【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第2四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化などの地政学リスクの高まり、欧米におけるインフレの長期化や金融引き締め政策の継続、中国景気の減速等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。また日本経済においても、コロナ禍からの経済活動の正常化が進んでいますが、円安の長期化、エネルギー価格や原材料価格の高止まりなど、引き続き景気の先行きを注視していく必要があります。このような状況下、当社においては、中期経営計画 『RECOVER PLUS』 の最終年度として、収益性の改善を第一に各種施策に取り組んでおります。依然として原材料価格は高い水準にありますが、主要顧客である自動車業界において、メーカーによって多少差はあるものの半導体等の部材不足の緩和に伴い減産の影響は徐々に縮小しており、回復基調が継続しました
これらの結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は前年同期比17.1%増の25,495百万円、営業利益は前年同期比384.1%増の1,771百万円、経常利益は前年同期比298.3%増の2,401百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比1,700百万円増の1,805百万円となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。なお、セグメント利益は営業利益ベースの数値であります。
①セグメント別売上高
前第2四半期連結累計期間
当第2四半期連結累計期間
増減
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
構成比(%)
増減額(百万円)
増減率(%)
日本
8,481
39.0
9,803
38.4
1,321
15.6
海外
南北アメリカ
7,932
36.4
9,882
38.8
1,949
24.6
中国
2,735
12.6
2,667
10.5
△67
△2.5
東南アジア/インド
2,621
12.0
3,141
12.3
520
19.9
海外合計
13,288
61.0
15,692
61.6
2,403
18.1
日本+海外合計
21,770
100.0
25,495
100.0
3,724
17.1
②セグメント別営業利益又は損失(△)
前第2四半期連結累計期間
当第2四半期連結累計期間
増減
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
構成比(%)
増減額(百万円)
増減率(%)
日本
△171
―
479
―
651
―
海外
南北アメリカ
430
―
1,235
―
804
186.8
中国
162
―
△6
―
△168
―
東南アジア/インド
168
―
284
―
115
68.7
海外合計
761
―
1,513
―
751
98.8
日本+海外合計(調整額除く)
589
100.0
1,992
100.0
1,403
238.0
③セグメント別概況(日本)半導体不足による自動車メーカーの減産の影響からの販売数量の本格的回復には至っていませんが、販売価格の改定の影響もあり増収となり、前年同期の営業赤字から大きく回復し営業黒字に転じました。
(南北アメリカ)北米を中心に事業環境は良好であり、前期において顧客の稼働率低下の影響を受けていた拠点においても急速に回復が進んだことから、大幅な増収・増益となりました。
(中国)景気減速の中、日系自動車メーカーの稼働率低迷により販売数量は伸びず減収となり、競争の激化による価格改定の困難性もあって、わずかではありますが営業赤字となりました。
(東南アジア/インド)各拠点において顧客の稼働率は堅調に推移しており、一部の拠点において前期に実施できなかった顧客の販売価格の改定も進んだ結果、増収・増益となりました。
(2) 財政状態の状況当第2四半期連結会計期間末の総資産は、61,080百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,797百万円増加しました。主な要因は、「現金及び預金」が3,100百万円、「受取手形及び売掛金」が935百万円、「投資有価証券」が541百万円増加したことによります。 負債は、19,522百万円となり、前連結会計年度末に比べ223百万円増加しました。主な要因は、「長期借入金」が460百万円減少したものの、「繰延税金負債」が371百万円、「未払法人税等」が175百万円、流動負債の「その他」が100百万円増加したことによります。 純資産は、41,558百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,573百万円増加しました。主な要因は、「為替換算調整勘定」が2,213百万円変動、「利益剰余金」が1,641百万円、「その他有価証券評価差額金」が539百万円増加したことによります。
(3) キャッシュ・フロー状況の分析当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は10,013百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,685百万円増加しました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により2,411百万円の収入超過となりました。これは、売上債権の増加額491百万円、持分法による投資損益390百万円等がありましたが、税金等調整前四半期純利益2,426百万円、減価償却費509百万円、棚卸資産の減少額431百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により353百万円の収入超過となりました。これは、定期預金の預入による支出346百万円、有形固定資産の取得による支出268百万円等がありましたが、関係会社株式の売却による収入961百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により665百万円の支出超過となりました。これは、長期借入金の返済による支出485百万円、配当金の支払額136百万円等によるものであります。
(4) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針当第2四半期連結累計期間において、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,025百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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