【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行し対策の緩和が進む中、社会生活は正常化に向かいつつあります。その一方でロシアのウクライナ侵攻の長期化と各国の金融引き締めにより生じた資源・資材価格の高騰に、円安進行と中東情勢の緊張が加わり先行き不透明な状況が続いております。また、当業界におきましては、当社の業績に影響する持家着工戸数が前年同四半期比で約10%減少し、その中でも高価格帯の注文住宅の需要減退が大きく、他素材と比較して高付加価値な屋根材である粘土瓦にとっては厳しい状況が継続しております。このような経営環境のもと、当社では、2023年4月より製品価格の改定を実施し、適正取引価格の浸透を図る一方、2023年10月より新色の発売(トスティーブラウン)、粘土瓦製品ロスを有効活用したアップサイクル型粘土瓦(いぶし瓦)の発売、瓦産業の振興と探求のためのウェブメディア「ヒトツチ」の立ち上げ等に注力して参りました。売上高につきましては、前述の持家着工戸数の減少の影響から前年同四半期比7.5%減の3,219百万円となりました。一方、損益面につきましては、前述の各物価上昇の影響から、前年同四半期比で原材料をはじめとして、鋼材や木材、石油製品、運送等の費用増が幅広く製造原価を押し上げましたが、販売量に応じた柔軟な生産対応を行うことで、人員の適正配置やエネルギー利用の最適化といった生産性向上に取り組みました。この結果、当第2四半期累計期間における売上原価率は、前年同四半期比4.1ポイント減の74.8%となり、売上総利益は前年同四半期比10.5%増の810百万円となりました。販売費及び一般管理費におきましては、継続的なコスト削減を行い、前年同四半期比10.5%減の736百万円となりました。以上の結果、当第2四半期累計期間の業績は、売上高3,219百万円(前年同四半期比7.5%減)、営業利益74百万円(前年同四半期営業損失88百万円)、経常利益149百万円(前年同四半期経常損失55百万円)、四半期純利益98百万円(前年同四半期純損失43百万円)の減収増益となりました。利益率は前年同四半期比で改善いたしましたが、依然としてロシアのウクライナ侵攻前の水準に満たないこと、今後も国際情勢の不安定化と資源・資材価格の高騰が見込まれることから、引き続き生産性向上と継続的なコスト削減に取り組み、適正取引価格の浸透に注力して参ります。
(2) 財政状態の状況当第2四半期末の資産につきましては、受取手形及び売掛金の減少250百万円(前事業年度末比14.8%減)がありましたが、現金及び預金の増加442百万円(前事業年度末比37.4%増)等により、15,742百万円(前事業年度末比2.0%増)となりました。負債につきましては、電子記録債務の増加108百万円(前事業年度末比14.2%増)等により3,941百万円(前事業年度末比2.6%増)となりました。純資産につきましては、その他有価証券評価差額金の増加120百万円(前事業年度末比50.7%増)等により11,800百万円(前事業年度末比1.8%増)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて442百万円増加し、1,614百万円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は、563百万円となりました(前年同四半期累計期間に比べ552百万円の増加)。営業活動による資金の増加要因としては、主に税引前四半期純利益149百万円、売上債権の減少額250百万円及び仕入債務の増加額119百万円等によるものです。一方、営業活動による資金の減少要因としては、棚卸資産の増加額67百万円等によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は、105百万円となりました(前年同四半期累計期間に比べ67百万円の減少)。投資活動による資金の減少要因としては、固定資産の取得による支出106百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は、15百万円となりました(前年同四半期累計期間に比べ24百万円の減少)。財務活動による資金の減少要因としては、配当金の支払額15百万円によるものです。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当第2四半期累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等当第2四半期累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財政上の課題当第2四半期累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した優先的に対処すべき事業上及び財政上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、118百万円であります。なお、当第2四半期累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した研究開発活動の状況について重要な変更はありません。
(8) 経営成績に重要な影響を与える要因当第2四半期累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(9) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当第2四半期累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した資本の財源及び資金の流動性についての方針に重要な変更はありません。
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