【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり緩やかな回復が続くことが期待されますが、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
このような状況の中で当社グループは、音響機器事業のうちハイエンドオーディオ機器事業は、次世代アンプのラインナップ拡充と新規ターンテーブルカテゴリーへの挑戦で更にブランド価値を高め、海外市場を伸ばす事で堅実な成長路線を引き続き目指します。プレミアムオーディオ機器事業は、引き続き中高級機のReferenceシリーズの更なる強化と、特色のあるアナログ製品や、すべてのカテゴリーにおいて新製品が競合に比べ常に個性的な価値を持つ事を目指し、収益とブランドイメージの向上に努めます。音楽制作・業務用オーディオ機器事業では、業務用デジタルミキサーのワールドワイド展開により、従来の録音再生機や各種周辺機器とともに、柔軟で質の高いトータルシステムソリューションの提供を強みとしたBtoB事業の拡大を目指します。また、BtoC事業においては、製品ポートフォリオの選択と集中を進め、付加価値を明確に中高価格帯へ転換し、採算性の向上と市場シェアの拡大を目指します。情報機器事業においては、当社のコアコンピテンスである「高度な記録と再生技術」をベースに計測、半導体、医療、移動体の各分野において最先端技術を組込んだ製品開発を行い、ニッチトップポジションの獲得を進めます。今年度は、新製品の4Kメディカルレコーダーの国内外での拡販に加え、新型コロナ感染症の5類への移行を機に、積極的な訪問営業に注力するとともに、直接ユーザーの声を聞くことで、それを反映した新たな商品開発へつなげることを目指します。
当第2四半期連結累計期間におきましては、その他に区分する産業用光ドライブ事業の縮小に加え前年度好調であった半導体装置市場が需要減少する一方で、円安進行により原価が上昇、また人的資本やマーケティング活動への投資を進めた事から、売上収益および営業利益は前年同期と比較して減少しました。また、為替相場の変動に伴い為替差損を200百万円計上した事により、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期と比較して減少し損失となりました。
この結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上収益は7,326百万円(前年同期比3.6%減)、営業損失は47百万円(前年同期営業利益278百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は368百万円(前年同期親会社の所有者に帰属する四半期利益31百万円)となりました。
なお、当社のBtoC事業は第3四半期、BtoB事業は第4四半期にそれぞれの需要期を迎えることから、当社グループの業績は、売上、利益ともに下半期に偏重する傾向があります。
各事業セグメントの業績は次のとおりであります。
1)音響機器事業
音響機器事業の売上収益は、5,287百万円(前年同期比10.3%増)となり、セグメント営業利益は496百万円(前年同期比32.9%増)となりました。
ハイエンドオーディオ機器(ESOTERICブランド)は、前期に上市したSACDプレーヤーやターンテーブル、8月上市のクロックジェネレーターの販売が好調に推移しました。国内の新型コロナ感染症規制解除によるインドア消費減や猛暑での販売不振を、欧州での伸長分でカバーし、前年同期比で増収となりました。
プレミアムオーディオ機器(TEACブランド)は、国内においては4月に上市したCDプレーヤーが堅調に推移し、また前期に上市した輸入スピーカーが貢献して増収となりましたが、米国、アジア地域の販売が伸び悩み全体では前年同期比で減収となりました。
音楽制作・業務用オーディオ機器(TASCAMブランド)は、BtoB事業において設備市場向け製品の販売が堅調に推移したことに加え、業務用デジタルミキサーが海外市場を中心に好調な販売となりました。BtoC事業においては、出荷を開始したクリエイター向けレコーダーの新製品効果もあって、海外を中心に好調な販売となりました。その結果、音楽制作・業務用オーディオ機器全体では前年同期比で増収となりました。
2)情報機器事業
情報機器事業の売上収益は、1,589百万円(前年同期比21.2%減)となり、セグメント営業損失は97百万円(前年同期営業利益136百万円)となりました。
計測機器は、データレコーダーにおいては、鉄道を中心に移動体向けの出荷が好調に推移しました。特に新型高速鉄道向けの多チャンネル計測は今後の成長が期待できる分野となります。センサーおよびデジタル指示計においては、リチウムイオン電池製造装置向けなど新たに開拓した分野が好調に推移したものの、前年同期に比べ半導体装置市場の需要が大きく減少したことから、計測機器全体では減収となりました。医用画像記録再生機器は、国内市場においては消化器内視鏡向けレコーダーの出荷が減少しましたが、手術画像記録用レコーダーのフラッグシップモデルである4Kレコーダーが好調であったことから堅調に推移しました。海外での販売は米国・欧州ともに好調を維持し、同部門では増収となりました。機内エンターテインメント機器は、国内エアラインへの導入が進んだことで顧客数も増加し、保守費、消耗品販売、コンテンツ供給などストック収益モデルの構築が進みましたが、海外顧客向けの保守部品販売が前期で終了したことから同部門では減収となりました。ソリューションビジネスは、受託開発案件の受注が低調であったこと、また前期好調であった医用向けサーバーの受注が減少したことから前年同期比で減収となりました。
(2)財政状態の分析
(資産合計)
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、11,594百万円と前連結会計年度末と比較して635百万円増加しました。主な増減は、現金及び現金同等物の減少110百万円、営業債権及びその他の債権の増加13百万円、棚卸資産の増加776百万円であります。
(負債合計)
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、8,465百万円と前連結会計年度末と比較して618百万円増加しました。主な増減は、社債及び借入金の増加367百万円、営業債務及びその他の債務の増加285百万円、リース負債の増加137百万円であります。
(資本合計)
当第2四半期連結会計期間末における資本合計は、3,129百万円と前連結会計年度末と比較して17百万円増加しました。主な増減は、利益剰余金の減少393百万円、その他の資本の構成要素の増加410百万円であります。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して110百万円減少し、1,086百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動の結果得られた資金は、211百万円のマイナス(前年同期474百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、減価償却費及び償却費242百万円、金融収益及び金融費用248百万円、営業債務及びその他の債務の増加額224百万円、マイナス要因としては、四半期損失368百万円、棚卸資産の増加額503百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動の結果得られた資金は、54百万円のマイナス(前年同期62百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、有形固定資産及び無形資産の取得による支出56百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動の結果得られた資金は、97百万円のプラス(前年同期902百万円のプラス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、短期借入金の増加額333百万円、長期借入れによる収入124百万円、マイナス要因としては、長期借入金の返済による支出100百万円、リース負債の返済による支出185百万円であります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた対処すべき課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は574百万円であります。
