【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類が第5類感染症に移行するなど、拡大防止のための厳しい行動制限は緩和され、景気は緩やかな回復基調となりました。一方でウクライナ情勢の影響からエネルギー資源や原材料の高騰、また、為替の影響に伴う物価上昇も続いていることで先行きは依然として不透明な状況が続いております。
こうした状況のもと、当社グループは、正しいことを確実に実行する「がんばらない(=無理をしない)」経営を標榜し、お客様に伝わる「本当の親切」を実行すべく、「現金値引」、「長期無料保証」、「あんしんパスポポートアプリ」などお客様の立場に立ったサービスを提供し、家電専門店としてお客様の利便性を重視した地域密着の店舗展開、営業活動を行ってまいりました。当社グループでは、“人を中心とした事業構築を図りケーズデンキグループに関わる人の幸福を図る。事業を通じて人の「わ」(和、輪)を広げ、大きな社会貢献につなげる。”を企業理念及びパーパスとして掲げ、更なるサステナビリティ経営に取り組むことを目的に、2023年10月1日付でサステナビリティ推進本部を新設し、グループ横断で経営課題に取り組み、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。
出退店状況につきましては、以下に記載のとおり直営店7店舗を開設し、直営店5店舗を閉鎖して店舗網の強化・経営の効率化を図ってまいりました。これらにより、2023年9月末の店舗数は552店(直営店548店、FC店4店) となりました。
◆出退店状況
所在地
出店
退店
北海道
むろらんパワフル館(7月)
青森県
八戸白銀店(4月)
光星学院通店(4月)
福島県
郡山北本店(9月)
茨城県
竜ヶ崎店(4月)
埼玉県
花園インター店(4月)
東京都
足立竹の塚店(6月)
愛知県
千種竹越店(6月)
福井県
福井空港前店(8月)
滋賀県
近江八幡店(6月)
草津栗東店(9月)
近江八幡店(6月)
以上の結果、当社グループの状況は以下のとおりとなりました。
①
売上高
当第2四半期連結累計期間の売上高は、3,627億52百万円(前年同期比98.2%)となりました。
売上高は、記録的な猛暑により夏商戦はエアコンが好調に推移したものの、電気代や物価上昇による生活防衛意識の高まりに起因する、消費マインドの低下や買い替えサイクルの長期化等により前年同期を下回る結果となりました。
②
販売費及び一般管理費
当第2四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は897億95百万円(前年同期比102.0%)となりました。
“従業員を大切にする”経営方針のもと、積極的な賃上げを実施し、人件費が増加したこと等により、前年同期を上回る結果となりました。
③
営業利益・営業外損益・経常利益
当第2四半期累計期間の営業利益は108億18百万円(前年同期比67.6%)となりました。また、営業外収益は仕入割引の計上等により25億25百万円(前年同期比76.1%)となり、営業外費用は支払利息の計上等により5億49百万円(前年同期比93.3%)となりました。
以上の結果、経常利益は127億94百万円(前年同期比68.3%)となりました。
④
特別利益・特別損失・税金等調整前四半期純利益
当第2四半期連結累計期間の特別利益は新株予約権戻入益1億21百万円を計上したこと等により1億26百万円(前年同期比573.0%)となりました。また、特別損失は賃貸契約解約損82百万円を計上したこと等により1億99百万円(前年同期比949.8%)となりました。
以上の結果、税金等調整前四半期純利益は127億22百万円(前年同期比67.9%)となりました。
⑤
法人税、住民税及び事業税・法人税等調整額・四半期純利益・親会社株主に帰属する四半期純利益・四半期包括利益
当第2四半期連結累計期間の法人税、住民税及び事業税は36億45百万円(前年同期比57.0%)、法人税等調整額が4億18百万円(前年同期は△2億18百万円)となったことから、法人税等合計は40億64百万円(前年同期比65.8%)となりました。
以上の結果、四半期純利益は86億58百万円(前年同期比68.9%)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は86億58百万円(前年同期比68.9%)となりました。また、四半期包括利益は87億60百万円(前年同期比69.6%)となりました。
なお、セグメントの業績は、セグメント情報を記載していないため、省略しております。
(2)財政状態の分析
①
資産
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ162億90百万円減少して4,374億2百万円となりました。
これは主に、現金及び預金が29億12百万円増加した一方、商品が157億9百万円、売掛金が11億64百万円減少したこと等によるものです。
②
負債
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ118億24百万円減少して1,616億15百万円となりました。
これは主に、短期借入金が138億円減少したこと等によるものです。
なお、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引銀行と総額200億円のコミットメントライン契約を締結しております。
③
純資産
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ44億66百万円減少して2,757億86百万円となりました。
これは主に、利益剰余金が46億29百万円増加した一方、自己株式が90億74百万円増加したこと等によるものです。
以上の結果、自己資本比率は63.0%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ29億12百万円増加して136億2百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金は376億60百万円の収入(前年同期は26億56百万円の支出)となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純利益127億22百万円、減価償却費73億77百万円、売上債権の減少額11億76百万円、棚卸資産の減少額154億66百万円等によるものです。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金は63億72百万円の支出(前年同期は77億91百万円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出67億5百万円等によるものです。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金は283億76百万円の支出(前年同期は91億35百万円の支出)となりました。
これは主に、短期借入金の純減額138億円、自己株式の取得による支出91億92百万円、配当金の支払額40億26百万円等によるものです。
(4)経営方針
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。