【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるエンターテイメント業界は、国内家庭用ゲーム市場においては、PlayStation®5の供給安定や、Nintendo SwitchTMの人気継続により大幅に伸長したハード市場に牽引される形で、好調に推移いたしました。モバイルゲーム市場においては、市場が安定期を迎え、市場規模がほぼ横ばいで推移する中、特に新規参入タイトルにおいて、依然厳しい競争環境が続いています。アミューズメント市場においては、プライズ(景品)ゲームを中心に引き続き好調に推移し、前年の市場規模を上回りました。音楽映像市場においては、パッケージ市場の縮小傾向が続く中、動画配信市場は巣ごもり需要の反動により競争が激化しつつも、依然高水準で推移いたしました。ライブエンターテイメント市場においては、観客動員が改善傾向にありますが、引き続き新型コロナウイルス感染症やインフルエンザ等の影響による公演中止が発生している状況です。
このような状況下、当社グループは、多彩なエンターテイメントコンテンツをあらゆる事業領域において様々なデバイス向けに展開する「マルチコンテンツ・マルチユース・マルチデバイス」戦略を基軸とした総合エンターテイメント企業として、強力なIPの確立に向けたブランディング戦略・アライアンス戦略・グローバル戦略を積極的に推進し、話題性の高いコンテンツの提供とサービスの強化に取り組んでまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)の経営成績は、売上高13,999百万円(前年同期比21.2%増)、営業利益1,153百万円(前年同期比35.0%減)、経常利益1,646百万円(前年同期比32.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,110百万円(前年同期比33.0%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
a.デジタルコンテンツ事業
当事業のコンシューマ部門においては、完全新作アクションRPG『FREDERICA(フレデリカ)』を2023年9月28日に国内・アジアで発売いたしました。また、前期に国内で発売した『ルーンファクトリー3スペシャル』の北米・欧州・Steam®版を同5日より順次発売したほか、弾幕アクションRPG『東方シンセカイ』を同年7月に国内外で発売いたしました。
オンライン部門においては、前期リリースの『ドルフィンウェーブ』が堅調に推移したほか、『剣と魔法のログレス いにしえの女神』や『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』、『ブラウザ三国志』といった長期運営タイトルが、経年により売上が減少したものの堅実に収益貢献いたしました。
しかしながら、利益面においては、開発費の増加及び第1四半期に発売した完全新作ジュブナイルRPG『LOOP8(ループエイト)』の不振を補うことができず、増収減益となりました。
この結果、当事業の売上高は8,015百万円(前年同期比32.7%増)、セグメント利益は156百万円(前年同期比73.8%減)となりました。
b.アミューズメント事業
当事業においては、主力であるキッズアミューズメントマシン『ポケモンメザスタ』において、「ゴージャススター1弾」を2023年7月6日より、「ゴージャススター2弾」を同9月14日より稼動開始いたしました。イベントへの出展や、『ポケモンメザスタ』で使用できる「タグ」の配布等、積極的なマーケティング・プロモーション施策が寄与し、非常に好調に推移いたしました。また、海外展開中の『ポケモンガオーレ』についても引き続き好調に推移し、大きく業績貢献いたしました。加えて、人気作品『NARUTO-ナルト-』を活用した新作アミューズメントマシン『火影忍者 斗牌世界』を、中国本土において2023年9月26日より稼動開始いたしました。
この結果、当事業の売上高は4,271百万円(前年同期比4.9%増)、セグメント利益は1,593百万円(前年同期比1.0%減)となりました。
c.音楽映像事業
当事業においては、劇場版プリキュアの最新作『映画プリキュアオールスターズF』が2023年9月15日に公開となり、シリーズ史上最高の興行収入で推移しているほか、TVアニメ『女神のカフェテラス』等のパッケージ商品化を行いました。
また、「ミュージカル『テニスの王子様』」や『ワールドトリガー the Stage』、「ミュージカル『憂国のモリアーティ』」等のシリーズ作品の新作公演に加え、舞台『刀剣乱舞』の7周年イベントを実施し、好評を博しました。
舞台公演及びアニメのパッケージ販売の収入が増加いたしましたが、舞台公演関連の補助金等の減少や、アニメの二次利用収入の減少等により、前年同期比で増収減益となりました。
この結果、当事業の売上高は1,712百万円(前年同期比19.1%増)、セグメント利益は242百万円(前年同期比33.6%減)となりました。
②財政状態の分析
当社グループの当第2四半期連結会計期間末における財政状態は、資産36,807百万円(前連結会計年度末比360百万円増)、負債7,843百万円(前連結会計年度末比624百万円増)、純資産28,963百万円(前連結会計年度末比264百万円減)となりました。
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、現金及び預金の減少等により28,380百万円となり、前連結会計年度末に比べ79百万円減少いたしました。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末における固定資産は、無形固定資産の増加等により8,426百万円となり、前連結会計年度末に比べ439百万円増加いたしました。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、買掛金の増加等により7,609百万円となり、前連結会計年度末に比べ728百万円増加いたしました。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末における固定負債は、役員株式給付引当金の減少等により234百万円となり、前連結会計年度末に比べ104百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益1,110百万円を計上したものの、前連結会計年度の配当により利益剰余金が減少したことにより28,963百万円となり、前連結会計年度末に比べ264百万円減少いたしました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ506百万円減少し、12,047百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、税金等調整前四半期純利益1,646百万円、棚卸資産の増加804百万円等により、389百万円(前年同四半期は171百万円の獲得)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、定期預金の払戻による収入1,410百万円、有形固定資産の取得による支出178百万円、無形固定資産の取得による支出634百万円等により、481百万円(前年同四半期は3,254百万円の使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、配当金の支払額2,007百万円により、2,007百万円(前年同四半期は2,007百万円の使用)となりました。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、デジタルコンテンツ事業228百万円、アミューズメント事業28百万円、音楽映像事業0百万円、総額は256百万円となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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