【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第3四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況当第3四半期連結累計期間における世界経済は、依然として続くロシアによるウクライナ侵攻と、中国でのゼロコロナ政策緩和後の感染拡大により、経済回復に再び影響を及ぼしました。国内においては、外需の低迷が下押し要因となるものの、コロナの感染抑制と経済活動の両立が進むもとで持ち直しております。当社グループが関連する自動車業界では、依然として半導体の供給不足が続く中、コロナ感染の影響が残る中国を除き、高水準の受注残を背景に生産は増加傾向となりました。このような状況の下、当社グループにおいては、3年度目となる第12次(2020年度-2024年度)中期経営計画について、重点施策である「事業構造改革の推進」、「企業体質の強化」、「次世代に向けた取り組み」を推進し、当第3四半期連結累計期間においては、引き続き、投資の抑制、グローバルでの経費削減等、企業体質の強化に努めております。この結果、当第3四半期連結累計期間の連結業績は、中国を除いたエリアでの自動車メーカーの生産回復や、アジアエリアでの二輪車メーカーの販売好調、また価格改善活動の継続により、連結売上高は237,090百万円(前年同期比13.5%増)と前年同期比で増加しました。また、原材料価格の高止まりは続いているものの、種々のコスト削減の継続により、連結営業利益は3,594百万円(前年同期比1.1%増)と前年同期並みとなりました。連結経常利益は3,862百万円(前年同期比11.1%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は210百万円(前年同期は1,625百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。事業の種類別セグメント業績は次のとおりです。輸送用機器関連事業の売上高は223,544百万円(前年同期比14.4%増)と上記要因により前年同期比で増加し、セグメント利益は2,506百万円(前年同期比1.6%増)となりました。情報サービス事業は、自治体向け、ガス事業者向け、製造業向けのソフトウエア開発・システム販売が堅調に推移したことから、売上高は11,593百万円(前年同期比1.7%増)となり、セグメント利益は768百万円(前年同期比5.8%増)となりました。その他事業は、主に半導体供給不足による用品販売事業の売上減少により、売上高は4,859百万円(前年同期比5.2%減)となり、セグメント利益は303百万円(前年同期比14.1%減)となりました。
(2) 財政状態の状況当第3四半期連結会計期間末における資産の合計は、337,638百万円(前連結会計年度末342,750百万円)となり、5,111百万円減少しました。流動資産は206,880百万円となり168百万円増加し、固定資産は、130,758百万円となり5,280百万円減少しました。流動資産の増加は、受取手形、売掛金及び契約資産が1,102百万円増加したことが主な要因です。固定資産の減少は、機械装置及び運搬具が3,286百万円、投資有価証券が951百万円、それぞれ減少したことが主な要因です。当第3四半期連結会計期間末における負債の合計は、247,946百万円(前連結会計年度末254,549百万円)となり、6,602百万円減少しました。流動負債は、125,259百万円となり9,812百万円増加し、固定負債は122,687百万円となり16,414百万円減少しました。流動負債の増加は、支払手形及び買掛金が1,692百万円、短期借入金が8,971百万円、それぞれ増加したことが主な要因であり、固定負債の減少は、長期借入金が16,428百万円減少したことが主な要因です。当第3四半期連結会計期間末における純資産の合計は、89,692百万円(前連結会計年度末88,201百万円)となり、1,490百万円増加しました。これは、為替換算調整勘定が3,144百万円増加したことが主な要因です。
(3) キャッシュ・フローの状況当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,791百万円減少し69,475百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、14,004百万円(前年同期は3,766百万円)となりました。この主な要因は、減価償却費12,745百万円、税金等調整前四半期純利益3,871百万円です。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動に使用した資金は、7,030百万円(前年同期は4,896百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出6,941百万円によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動に使用した資金は、10,939百万円(前年同期は5,001百万円)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出7,960百万円によるものです。 (4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、10,403百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。