【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 業績の状況当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「5類感染症」に移行し、ウィズコロナの生活様式が定着し始め、社会経済活動の正常化や規制緩和が一気に進み、景気は回復基調で推移しております。しかしながら長期化するウクライナ情勢を背景とした資源・資材価格の高騰に加え、円安による輸入品価格の上昇等を起因とする生活必需品を始めとした諸物価が上昇しており、景気や個人消費への影響が懸念され、予断を許さない状況が続いております。靴流通業界におきましては、円安や資材等の価格高騰の影響から商品価格が徐々に上昇する傾向にあり、消費者の価格志向が二極化してきており、対応力を問われる難しい環境にあります。商品動向としましては、スニーカーを中心としたスポーツ系カジュアルと旅行・レジャー用途のアウトドア系カジュアルが需要の多い状況にあります。このような状況のもと、当社は紳士靴が前年同四半期を上回りましたが、婦人靴とゴム・スニーカー・その他の商品群が前年同四半期を下回り、売上高は前年同四半期を下回りました。売上総利益につきましては、販売単価の上昇(前年同四半期比34.7%増)により前年同四半期を上回りました。営業損益につきましては、売上総利益の増加や販売費及び一般管理費を削減することができ、前年同四半期を上回りました。経常損益につきましては、営業損失の減少の影響が大きく、前年同四半期を上回り、当期純損益につきましても前年同四半期を上回る固定資産売却益を計上した影響から前年同四半期を上回りましたが、黒字に転換することはできませんでした。その結果、当第2四半期累計期間の業績は、売上高27億29百万円(前年同四半期比6.4%減)となり、売上総利益は7億2百万円(前年同四半期比2.7%増)、営業損失は88百万円(前年同四半期は営業損失1億55百万円)、経常損失は60百万円(前年同四半期は経常損失1億6百万円)となり、四半期純損失は37百万円(前年同四半期は四半期純損失92百万円)となりました。
当社は、シューズ事業の単一セグメントでありますが、単一セグメントの品目別の売上状況は、次のとおりであります。婦人靴婦人靴につきましては、パンプス類の需要が回復傾向にあり、パンプス類は15.0%増加しましたが、季節商品のサンダル類は40.6%大きく減少し、お取引先様ODM商品を含めたPB商品も苦戦しました。ライセンスブランドでは、「CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)」「NICE CLAUP(ナイスクラップ)」が伸長しました。販売単価は
上昇(前年同四半期比41.9%増)しましたが、販売足数の減少(前年同四半期比38.5%減)により売上高は、14億31百万円(前年同四半期比12.8%減)となりました。
紳士靴紳士靴につきましては、PB商品は全般的に苦戦しましたが、お取引先様ODM商品を含め、定番商品のビジネスシューズ、カジュアルシューズともに伸長しました。ライセンスブランドでは、「CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)」が伸長しました。紳士靴全体では、販売単価は上昇(前年同四半期比15.2%増)し、販売足数も増加(前年同四半期比19.2%増)しました。その結果、売上高は、6億24百万円(前年同四半期比37.4%増)となりました。
ゴム・スニーカー・その他ゴム・スニーカー・その他の売上高は、ライセンスブランドの子供靴「ALGY(アルジー)」と、「earth music & ecology(アースミュージック&エコロジー)」のスニーカー類が大きく減少したことにより、6億72百万円(前年同四半期比17.8%減)となりました。
(2) 財政状態の分析①
資産流動資産は、前事業年度末に比べ1億52百万円増加し、42億43百万円となりました。これは、主に受取手形及び売掛金が3億24百万円減少した一方で、現金及び預金が5億68百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は、前事業年度末に比べ13百万円減少し、20億94百万円となりました。これは、主に無形固定資産が28百万円、投資その他の資産の投資有価証券が50百万円増加した一方で、有形固定資産の建物が30百万円、土地が54百万円減少したこと等によるものであります。この結果、総資産は前事業年度末に比べ1億39百万円増加し、63億37百万円となりました。
②
負債流動負債は、前事業年度末に比べ72百万円増加し、12億8百万円となりました。これは、主にその他(デリバティブ債務)が1億18百万円減少した一方で、短期借入金が1億50百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は、前事業年度末に比べ29百万円減少し、5億31百万円となりました。これは、主に長期借入金が14百万円、退職給付引当金が19百万円減少したこと等によるものであります。この結果、負債合計は前事業年度末に比べ42百万円増加し、17億39百万円となりました。
③
純資産純資産合計は、前事業年度末に比べ96百万円増加し、45億97百万円となりました。これは、主に利益剰余金が64百万円減少した一方で、繰延ヘッジ損益が1億20百万円増加したこと等によるものであります。
(3) キャッシュ・フロ-の状況当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)残高は、前事業年度末に比べ5億68百万円増加し、19億77百万円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期累計期間における営業活動による資金の増加は、3億28百万円(前年同四半期は35百万円の減少)となりました。これは、主に税引前四半期純損失の計上36百万円等の減少要因があった一方で、売上債権の減少額3億70百万円等の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期累計期間における投資活動による資金の増加は、1億18百万円(前年同四半期は1億36百万円の増加)となりました。これは、主に有形固定資産の売却による収入1億5百万円等の増加要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期累計期間における財務活動による資金の増加は、1億21百万円(前年同四半期は2億30百万円の減少)となりました。これは、主に配当金の支払額27百万円等の減少要因があった一方で、短期借入金の純増加額1億50百万円の増加要因があったことによるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期累計期間において、当社の事業及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与えると推測される要因は、「1 事業等のリスク」に記載したとおりであります。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社の主な資金需要は、商品仕入のほか、販売費及び一般管理費等であります。資金の源泉は、主に営業活動によるキャッシュ・フローに伴う収入と銀行借入によるものです。当第2四半期累計期間におけるキャッシュ・フローの概況につきましては、「(3) キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。