【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当第3四半期
連結会計期間
(2022年12月31日)
増減
非流動資産合計
309,874
321,629
11,756
流動資産合計
682,965
682,835
△129
資産合計
992,839
1,004,465
11,626
資本合計
789,056
800,707
11,651
親会社の所有者に帰属する持分
803,851
804,652
801
負債合計
203,783
203,758
△25
親会社所有者帰属持分比率(%)
81.0
80.1
△0.9pt
(資産)
非流動資産では、主として有形固定資産-純額やのれんが増加しました。流動資産では、主として棚卸資産やその他の短期金融資産が増加した一方、売上債権及びその他の債権や現金及び現金同等物が減少しました。資産合計では、前連結会計年度末に比べて、増加しました。
(資本)
主として、剰余金の配当や自己株式の取得により減少した一方、四半期利益や累積その他の包括利益が増加したため、前連結会計年度末に比べて、増加しました。
(負債)
主として、長期有利子負債、その他の長期金融負債やその他の流動負債が増加した一方、仕入債務及びその他の債務や未払法人所得税などが減少し、前連結会計年度末に比べて、わずかに減少しました。
b.経営成績
当社グループの当第3四半期連結累計期間の経営成績は下記のとおりです。ハードディスク用ガラスサブストレート売上の急減速がありましたが、ライフケア事業において業績が堅調であったことや為替換算の影響により、売上収益・利益ともに増加となりました。
(単位:百万円)
前第3四半期
連結累計期間
当第3四半期
連結累計期間
増減率(%)
売上収益
491,872
537,816
9.3
税引前四半期利益
156,929
161,835
3.1
四半期利益
125,175
126,255
0.9
税引前四半期利益率(%)
31.9
30.1
△1.8pt
なお、当第3四半期連結累計期間、前年同期ともに非継続事業はありませんので、表示の数値及び増減率は全て継続事業によるもののみであります。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。(各セグメントの売上収益は、外部顧客に対するものであります。)
①ライフケア事業 (単位:百万円)
前第3四半期
連結累計期間
当第3四半期
連結累計期間
増減率(%)
売上収益
301,419
349,662
16.0
セグメント利益
66,735
69,853
4.7
<ヘルスケア関連製品>
メガネレンズは高付加価値製品などの拡販により国内外において販売が好調であったことなどで大幅な増収となりました。
コンタクトレンズは、新型コロナウイルスに関する行動制限がなかったことからコンタクトレンズの装用機会が増加しました。また、販売促進活動やプライベートブランド品(hoyaONE)の販売拡大により、大幅な増収となりました。
<メディカル関連製品>
医療用内視鏡は、中国のゼロコロナ政策による販売活動の停滞や、一部の部材供給不足の影響を受けましたが、欧州での販売が好調だったことや為替換算影響により増収となりました。
白内障用眼内レンズは、中国のゼロコロナ政策による影響がありましたが、日本において白内障の手術件数の回復が見られたことなどで大幅増収となりました。
メディカル関連製品のその他の製品群においては、人工骨の新製品の販売が好調だったほか、製薬等に使用されるクロマトグラフィー用担体も顧客需要が強く好調な業績となり、大幅増収となりました。
②情報・通信事業 (単位:百万円)
前第3四半期
連結累計期間
当第3四半期
連結累計期間
増減率(%)
売上収益
186,065
184,731
△0.7
セグメント利益
92,339
90,882
△1.6
<エレクトロニクス関連製品>
半導体用マスクブランクスは、EUV(Extreme Ultraviolet)向けを含む先端品における活発な研究開発や量産開始のための需要を取り込んだことで大幅な増収となりました。
FPD用フォトマスクは、主にスマートフォン向けの高機能ディスプレイの開発需要を取り込んだことなどにより大幅な増収となりました。
ハードディスク用ガラスサブストレートは、2.5インチ製品は前年同期における特需からの反動により減収となりました。3.5インチ製品についても最終顧客であるデータセンターやサプライチェーンにおける在庫調整により減収となったことから、事業全体で減収となりました。
<映像関連製品>
カメラ向けのレンズは車載向けが好調でしたが、中国におけるゼロコロナ政策の影響により減収となりました。
③その他 (単位:百万円)
前第3四半期
連結累計期間
当第3四半期
連結累計期間
増減率(%)
売上収益
4,387
3,422
△22.0
セグメント利益
660
718
8.7
その他事業は主に、音声合成ソフトウェア事業や情報システムサービス事業です。当セグメント(その他)の売上収益は情報システムサービス事業の一部を譲渡したことなどにより、減収となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況 (単位:百万円)
前第3四半期
連結累計期間
当第3四半期
連結累計期間
増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー
136,011
153,932
17,921
投資活動によるキャッシュ・フロー
△20,362
△42,602
△22,240
財務活動によるキャッシュ・フロー
△44,695
△158,093
△113,398
現金及び現金同等物に係る為替変動の影響額
10,197
21,672
11,475
現金及び現金同等物の期末残高
416,047
394,313
△21,734
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税引前四半期利益や減価償却費及び償却費の増加や運転資本の増減により、前第3四半期連結累計期間より収入が増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として定期預金の預入による支出、有形固定資産の取得による支出や子会社の取得による支出により、前第3四半期連結累計期間より支出が増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主として支払配当金や自己株式の取得による支出により、前第3四半期連結累計期間より支出が増加しました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当社グループの当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、218億80百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当社グループの販売実績は、上記「(1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。