【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の売上高は51,107百万円(前年同期比3.2%減)、営業利益は9,089百万円(前年同期比13.8%減)、経常利益は8,651百万円(前年同期比15.2%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は6,232百万円(前年同期比16.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
当社グループは、事業子会社を基礎としたセグメントから構成されており、「エレクトロニクス事業」「医療・ 医薬品事業」の2区分を報告セグメントとしています。
①エレクトロニクス事業
リジッド基板用部材については、ディスプレイ関連部材、民生用関連部材、スマートフォン関連部材において、PC・タブレットや民生機器等の最終需要の減少に伴う顧客の稼働率の減少により、販売数量が前年同期を下回りました。なお、第1四半期連結会計期間比では、顧客の在庫調整が進展したことを背景に販売数量が増加し、需要回復の兆しが見られました。また、車載関連部材においては半導体や部品不足等により在庫調整を実施していた前年同期と比較し、自動車の生産活動が正常化しつつあり販売台数が増加したことを背景に販売数量が前年同期を上回りました。
半導体パッケージ基板用部材については、販売数量が前年同期を下回りました。特に、ドライフィルム製品において、世界的なリモートワークの定着や第5世代移動通信システム(5G)の普及に伴うデータ量の飛躍的な増大を背景に販売数量が過去最高水準となった前年同期と比較し、スマートフォンやPC・タブレット等の最終需要の減少を背景に顧客の在庫水準が高水準を維持しているため、メモリ向け製品を中心に需要が減少したことにより販売数量が減少しました。なお、第1四半期連結会計期間比では、最終需要回復の兆しが見られ中国を中心に販売数量が増加しました。
この結果、売上高は34,729百万円(前年同期比10.2%減)、セグメント利益は7,702百万円(前年同期比25.7%減)となりました。
②医療・医薬品事業
太陽ファルマ株式会社が行う医療用医薬品の製造販売事業については、前年同期と比較し、薬価改定の影響があったものの、新たな長期収載品レミニールⓇの資産譲受や他社同効薬・鎮咳薬等の供給不足に伴う需要の増加により、売上高が前年同期を上回りました。
太陽ファルマテック株式会社が行う医療用医薬品の製造受託事業については、製造委託元からの要請によるプロダクトミックスの変化や原材料・エネルギー等の価格高騰に伴う販売価格の改定により、売上高が前年同期を上回りました。
この結果、売上高は14,609百万円(前年同期比17.9%増)、セグメント利益は1,701百万円(前年同期比66.3%増)となりました。
事業区分による販売実績
当第2四半期連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称
当第2四半期連結累計期間
(自 2023年 4月 1日
至 2023年 9月30日)
前年同期比(%)
エレクトロニクス事業(百万円)
34,729
89.8
医療・医薬品事業(百万円)
14,609
117.9
報告セグメント計(百万円)
49,339
96.6
その他(百万円)
1,768
102.7
合計(百万円)
51,107
96.8
(注)セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて3,040百万円増加し、93,091百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1,734百万円減少、その他に含まれている未収法人税が1,623百万円減少、未収入金が1,262百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が6,845百万円増加、原材料及び貯蔵品が895百万円増加したこと等によるものです。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて7,563百万円増加し、104,775百万円となりました。これは主に、販売権が4,222百万円増加、建物及び構築物が1,743百万円増加、有形固定資産のその他に含まれている建設仮勘定が1,336百万円増加したこと等によるものです。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて25,777百万円増加し、60,893百万円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が20,560百万円増加、支払手形及び買掛金が3,282百万円増加、短期借入金が2,451百万円増加したこと等によるものです。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末の固定負債は、前連結会計年度末に比べて21,989百万円減少し、37,418百万円となりました。これは主に、長期借入金が20,265百万円減少したこと等によるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べて6,816百万円増加し、99,555百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益を6,232百万円計上、為替換算調整勘定が2,867百万円増加した一方で、剰余金の配当が2,905百万円あったこと等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間の連結キャッシュ・フローの状況と主な要因は下表のとおりです。
前第2四半期
連結累計期間
(百万円)
当第2四半期
連結累計期間
(百万円)
主な要因(当第2四半期連結累計期間の内容)
営業活動による
キャッシュ・フロー
12,600
10,960
税金等調整前四半期純利益8,651百万円、減価償却費4,231百万円、仕入債務の増加額2,361百万円、売上債権の増加額△5,195百万円
投資活動による
キャッシュ・フロー
△4,456
△12,617
無形固定資産の取得による支出△6,533百万円、有形固定資産の取得による支出△5,415百万円
財務活動による
キャッシュ・フロー
△2,929
△1,019
長期借入れによる収入6,490百万円、短期借入金の純増額1,571百万円、長期借入金の返済による支出△6,201百万円、配当金の支払額△2,902百万円
現金及び現金同等物の増減額
6,077
△1,734
現金及び現金同等物の四半期末残高
57,245
45,353
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処する課題について、重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は2,553百万円です。
各セグメントの研究開発費につきましては、以下のとおりです。
エレクトロニクス事業に係る研究開発費は、2,262百万円です。
医療・医薬品事業に係る研究開発費は、226百万円です。
その他の研究開発費は、63百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。