【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、各種政策の効果もあって、緩やかに回復しております。個人消費や設備投資は持ち直しており、生産についても持ち直しの兆しが見られます。住宅建設はこのところ弱含んでおりますが、公共投資は堅調に推移しております。
東北地域の経済は、持ち直しております。個人消費は回復しており、設備投資も増加しております。公共投資は、国土強靭化関連工事や災害復旧工事から下げ止まっており、住宅投資も弱い動きとなっております。生産については、持ち直しの動きが足踏みしております。このような状況のなかで、当第2四半期連結累計期間の販売電力量の状況については、当社において、販売電力量(小売)は、夏季の気温が高かったことにより冷房需要が増加したものの、産業用における稼動減や節電の影響などにより減少したことや、販売電力量(卸売)はエリア外への卸売が減少したことなどから、販売電力量(全体)は、374億kWh(前年同四半期比 4.8%減)となりました。売上高は、卸電力取引所への販売の減少などがあったものの、高圧以上のお客さまなどの電気料金見直しによる増加などから、1兆3,878億円となり、前年同四半期に比べ、481億円(3.6%)の増収となりました。経常損益については、燃料価格の低下による燃料費調整制度のタイムラグ影響が利益を大きく押し上げたことに加え、電気料金見直しなどから、前年同四半期に比べ3,510億円増加し、2,191億円の利益となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損益は、前年同四半期に比べ、2,917億円増加し、1,553億円の利益となりました。なお、当第2四半期連結累計期間における連結キャッシュ利益※は2,288億円となりました。※東北電力グループ中長期ビジョン「よりそうnext」において「連結キャッシュ利益」を財務目標として設定しております。(2024年度に3,200億円以上を目標)「連結キャッシュ利益」= 営業利益+減価償却費+核燃料減損額+持分法投資損益 (営業利益は、燃料費調整制度のタイムラグ影響を除く。)
当第2四半期連結累計期間におけるセグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は次のとおりであります。
[発電・販売事業]当社の販売電力量(小売)は、夏季の気温が高かったことにより冷房需要が増加したものの、産業用における稼動減や節電の影響などから、311億kWh(前年同四半期比 1.0%減)となりました。このうち、電灯需要は、87億kWh(前年同四半期比 0.1%増)、電力需要は、224億kWh(前年同四半期比 1.5%減)となりました。また、販売電力量(卸売)は、エリア外への卸売が減少したことなどから、63億kWh(前年同四半期比 20.0%減)となりました。これにより、販売電力量(全体)は、374億kWh(前年同四半期比 4.8%減)となりました。これに対応する供給については、引き続き原子力発電所の運転停止や渇水による水力発電電力量の減少があったものの、火力発電所の稼働増等により安定した供給力を確保しました。収支面では、卸電力取引所への販売の減少などがあったものの、高圧以上のお客さまなどの電気料金見直しによる増加などから、発電・販売事業全体の売上高は、1兆1,396億円となり、前年同四半期に比べ1,292億円(12.8%)の増収となりました。経常損益は、燃料価格の低下による燃料費調整制度のタイムラグ影響が利益を大きく押し上げたことに加え、電気料金見直しなどから、1,860億円の利益となり、前年同四半期に比べ3,174億円の増益となりました。
[送配電事業]エリア電力需要は、省エネ・節電の影響や産業用における生産動向などにより、365億kWh(前年同四半期比 1.4%減)となりました。売上高は、再生可能エネルギー電気卸供給の減少などにより、4,124億円となり、前年同四半期に比べ1,289億円(23.8%)の減収となりました。一方、経常利益は、需給調整市場取引での調達費用の減少などにより、367億円となり、前年同四半期に比べ292億円(387.8%)の増益となりました。
[建設業]売上高は、屋内配線工事が増加したことなどから、1,272億円となり、前年同四半期に比べ33億円(2.7%)の増収となりました。これにより、経常利益は、9億円となり、前年同四半期に比べ4億円(89.8%)の増益となりました。
[その他]売上高は、情報通信事業における増加などにより、1,130億円となり、前年同四半期に比べ43億円(4.0%)の増収、経常利益は、86億円となり、前年同四半期に比べ13億円(18.8%)の増益となりました。
(2) 財政状態資産は、女川原子力発電所第2号機の安全対策工事などにより建設仮勘定が増加したことなどから、総資産は1,043億円増加し、5兆3,162億円となりました。負債は、支払債務が減少したことなどから、598億円減少し、4兆5,209億円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などから、1,641億円増加し、7,952億円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間においては、電気料金見直しによる収入増加に加え、電力調達支出が減少したことなどから、前年同四半期の支出から収入に転じ、1,740億円の収入(前年同四半期は1,915億円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間においては、女川原子力発電所第2号機の安全対策工事などによる固定資産の取得支出が増加したことなどから、前年同四半期に比べ支出が287億円(20.8%)増加し、1,669億円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間においては、社債の発行による収入が大幅に減少したことなどから、前年同四半期の収入から支出に転じ、13億円の支出(前年同四半期は3,655億円の収入)となりました。
この結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末残高に比べ64億円(1.3%)増の5,143億円となりました。
フリー・キャッシュ・フロー※は、前年同四半期に比べ3,415億円増の186億円となりました。
※ フリー・キャッシュ・フロー <算出方法> 営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー - 利息及び配当金の受取額
- 利息の支払額 (単位:億円)
前第2四半期
連結累計期間(自 2022年4月1日
至 2022年9月30日)
当第2四半期連結累計期間(自 2023年4月1日
至 2023年9月30日)
増 減
営業活動によるキャッシュ・フロー(A)
△1,915
1,740
3,655
投資活動によるキャッシュ・フロー(B)
△1,381
△1,669
△287
利息及び配当金の受取額(C)
5
5
0
利息の支払額(D)
△72
△120
△48
フリー・キャッシュ・フロー(A+B-C-D)
△3,229
186
3,415
(4) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等当四半期報告書提出日(2023年11月9日)現在において、新たに発生した当社企業グループ(当社及び連結子会社)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、本項の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
<女川原子力発電所第2号機における安全対策工事完了時期の見直しについて>当社は、女川原子力発電所第2号機の安全対策工事について、これまで2023年11月の工事完了を目指してまいりましたが、今般、2024年2月の完了を目指していくことといたしました。これに伴い、本年9月28日に女川原子力発電所第2号機の「原子炉設置許可に係る工事計画変更届出」「使用前確認申請書の記載内容変更について」を原子力規制委員会へ提出※1しております。工事完了時期の見直しについては、追加で実施している「電線管の火災防護対策工事※2」の工程に関して、安全確保を前提に、改めて精査した結果、2024年2月の完了を目指すこととしたものです。引き続き、安全確保を最優先に、効率的な工事の実施に努めてまいります。なお、発電機を並列して発電を開始する「再稼働」の時期は、2024年5月頃※3と想定しております。当社としては、今後とも、新規制基準への適合にとどまらず、原子力発電所のさらなる安全レベルの向上に向けた取り組みを着実に進めていくとともに、地域の皆さまからのご理解をいただきながら、再稼働を目指してまいります。
※1 「使用前確認申請書の記載内容変更について」の提出に合わせ、同日、「使用前検査申請書の記載内容変更について」も原子力規制委員会及び経済産業大臣に提出しております。
※2 電線管の火災防護対策工事 発電所内の設備や機器に接続している電線(ケーブル)については、金属製のケーブルトレイや電線管などで保護し、天井や壁面などに敷設しております。追加で実施している「電線管の火災防護対策工事」は、発電所内で万一火災が発生した場合に、火災発生個所と同一の区画に敷設している他の電線(ケーブル)が損傷しないよう、電線管の周囲を断熱材などの耐火材でラッピングするとともに、ラッピングによる重量の増加を踏まえ、必要に応じて耐震補強を行うものです。
※3 再稼働時期 現在実施している使用前事業者検査や、原子力規制委員会による使用前確認の進捗状況等を踏まえ、改めて見極めていく必要がありますが、再稼働時期は、他社事例や当社の過去実績を踏まえ想定しております。
<コンプライアンス推進室の設置について>当社は、コンプライアンス推進機能の強化に向け、本年10月1日に「コンプライアンス推進室」を設置いたしました。当社はこれまでも、企業倫理・法令遵守の徹底や経営に係る法的対応力の強化を図ることを目的に法務室を設置(2008年6月)したほか、社員一人ひとりの行動規範を示した「東北電力企業行動指針」を「東北電力グループ行動指針」として企業グループ全体に拡大(2017年1月)するなど、コンプライアンスの推進に向けた取り組みを進めてまいりました。一方、電力小売全面自由化や法的分離に伴う一般送配電事業の分社化等、当社を取り巻く事業環境が大きく変化する中で、東北電力ネットワーク株式会社が管理する当社以外の小売電気事業者のお客さま情報を、当社従業員が不適切に取り扱っていた事案が発生したこと等も踏まえ、コンプライアンス推進機能のさらなる強化を図ることを目的に、専任組織である「コンプライアンス推進室」を設置することとしたものです。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間における当社企業グループ(当社及び連結子会社)の研究開発費は23億円であります。
(6) 生産、受注及び販売の実績当社企業グループ(当社及び連結子会社)の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であるため「生産実績」を定義することが困難であります。また、建設業においては請負形態をとっており、「販売実績」という定義は実態にそぐわないため、生産、受注及び販売の実績については、記載可能な情報を「(1) 業績の状況」においてセグメントの業績に関連付けて記載しております。なお、当社個別の事業の状況は次のとおりであります。
① 供給力実績
種別
当第2四半期連結累計期間(自 2023年4月1日
至 2023年9月30日)
前年同四半期比(%)
自社発電電力量
(百万kWh)
26,518
99.9
水力発電電力量
(百万kWh)
3,775
80.4
火力発電電力量
(百万kWh)
22,444
104.2
原子力発電電力量
(百万kWh)
―
―
新エネルギー等発電等電力量
(百万kWh)
300
96.4
融通・他社受電電力量
(百万kWh)
15,305△2,826
88.786.5
揚水発電所の揚水用電力量等
(百万kWh)
△211
116.0
合計
(百万kWh)
38,786
96.1
出水率
(%)
80.4
―
(注) 1 融通・他社受電電力量には、連結子会社からの受電電力量(東北電力ネットワーク㈱ 3,008百万kWh、酒田共同火力発電㈱ 1,585百万kWh、東北自然エネルギー㈱ 266百万kWh他)、送電電力量(東北電力ネットワーク㈱ 2,820百万kWh他)を含んでおります。2 融通・他社受電電力量の上段は受電電力量、下段は送電電力量を示しております。3 融通・他社受電電力量には、当第2四半期連結会計期間末日現在において未確定のインバランス等の電力量は含まれておりません。4 揚水発電所の揚水用電力量等は、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量及び自己託送の電力量であります。5 出水率は、1992年度から2021年度までの第2四半期の30ヶ年平均に対する比であります。6 個々の数値の合計と合計欄の数値は、四捨五入の関係で一致しない場合があります。
② 販売実績
種別
当第2四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)
前年同四半期比(%)
販売電力量(百万kWh)
電灯
8,725
100.1
電力
22,386
98.5
小売 計
31,111
99.0
卸売
6,274
80.0
合計
37,385
95.2
(注) 1 小売には自社事業用電力量(13百万kWh)を含んでおります。2 卸売には特定融通等を含んでおります。3 個々の数値の合計と合計欄の数値は、四捨五入の関係で一致しない場合があります。
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