【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和され持ち直しの動きがみられたものの、国際情勢に関連した円安やエネルギー・原材料価格の上昇による物価高騰などにより先行きは依然として不透明な状況が続いております。
海外旅行市場に関しては、新型コロナウイルスによる各国の入出国規制が緩和されたことにより、業務渡航及び一部方面のレジャー旅行が回復傾向にありましたが、依然として旅行需要は低い水準で推移しました。また、国内旅行市場に関しては、新型コロナウイルス新規感染者数が過去最多を更新するなど前期と同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響は受けたものの、政府の観光需要喚起策「全国旅行支援」の実施などに加え感染者数は減少傾向にあり総じて回復基調で推移しました。
このような状況のもと、当社の旅行関連事業におきましては将来の旅行需要の回復期に向け、引き続きユーザー利便性向上のためのシステム開発を進めてまいりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,034,945千円増加し、6,403,286千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ453,382千円増加し、734,358千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ581,562千円増加し、5,668,927千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,055,457千円(前期比71.1%増)、営業損失52,108千円(前期は653,602千円の営業損失)、経常損失1,695千円(前期は541,434千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失44,659千円(前期は544,801千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、当社グループの報告セグメントは、「旅行関連事業」のみであり、その他の事業セグメントの重要性が乏しいため、記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末より31,318千円減少し、2,987,525千円(前年同期比1.0%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果減少した資金は7,329千円(前連結会計年度は117,731千円の収入)となりました。これは主に、売上債権の増加163,748千円の減少要因と、仕入債務の増加66,135千円及びその他58,949千円などの増加要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は23,989千円(前連結会計年度は17,101千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出14,557千円の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果変動した資金はありません(前連結会計年度は165千円の支出)。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの報告セグメントは、「旅行関連事業」のみであり、その他の事業セグメントの重要性が乏しいため、記載を省略しております。
a.生産実績
当社グループは、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループでは概ね受注から役務提供開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門別の名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
旅行関連事業
2,028,947
171.8
その他の事業
26,509
129.1
合計
2,055,457
171.1
(注)1.当社グループの報告セグメントは、「旅行関連事業」のみであり、その他の事業セグメントの重要性が乏しいため、記載を省略しております。
2.最近2連結会計年度において、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
株式会社さくらトラベル
325,712
27.1
284,871
13.9
楽天グループ株式会社
145,167
12.1
–
–
※当連結会計年度の楽天グループ株式会社については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における総資産は、6,403,286千円(前連結会計年度末は5,368,341千円)となり、1,034,945千円増加しました。
流動資産は、3,419,780千円(前連結会計年度末は3,274,096千円)となり、145,684千円増加しました。これは主に、現金及び預金が31,318千円減少したものの、売掛金及び契約資産が163,748千円増加したことによるものであります。
固定資産は、2,983,505千円(前連結会計年度末は2,094,244千円)となり、889,260千円増加しました。これは主に、投資有価証券が900,055千円増加したことによるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債は、734,358千円(前連結会計年度末は280,975千円)となり、453,382千円増加しました。
流動負債は、348,902千円(前連結会計年度末は171,281千円)となり、177,620千円増加しました。これは主に、買掛金が66,135千円、その他の流動負債が66,437千円増加したことによるものであります。
固定負債は、385,456千円(前連結会計年度末は109,694千円)となり、275,761千円増加しました。これは、繰延税金負債が275,761千円増加したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産は、5,668,927千円(前連結会計年度末は5,087,365千円)となり、581,562千円増加しました。これは主に、その他有価証券評価差額金が624,779千円増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失44,659千円を計上したことによるものであります。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、2,055,457千円(前連結会計年度比71.1%増)となりました。前期と同様に新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けたものの、旅行需要の回復を受けて前年を大きく上回り着地しました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、833,153千円(前連結会計年度比25.8%増)となりました。主な要因は、市場の回復を見越し、開発投資を加速したことによるものであります。
この結果、売上総利益は1,222,304千円(前連結会計年度比126.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は、1,274,412千円(前連結会計年度比6.8%増)となりました。主な要因は、旅行需要の回復に合わせ、広告宣伝費の支出が増加したことによるものであります。
この結果、営業損失は52,108千円(前期は653,602千円の営業損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
営業外収益は50,412千円(前連結会計年度比55.1%減)となりました。主な要因は、助成金収入の減少によるものであります。
この結果、経常損失は1,695千円(前期は541,434千円の経常損失)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
法人税等は、42,963千円(前連結会計年度比1,176.1%増)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は44,659千円(前期は544,801千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となり、前期と比較して大幅に縮小しました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業運営体制、システム等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
c.目標とする経営指標
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」で述べましたとおり、当社グループでは、売上高及び営業利益を重要な指標としております。当連結会計年度における売上高は2,055,457千円(前連結会計年度比71.1%増)であり、営業損失は52,108千円となりました。
引き続きこれらの指標の改善について取り組んでまいります。
d.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び固定資産への投資資金であります。運転資金のうち主なものは、システムの開発・運用に係る労務費等の原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。営業費用のうち主なものは、広告宣伝費及び人件費であります。
財務政策
当社グループの運転資金及び設備投資資金などの資金需要につきましては、自己資金で賄っております。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
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