【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済社会活動の正常化が進む中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されるものの、物価の上昇、金融資本市場の変動等の影響による下振れリスクなど不透明な状況で推移しました。
このような環境の中、当社グループにおいては令和3年1月から推進している「中期経営計画2023」に基づいて、既存事業の収益力向上などに努めた結果、当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、516億92百万円(前連結会計年度末比13億69百万円増)となりました。流動資産は、商品及び製品が9億58百万円増加しましたが、現金及び預金が11億36百万円、受取手形及び売掛金が23億67百万円、原材料及び貯蔵品が2億25百万円それぞれ減少したことなどにより、232億1百万円(前連結会計年度末比28億38百万円減)となりました。固定資産は、有形固定資産が11億74百万円、投資有価証券が31億26百万円それぞれ増加したことなどにより、284億91百万円(前連結会計年度末比42億7百万円増)となりました。
負債の部は、未払金が4億17百万円、賞与引当金が2億58百万円、繰延税金負債が8億64百万円それぞれ増加しましたが、支払手形及び買掛金が18億54百万円、未払法人税等が6億17百万円それぞれ減少したことなどにより、171億98百万円(前連結会計年度末比10億68百万円減)となりました。
純資産の部は、利益剰余金が2億69百万円、その他有価証券評価差額金が21億70百万円それぞれ増加したことなどにより、344億94百万円(前連結会計年度末比24億37百万円増)となりました。
b.経営成績
当第3四半期連結累計期間の売上高は250億42百万円(前年同期比1.6%減)、営業利益は原料価格やエネルギーコストの上昇もあり6億19百万円(前年同期比67.8%減)、経常利益は8億58百万円(前年同期比60.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億2百万円(前年同期比57.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメント別の経営成績をマネジメント可能な範囲で測定し、より明確に把握するため、各報告セグメントに配分していなかった販売費及び一般管理費の一部を合理的な基準でセグメント別に配分することとしました。
以下の前年同期比較については、前年同四半期の数値を変更後の基準により組み替えた数値で比較しております。
(アグリ)
肥料の販売価格は原料価格の上昇により値上がりしたものの、販売数量が値下がりを見越した買い控えなどの需要の減退により大幅に減少し、売上高は67億93百万円と前年同期に比べ8.2%の減少となり、加えて製品在庫の影響などにより売上原価率が上昇し、営業損失は1億65百万円(前年同期は6億34百万円の営業利益)となりました。
(化学品)
水処理薬剤は、販売数量が超高塩基度ポリ塩化アルミニウムの好調な出荷により増加したことや、原料価格の上昇に伴う販売価格の是正に努めたことにより、売上高は79億89百万円と前年同期に比べ16.3%の大幅な増加となりました。
機能性材料は、スマートフォン向け高純度酸化タンタルや自動車関連セラミック繊維向け高塩基性塩化アルミニウムの販売数量が需要の大幅な減退により減少し、売上高は33億33百万円と前年同期に比べ23.1%の大幅な減少となりました。
その他化学品の売上高は1億49百万円と前年同期に比べ1.9%の増加となりました。
それらの結果、売上高は114億71百万円と前年同期に比べ1.1%の増加となりましたが、機能性材料の売上原価率の上昇などにより、営業利益は9億74百万円と前年同期に比べ29.1%の大幅な減少となりました。
(建材)
石こうボードの販売数量は前年同期並みに推移したものの、販売価格が上昇し、売上高は22億92百万円と前年同期に比べ9.1%の増加となりましたが、燃料価格の大幅な上昇によるエネルギーコストの増加などもあり、営業損失は3億33百万円(前年同期は2億11百万円の営業損失)となりました。
(石油)
燃料油の販売数量が需要の減退により減少し、売上高は14億43百万円と前年同期に比べ9.7%の減少となり、営業利益は8百万円と前年同期に比べ31.8%の減少となりました。
(不動産)
ショッピングセンターの賃料収入は前年同期並みに推移し、売上高は10億17百万円と前年同期に比べ1.6%の増加となりましたが、営業利益は5億26百万円と前年同期に比べ0.9%の減少となりました。
(運輸)
貨物輸送量は減少に転じたものの荷役量の増加により、売上高は20億24百万円と前年同期に比べ0.9%の増加となりましたが、営業利益は2億12百万円と前年同期に比べ7.6%の減少となりました。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3億68百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。