【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績) 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、国の新型コロナウイルス感染症対処方針に基づく行動制限が緩和され、個人消費は持ち直しの動きがみられました。一方で、不安定な国際情勢を受けたエネルギー価格や原材料価格の高止まり、さらには歴史的な円安により内外経済の先行きに対する不透明感が一層増している状況にあります。このような環境の中で、当社および当社グループはお客様、地域社会、関係取引先、従業員およびその家族の安全と健康を確保することを最優先に、生活必需品である砂糖や、オリゴ糖をはじめとした機能性素材等の製品を、非常時においても安定して消費者の皆様にお届けすることを第一義に考え、お客様のおなかの健康に貢献する「おなかにやさしい会社」として、年度計画達成に向けて全力で取り組んでまいりました結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
①砂糖事業ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限、1ポンド当たり)が19.42セントで取引を開始した海外原糖市況は、ロシアのウクライナ侵攻に起因する原油価格高騰を受け、砂糖主要生産国であるブラジルにおいてさとうきびを原料とするエタノール生産比率の上昇観測が高まり、砂糖生産量の減少が懸念され、20セント台をつけるなど相場は高値で推移しました。原油価格の高騰が一服した後も、インドやタイで多雨によりさとうきび圧搾作業が遅延し、砂糖の供給不足が懸念され相場は高値圏を維持しました。12月中旬に2017年以来となる21.18セントの高値をつけ、結局20.04セントで当第3四半期連結累計期間を終了しました。国内市中価格(日本経済新聞掲載、上白大袋1kg当たり)は、期初204円~205円で始まり、海外粗糖相場の高騰や海上運賃の上昇、急激な円安の影響を受けた結果、8月上旬に216円~217円に値を上げ、同水準のまま当第3四半期連結累計期間を終了しました。精糖およびその他糖類など国内販売のうち、家庭用製品では量販店における特売の減少等の影響を受け低調に推移しました。業務用製品については人流回復により外食産業向けや土産品等向けが復調、飲料向けユーザーへの販売も好調に推移し、売上高は前年同四半期を上回りました。以上の結果、砂糖事業全体の売上高は19,768百万円(前年同四半期比10.9%増)、原材料コスト等の上昇に伴いセグメント利益は990百万円(前年同四半期比13.8%減)となりました。
②バイオ事業オリゴ糖部門では、前期においてオリゴ糖が人気TV番組で紹介されたことによる特需への反動があったものの、整腸に対する消費者ニーズの高まりを背景とするオリゴ糖の底堅い需要から大容量タイプの売上が当期にも伸長し、各種販促活動を強化したことで売上高は前年同四半期並みを確保しました。ビーツ部門は、前期に引き続き大学駅伝における名監督原晋氏を広告宣伝に起用するなど積極的な販促活動を行い、ドリンクタイプはECサイトでの販売を中心に堅調に推移しております。以上の結果、バイオ事業全体の売上高は1,407百万円(前年同四半期比0.1%減)、セグメント利益は354百万円(前年同四半期比8.2%減)となりました。
③その他その他の事業につきましては、ニューESRビル事務所の一部賃貸等を行い、所有不動産の活用に努めました結果、売上高は100百万円(前年同四半期比0.9%増)、セグメント利益は46百万円(前年同四半期比1.8%増)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は21,208百万円(前年同四半期比10.0%増)、営業利益は549百万円(前年同四半期比22.9%減)、経常利益は560百万円(前年同四半期比17.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は349百万円(前年同四半期比18.3%減)となりました。
(財政状態)
①資産流動資産合計は前連結会計年度末に比べて133百万円減少し、8,838百万円となりました。これは主に、現金及び預金が914百万円減少し、受取手形及び売掛金が647百万円増加したことによるものです。固定資産合計は前連結会計年度末に比べて83百万円減少し、17,059百万円となりました。これは主に、有形固定資産が264百万円減少し、投資有価証券が280百万円、長期貸付金が40百万円それぞれ増加したことによるものであります。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて216百万円減少し、25,897百万円となりました。
②負債負債合計は前連結会計年度末に比べて719百万円減少し、15,016百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が397百万円増加した一方で、長期借入金が1,346百万円減少したことによるものであります。
③純資産純資産合計は、前連結会計年度末に比べて502百万円増加し、10,881百万円となりました。これは主に、利益剰余金が199百万円、その他有価証券評価差額金が280百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対応すべき課題はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の総額は、30百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。