同期は86百万円の営業損失)となり、経常損益は153百万円の経常利益(前年同期は89百万円の経常損失)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純損益は142百万円の親会社株主に帰属する四半期利益(前年同期は88百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① ゲーム事業
当セグメントにおきましては、(株)ゲームスタジオ、(株)トライエース、(株)ウィットワン、(株)ウィットワン沖縄及び(株)テックフラッグにてゲームの開発受託及び運営受託等を行っております。
売上高については、前期から人員体制を拡大してきた運営サポート分野の受注が堅調に推移したことに加え、自社開発を進めていたゲームタイトルの権利譲渡や既存案件の開発進捗に伴う売上の計上により、2,278百万円と前年同期と比べ327百万円(16.8%増)の増収となりました。
セグメント利益(営業利益)については、自社開発を進めていたゲームタイトルの権利譲渡に伴う売上の計上や、開発原価の減少等の一過性の要因が重なったことにより、利益が増加いたしました。この結果、212百万円のセグメント利益(営業利益)と前年同期と比べ210百万円(9,375.9%増)の増益となりました。
② モバイル事業
当セグメントにおきましては、(株)ネプロクリエイトにてauショップ等のキャリアショップ及び複数の通信事業者の端末・サービスを取り扱う販売店PiPoPark(ピポパーク)を運営しております。
売上高については、来店者数の前年度割れが続いており、前期末に実施した採算悪化店舗の撤退もあって、販売台数は減少しましたが、端末価格の上昇の影響により、475百万円と前年同期と比べ27百万円(6.2%増)の増収となりました。
セグメント損益(営業損益)については、キャリアショップ部門においては、周辺商材の販売強化等による1顧客当たりの獲得利益の増加、販売店部門においては、前期末に実施した採算悪化店舗の撤退により、部門損益は黒字に転換いたしました。この結果、10百万円のセグメント利益(営業利益)(前年同期は19百万円のセグメント損失(営業損失))となりました。
③ その他
当セグメントにおきましては、クレジット決済事業等を行っております。
売上高については、16百万円と前年同期と比べ1百万円(10.0%減)の減収となりました。セグメント利益(営業利益)については、8百万円と前年同期と比べ0百万円(1.3%増)の増益となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間の総資産は4,544百万円となり、前連結会計年度末と比べ341百万円の増加となりました。主な要因は、現金及び預金の増加215百万円、売掛金及び契約資産の増加146百万円等によるものであります。
当第1四半期連結会計期間の負債は3,015百万円となり、前連結会計年度末と比べ196百万円の増加となりました。主な要因は、買掛金の増加122百万円、流動負債のその他の増加133百万円等によるものであります。
当第1四半期連結会計期間の純資産は1,529百万円となり、前連結会計年度末と比べ145百万円の増加となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益142百万円等によるものであります。
(3)研究開発活動
ゲーム事業において、主に(株)トライエースでゲームエンジンの研究開発活動などを行っており、当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は32百万円であります。
(4)継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況を解消又は改善するための対応策
当社グループは「1 事業等のリスク」に記載のとおり、前連結会計年度に引き続き継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。
当社グループはこのような事象又は状況を解消すべく、以下のとおり、業績の回復及び安定化に向けた施策を講じるとともに、財務基盤の改善に取り組んでおります。
① 事業収支の改善について
a.ゲーム事業の収益性の安定化
営業体制を変更し、適時な案件受注に向けて取り組んでおります。
当社グループのゲーム開発におきましては、新規プロジェクトを一旦受注しますと、ゲームの完成まである程度安定した受注を継続して確保できてきましたが、昨今、案件の大型化に伴う開発継続審議の厳格化から、発注者が開発途中で中止を意思決定することも増えており、当社グループとしましては、予期せぬ開発中止により、当該開発に携わっていた人員の余剰が発生するため、出来る限り速やかに新規案件への移行が重要な課題となっております。
しかしながら、中止判明後に新規案件を適時に受注することは容易ではなく、開発が中止されるリスク等も勘案しながら、営業活動を進めて行くことが必要となっております。
当社グループは、従来、案件獲得から開発管理までをプロジェクト責任者が統合的に行ってきておりましたが、このような環境変化の中、開発中も同時並行して案件獲得を推進するため、開発にプロジェクト責任者のリソースの多くが割かれている状況を踏まえ、前期(2023年6月期)の第4四半期頃より、新たに別途営業に専念できる人員を確保する体制を敷いております。併せて、本営業体制変更の効果を高めるため、経営のトップもこれまで以上に積極的に新たな営業体制をまとめて率いることで、多様な営業戦略を可能にしてまいります。
また、新規案件の獲得に関しては、受注確度及び受注時期に関する情報の把握の頻度及び精度を上げるとともに、開発中案件のうち次フェーズの開始が保留となっている案件の今後の見通しについて、開始が決定されるまでの期間の業績影響度を評価する体制を強化する取り組みを進めております。これにより、開始に備えた待機人員等に伴って将来発生しうる損失リスクの予見性を高め、待機期間の長期化などによる損失が拡大する前に受注案件の優先順位の変更や他案件への人員配置などを判断し、リカバリー策の実行をしてまいります。
これらの施策により、ゲーム事業の収益性の安定化を図ってまいります。
b.ゲーム事業のリスク管理体制の強化
当社グループは、前々期(2022年6月期)に発生したゲーム事業における多額の損失の発生を受け、2023年1月20日付にて投資経営委員会を発足しております。
この投資経営委員会は、主に経営判断に属するリスクが生じる可能性のある事業等の開始、中止、続行等について、その判断に特段の問題がないか等について、個別及びグループ全体のリスク管理の視点から審査をする機関であり、特にゲーム事業における大型案件の受注や継続判断については、連結業績におけるリスクを踏まえて評価するとともに、リスク状況のモニタリングを強化し、重大な収支悪化の防止に向けて受注条件や受注体制に対するチェック機能を強化する取り組みを進めております。
これにより、ゲーム事業の収益悪化に対するリスク管理体制を強化してまいります。
c.モバイル事業の収益性の改善
モバイル事業におきましては、完全分離プランや値引き規制等の法改正の施行以降、収益性が低下しており、前期においては、損失を計上するに至りました。特に従前より価格訴求力を中心としていた首都圏店舗において損失が拡大したなか、今後も事業環境の底打ちが見通せない状況であることから、店舗損益の回復が困難と判断し、2023年6月30日をもって首都圏4店舗を閉店いたしました。
当第1四半期連結累計期間におきましては、不採算店舗の撤退による損益改善に加え、キャリアショップ部門におけるセキュリティやコーティング等の周辺商材の案内強化による1顧客あたり利益の増加の取り組みの結果、黒字転換を果たしております。引き続き、提供サービスの拡充や周辺商材の販売等に取り組むとともに、法人営業についても強化し、顧客の拡大に取り組んでまいります。
また、端末の長期利用ユーザーが増えるなか、携帯端末の修理需要等が伸びており、首都圏エリアにおいても店舗利益が見込まれる状況になっていることから、地域密着型の店舗戦略と併せて商圏調査を推し進め、収益機会の拡大を追求してまいります。
これらの施策により、モバイル事業の収益性の改善を図ってまいります。
② 財務基盤の改善について
a.運転資金の確保
モバイル事業の不採算店舗の撤退に伴う差入保証金の返還及び棚卸資産の圧縮、当社グループによるシナジー効果の薄い関連会社株式の譲渡、並びに本業に影響のない資産の売却等により、運転資金の確保に取り組んでおります。
また、「① 事業収支の改善について」にて記載の改善策を踏まえた当社グループの利益計画について、各金融機関に説明を行い、融資残高の維持を依頼し、短期での更新を継続しておりますが、出来る限り早い時期に1年単位での契約更新をしていただける様に全ての金融機関からの同意を得るべく協議してまいります。
取引金融機関とは緊密に連携を行い、将来必要となる資金についてもご支援いただけるよう良好な関係を継続できるよう対応してまいります。
b.財務体質の抜本的な改善
財務体質を抜本的に改善し、財務基盤の安定性を回復するため、金融機関以外からの調達についても適宜検討を進めてまいります。
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