【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当第1四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の収束が未だ見通せない中で3度目となる緊急事態宣言発出され、商業施設の営業時間短縮や外出自粛の影響が続き、衣料品の市況は、非常に厳しい状況となりました。このような経営環境の中、当社グループは「既存総合衣料卸売事業の挽回」、「ECプラットフォーム事業の構築・推進」、「D2Cアパレル商材の生産事業」、「ビューティー&ヘルスケア事業の拡大」、「エンターテイメント事業におけるオリジナルコンテンツの育成」等を重点施策として取り組んでおります。総合衣料卸売事業においては、組織体制刷新による過剰在庫の抑制等を中心とした管理体制の強化やコロナ禍における来店顧客減少による売上低下に歯止めをかけるべく、自社販売商品のEC化や売場外売上の獲得に注力しておりますが、緊急事態宣言に伴う衣料品への消費低迷の影響が大きく、また、前年のような衛生関連商品に対する大きなニーズもなかったことから、苦戦を強いられました。D2Cアパレル商材の生産事業においては、現在、著名人のキャスティングが完了し、企画内容や生産アイテムの決定作業及び販売媒体との最終調整を行っている段階であり、今後業績への寄与が見込める予定であります。全国の出店メーカーと会員小売店が直接取引を行える会員制仕入れ専用BtoBサイトによるECプラットフォーム事業においては、現在テスト作業を実施中であり、2021年9月より事業開始を計画しております。ビューティー&ヘルスケア事業においては、インフルエンサーとコラボレーション企画したカラタスブランド商品や新型コロナウイルスのワクチン接種後の中和抗体の有無を確認する検出キット等、新たな商品展開の導入を計画しておりますが、これらの業績への寄与は、第2四半期以降になる見通しであります。連結子会社株式会社Sanko Advance がてがけるエンターテイメント事業においては、引続きコンサート開催が厳しい環境化ではありますが、オリジナルコンテンツの育成等が順調に推移して、計画以上の進捗となりました。
以上の結果、当社グループ全体の当第1四半期連結累計期間の売上高は、11億85百万円(前年同四半期比18.3%減)、営業損失は55百万円(前年同四半期は営業損失24百万円)、経常損失は55百万円(前年同四半期は経常損失21百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は57百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失30百万円)となりました。今後、既存総合衣料卸売事業のテコ入れ再強化を図るとともに、新規事業の早期収益化や新たに連結子会社となった株式会社マイクロブラッドサイエンスと連携し、当社グループ全体での事業拡大・業態転換を進めてまいります。セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(卸売事業)
売上高は、11億35百万円(前年同四半期比19.9%減)、営業損失は35百万円(前年同四半期は営業利益28百万円)となりました。
(小売事業)
小売事業を営む株式会社サンマールの営業損失は0百万円(前年同四半期は営業損失6百万円)となりました。
(エンターテイメント事業)
エンターテイメント事業を営む株式会社Sanko Advanceの売上高は50百万円(前年同四半期比151.6%増)、営業利益は37百万円(同280.5%増)となりました。
b. 財政状態
当第1四半期連結会計期間末における総資産は33億84百万円となり、前連結会計年度末に比べて30百万円減少いたしました。これは主として商品が31百万円、無形固定資産(その他)が75百万円それぞれ増加する一方で、現金及び預金が73百万円、受取手形及び売掛金が85百万円それぞれ減少したことによるものであります。 負債合計は25億28百万円となり、前連結会計年度末に比べて26百万円減少いたしました。これは主として長期借入金が8億5百万円増加する一方で、買掛金が67百万円、短期借入金が6億15百万円それぞれ減少したことによるものであります。
純資産は8億56百万円となり、前連結会計年度末に比べて57百万円減少いたしました。これは主として親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が57百万円減少したことによるものであります。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。
(5) 資金の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入代金、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び設備投資資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当第1四半期連結会計期間末における有利子負債の残高は16億89百万円となっております。また、当第1四半期連結会計期間末における現金及び預金の残高は6億18百万円となっております。