【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、各種政策の効果もあって景気が持ち直していくことが期待されますが、ウクライナ情勢の長期化や中国における経済活動の抑制の影響などが懸念される中での原材料価格の上昇や供給面での制約に加え、金融資本市場の変動等による下振れリスクに十分注意する必要があります。
このような状況の中で当社グループは、音響機器事業のうちハイエンドオーディオ機器事業は、次世代アンプのラインナップ拡充と新規ターンテーブルカテゴリーへの挑戦で更にブランド価値を高め、海外市場を伸ばす事で堅実な成長路線を引き続き目指します。プレミアムオーディオ機器事業は、引き続き中高級機のReferenceシリーズの更なる強化と、特色のあるアナログ製品や、すべてのカテゴリーにおいて新製品が競合に比べ常に個性的な価値を持つ事を目指し、収益とブランドイメージの向上に努めます。音楽制作・業務用オーディオ機器事業は、ミュージシャンや動画制作者などのクリエーター向け商品群の販売に注力しBtoC市場のシェア拡大を目指します。BtoB市場においては、新製品のデジタルミキサーの上市により、従来の録音再生機や各種周辺機器とともに、更に柔軟で質の高いトータルシステムソリューションを提供し市場シェアの拡大を目指します。情報機器事業は、当社のコアコンピテンスである「高度な記録と再生技術」をベースに計測、半導体、医療、移動体の各分野において最先端技術を組込んだ製品開発を行い、ニッチトップポジションの獲得を進めます。特に今年度は、新たに開発した4Kメディカルレコーダーの積極的な海外市場開拓に、資源を投入してまいります。
当第2四半期連結累計期間におきましては、半導体を中心とした電子部品の調達難と中国・北米両岸における混乱に伴う輸送期間長期化の影響を受けたものの、コロナ禍において低調に推移していたBtoB事業が回復傾向にあることから、売上収益および営業利益は増加しましたが、為替相場の変動に伴い為替差損を170百万円計上したことから、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期と比較して減少しました。
この結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上収益は7,601百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益は278百万円(前年同期比59.5%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は31百万円(前年同期比13.2%減)となりました。
なお、当社のBtoC事業は第3四半期、BtoB事業は第4四半期にそれぞれの需要期を迎えることから、当社グループの業績は、売上、利益ともに下半期に偏重する傾向があります。
なお、第1四半期連結累計期間より、報告セグメントとして開示する事業セグメントの範囲を変更しております。詳細は、「第4
経理の状況 1
要約四半期連結財務諸表
注記事項(セグメント情報)」に記載のとおりであります。前第2四半期連結累計期間の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
各事業セグメントの業績は次のとおりであります。
1)音響機器事業
音響機器事業の売上収益は、4,793百万円(前年同期比4.0%減)となり、セグメント営業利益は373百万円(前年同期比31.4%減)となりました。
ハイエンドオーディオ機器(ESOTERICブランド)は、国内市場では新型コロナウイルスの感染拡大における社会的な規制が徐々に解除され引き合いも増えてきました。さらにブランド創設35周年記念のターンテーブルやパワーアンプなどの新製品が上市されました。一方、海外市場は景気後退による消費マインドの後退や中国市場のゼロコロナ政策の影響で苦戦しましたが、全体ではわずかに増収となりました。
プレミアムオーディオ機器(TEACブランド)は、国内海外市場双方におきましてコロナ禍における巣ごもり需要は一段落しました。またウクライナ危機やインフレ圧力による景気後退懸念が特に欧州を中心に直撃し普及価格帯の製品の売り上げが減少した結果、全体で減収となりました。
音楽制作・業務用オーディオ機器(TASCAMブランド)は、BtoB事業において、設備市場での需要回復が継続し定番商品の販売が安定している事に加え、品不足だった一部製品の供給再開による受注残消化が進んだこと、更には業務用デジタルミキサーの新製品効果もあって好調な販売となりました。一方でBtoC事業は、供給増による受注残消化も進みましたが、前年活況であった巣ごもり需要の反動減と一部製品における供給不足の継続により販売は低調に推移しました。その結果、音楽制作・業務用オーディオ機器全体としては僅かながら減収となりました。
2)情報機器事業
情報機器事業の売上収益は、2,015百万円(前年同期比32.4%増)となり、セグメント営業利益は136百万円(前年同期比553.4%増)となりました。
機内エンターテインメント機器は、国内市場は依然コロナ禍の影響があるものの、保守サービスを中心に販売を積み重ねたことで堅調に推移しました。海外向け販売は既存顧客向けに大口の保守用部品の出荷があり好調に推移、結果として同部門では前年同期比で増収となりました。計測機器関連は、データレコーダーは国内市場での不調を海外向け出荷で補う結果となり、堅調に推移しました。センサー関連は、好調の半導体製造装置市場全般で出荷増となりました。特に大手プローバー装置メーカーへの出荷が大きく伸び、結果として、計測機器全体では前年同期比で大幅な増収となりました。医用画像記録再生機器は、国内の消化器内視鏡向けレコーダーの販売が好調に推移、手術画像用レコーダーに関しても国内・海外共に好調を維持しました。急激な円安と部品調達難による製造原価増には出荷価格の見直しにて対処し、結果として同部門全体では前年同期比増収となりました。ソリューションビジネスは、大口取引先へのサービス業務停止による減収の影響はあったものの、大型受託開発案件を予定通り納入させた事、また医用向けサーバー及びPCの出荷が増えたことで堅調に推移しました。
(2)財政状態の分析
(資産合計)
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、11,606百万円と前連結会計年度末と比較して1,525百万円増加しました。主な増減は、現金及び現金同等物の増加435百万円、営業債権及びその他の債権の減少284百万円、棚卸資産の増加1,599百万円であります。
(負債合計)
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、8,603百万円と前連結会計年度末と比較して990百万円増加しました。主な増減は、社債及び借入金の増加1,133百万円、営業債務及びその他の債務の増加340百万円、リース負債の減少174百万円であります。
(資本合計)
当第2四半期連結会計期間末における資本合計は、3,003百万円と前連結会計年度末と比較して535百万円増加しました。主な増減は、利益剰余金の増加31百万円、その他の資本の構成要素の増加503百万円であります。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して435百万円増加し、1,739百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動の結果得られた資金は、474百万円のマイナス(前年同期925百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、営業債権及びその他の債権の減少額394百万円、営業債務及びその他の債務の増加額213百万円、マイナス要因としては、棚卸資産の増加額1,238百万円、長期未払金の減少128百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動の結果得られた資金は、62百万円のマイナス(前年同期66百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、有形固定資産及び無形資産の取得による支出71百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動の結果得られた資金は、902百万円のプラス(前年同期80百万円のプラス)となりました。主な内訳は、短期借入金の増加額490百万円、長期借入れによる収入696百万円、リース負債の返済による支出195百万円であります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた対処すべき課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は581百万円であります。
