【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、ウクライナ情勢の長期化や物価上昇に加え、世界的な金融引き締めによる海外景気の下振れリスクが懸念される等、依然として先行き不透明な状況が続く中、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待され、持ち直しの動きが見られました。
このような情勢のもと、当事業年度は、10年後(2033年3月期)に迎える当社創業120周年を見据えて新たに策定した長期経営計画「Offensive120」のスタート年度として、『やり切る執念 次代へ挑戦 Offensive120』をスローガンに、売上・利益の拡大、業務改善と生産性の向上、人的資本への投資、部門経営の高度化、社会貢献に取り組んでおります。
農業機械事業におきましては、肥料や飼料価格の高騰に加え、農業用資材の価格高騰、エネルギーコストの上昇が農家経営に対して深刻な影響を及ぼす厳しい市場環境にありますものの、国の畜産クラスター事業の採択が進み、農業経営改善のための国産飼料増産と食料自給率向上、そして耕畜連携による強い農業づくりに寄与する汎用型微細断飼料収穫機や細断型ホールクロップ収穫機を主とした細断型シリーズの売上が伸張したことにより、国内売上高は増収となりました。海外売上高につきましては、韓国市場における細断型シリーズの伸張や新規市場への売上により、増収となりました。農業機械事業全体の売上高は、前年同期比4億77百万円増加し40億83百万円(前年同期比13.2%増)となりました。
軸受事業におきましては、得意先からの受注が減少し、売上高は前年同期比18百万円減少し2億6百万円(前年同期比8.1%減)となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は、前年同期比4億59百万円増加し42億90百万円(前年同期比12.0%増)となりました。
利益面におきましては、人件費の増加に加え、エネルギーコスト上昇や円安による原材料・調達部品価格の高騰の影響を受けましたものの、売上高の増加や製品輸送の効率化、そして製品価格改定の効果も一部あり、営業利益は前年同期比1億32百万円増加し5億18百万円(前年同期比34.3%増)、経常利益は前年同期比1億31百万円増加し5億45百万円(前年同期比31.7%増)、そして四半期純利益は前年同期比93百万円増加し3億72百万円(前年同期比33.4%増)となりました。
* 畜産クラスター事業…政府による畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業
a. 財政状態
当第2四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ10億38百万円増加し、101億51百万円となりました。これは主に電子記録債権が4億75百万円、未収入金が4億3百万円、商品及び製品が2億3百万円それぞれ増加したことによるものであります。
資産合計のうち、有形固定資産合計は18億75百万円で前事業年度末に比べ60百万円の減少となりました。 当第2四半期会計期間末における負債合計は、前事業年度末に比べ6億65百万円増加し、27億26百万円となりました。これは主に電子記録債務が4億96百万円、支払手形及び買掛金が97百万円それぞれ増加したことによるものであります。 当第2四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ3億72百万円増加し、74億24百万円となりました。これは主に利益剰余金が2億83百万円、評価・換算差額等が82百万円それぞれ増加したことによるものであります。
b. 経営成績
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
農業機械事業は、売上高40億83百万円(前年同期比13.2%増)、セグメント利益5億8百万円(前年同期比39.6%増)となりました。
軸受事業は、売上高2億6百万円(前年同期比8.1%減)、セグメント損失11百万円(前年同期は3百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1億63百万円増加し、9億42百万円となりました。
また、当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2億94百万円(前年同期は3億20百万円の使用)となりました。
これは主に、税引前四半期純利益5億45百万円及び仕入債務の増加額5億89百万円がありましたものの、売上債権の増加額4億12百万円及び棚卸資産の増加額4億2百万円などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は34百万円(前年同期比23.9%減)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出27百万円や無形固定資産の取得による支出15百万円などを反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は95百万円(前年同期比63.7%減)となりました。
これは主に配当金の支払額88百万円などを反映したものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期累計期間における農業機械事業の研究開発活動の金額は、58,406千円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。