【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症対策としての行動制限の緩和により、景気の悪化から持ち直しの動きがみられるものの、インフルエンザとの同時流行などによる感染再拡大の懸念等により、景気の先行きは依然として見通し難い状態が続いております。 物流業界においては、企業活動の持ち直しやネット通販市場の引続きの拡大傾向が見られるなど、物流需要は堅調に推移しているものの、ウクライナ情勢の長期化や円安によるエネルギー価格の上昇・商品価格の高騰、半導体不足やコンテナ不足の継続による供給面での制約など、依然として今後の経営環境への影響が不透明な状況にあります。当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は163億円(前年同期比31.0%増)、営業利益は8億94百万円(同25.2%増)、経常利益は9億64百万円(同17.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億12百万円(同14.4%増)となりました。2021年10月より開始したインフラ会社向け資材調達3PL事業の通年化や一時的な要因による売上の増加、当期首より新たに連結開始した山神運輸工業の付加価値の高いエンジニアリング事業の増加、オフィスサービス事業の進展等により、大幅増収増益となりました。
①運送事業当事業につきましては、売上高は97億80百万円(前年同期比20.5%増)となり、セグメント利益は10億48百万円(同30.0%増)となりました。これは主に、山神運輸工業株式会社を新規連結、事務所移転作業が増加したことによるものです。
②倉庫事業当事業につきましては、売上高は37億8百万円(前年同期比5.9%増)となり、セグメント利益は5億29百万円(同10.8%減)となりました。これは主に、三郷ロジスティクスセンターを2022年4月より開設したことにより売上が増加したものの、株式会社イシカワコーポレーションの決算期を12月期から3月期に変更し、前期は同社の繁忙期となる1月~3月を連結対象期間にしたことが影響し、減益となっております。
③商品販売事業当事業につきましては、売上高22億7百万円(前年同期比711.7%増)となり、セグメント利益は1億6百万円(同2,899.9%増)となりました。これは主に、2021年10月より資材販売業務を開始したことによるものです。
④ウエルフェア事業当事業につきましては、売上高4億81百万円(前年同期比5.2%増)となり、セグメント利益は61百万円(同14.5%減)となりました。これは、福祉用具の新規貸出しが伸長したことにより売上が増加したものの、事業基盤を強化するため営業人員を増加させたことや、貸出用介護用品を先行仕入したこと等により、セグメント利益が減少したことによるものです。
⑤その他当事業につきましては、売上高1億22百万円(前年同期比20.2%増)となり、セグメント利益は13百万円(同146.1%増)となりました。これは主に、インフラ会社向けの物流コンサルティング業務を受託したことによるものです。
当第2四半期連結会計期間末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1億75百万円減少し、179億64百万円となりました。資産の主要科目の増減は、営業未収入金が回収等により9億87百万円減少し、のれんが旅人社を子会社化したことにより4億9百万円増加し、差入保証金が3億40百万円増加いたしました。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ4億79百万円減少し、77億97百万円となりました。負債の主要科目の増減は、営業未払金が支払い等により10億31百万円減少し、短期借入金が6億円増加いたしました。純資産は利益剰余金の増加等により前連結会計年度末に比べ3億3百万円増加し、101億67百万円となり、自己資本比率は56.6%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、33億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億4百万円減少いたしました。内訳は営業活動により得られた資金が8億1百万円、投資活動により使用した資金が8億81百万円、財務活動により使用した資金が23百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は、8億1百万円(前年同期は6億95百万円)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益9億64百万円、減価償却費2億77百万円、法人税等の支払額3億92百万円、売上債権の回収等による増加額10億71百万円と、仕入債務の支払等による減少額10億39百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は、8億81百万円(前年同期は2億92百万円)となりました。これは主に差入保証金の差入による支出3億35百万円、有形固定資産の取得による支出2億13百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3億21百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は、23百万円(前年同期は1億19百万円の収入)となりました。これは主に短期借入金の増加6億円、長期借入金の返済2億50百万円、配当金の支払額3億38百万円によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等当社グループは、「安全」と「安心」を大切にして物流事業を通じて社会に貢献することを経営の基本方針とし、以下の経営理念(3つの使命)に基づき活動しております。当社グループは、2020年7月に新長期経営ビジョン「ヒガシ21グループVISION2030」及び「中期経営計画2023」を策定し、2030年までに目指す姿「お客様に最高のサービスをお届けするために変革し続ける企業」の実現に向け、売上高500億円、重点事業領域売上高比率63%という定量目標を設定するとともに、新たなコーポレートスローガン「Evolution for Customers -全進で未来へ”シンカ”- 」を制定いたしました。2023年3月期は、「中期経営計画2023」の3年目として、厳しい競争に打ち勝つための取り組みを徹底し、将来を見据えてあらゆる分野での変革に取り組むことで、お客様や社会に新たな価値を提供していきたいと考え、「中期経営計画2023」の達成に向けた取り組みを推進してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動該当事項はありません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因当社グループを取り巻く事業環境は厳しい状況が続いておりますが、本四半期報告書提出日現在において、経営成績に重要な影響を与える要因はありません。当社グループは、中長期的な経営戦略に基づき、主力事業(運送・倉庫)の営業及び業務の拡大を図るため、事業部制を導入しております。事業部間の情報共有化と各地域との連携を更に強化することで、物流事業の拡大を継続することはもとより、当社グループが持つ物流インフラを整備(業務・資本提携)し、新規荷主の開拓と既存荷主の取引拡大並びに新規事業の開発を行っております。
(7)経営者の問題意識と今後の方針について物流業界は、規制緩和が進み業者間の競争が厳しさを増す一方で、制度や法律の改正による企業倫理や安全・環境問題への対応等、企業として果たすべき役割や責任が大きくなってきております。当社グループは「安全」と「安心」を大切にして物流事業を通じて社会に奉仕することをスローガンに、①商品・サービスの使命、②社会的使命、③経済的使命の3つの使命を経営理念として株主価値の向上を図り、社会に貢献できる会社を目指しております。なお、コンプライアンス全体を統括する組織として社長を委員長とする「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置すると共に「法令遵守マニュアル」を制定し、コンプライアンス体制の整備及び問題点の把握に努め、内部管理体制の一層の充実を図ることで主要事業許認可関係に対する法令遵守及び交通安全対策並びに環境問題に積極的に対応する方針であります。また、財務報告の信頼性を確保するため、「財務報告に係る内部統制の整備・運用及び評価の取り扱い」を定めており、関係規程の整備、役員及び従業員の意識向上、内部監査制度の充実等を図り、財務報告に係る内部統制の有効かつ適切な運用・管理に努めております。
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