【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績当第1四半期累計期間の経営成績につきましては、以下のとおりです。
2022年12月期第1四半期累計期間(百万円)
2023年12月期第1四半期累計期間(百万円)
増減額(百万円)
増減率(%)
売上高
10,960
11,811
851
7.8
営業利益又は営業損失(△)
1,292
△437
△1,729
-
研究開発費控除前営業利益
1,468
1,619
151
10.3
経常利益又は経常損失(△)
1,246
△404
△1,650
-
四半期純利益又は四半期純損失(△)
882
△288
△1,170
-
(注)研究開発費は、中長期的な成長に向けた積極的な事業投資により大きく変動するため、中期経営計画の利益面における指標は、研究開発費を控除する前の営業利益を計数指標としております。
売上高は、薬価改定による減少があったものの、アレルゲン領域、皮膚疾患領域における販売数量の伸長等により、11,811百万円と前年同期に比べ851百万円(7.8%)増加しました。
各フランチャイズ領域における主要な製品・商品の販売状況につきましては、以下のとおりです。・腎・透析領域におきましては、「リオナ錠(高リン血症治療剤、鉄欠乏性貧血治療剤)」が1,543百万円と前年同期に比べ90百万円(6.2%)増加しましたが、「レミッチ(透析患者における経口そう痒症改善剤)」は後発品の影響に加えて薬価改定もあり650百万円と前年同期に比べ207百万円(24.1%)減少しました。・皮膚疾患領域におきましては、「コレクチム軟膏(外用JAK阻害剤)」が小児向け処方を含む販売数量の伸長により1,586百万円と前年同期に比べ276百万円(21.1%)増加しましたが、「アンテベート(外用副腎皮質ホルモン剤)」は薬価改定の影響により968百万円と前年同期に比べ43百万円(4.3%)減少しました。・アレルゲン領域におきましては、アレルゲン免疫療法のさらなる普及により「シダキュア スギ花粉舌下錠(アレルゲン免疫療法薬)」は2,428百万円と前年同期に比べ307百万円(14.5%)増加し、「ミティキュア ダニ舌下錠(アレルゲン免疫療法薬)」は2,204百万円と前年同期に比べ294百万円(15.4%)増加しました。
費用面におきましては、売上原価は販売数量が伸長したほか、仕入単価の上昇及び為替影響等により6,288百万円と前年同期に比べ615百万円(10.8%)増加し、販売費及び一般管理費は主にライセンス契約一時金の支払により研究開発費が大幅に増加したことから5,960百万円と前年同期に比べ1,965百万円(49.2%)増加しました。
以上の結果、営業損失は437百万円(前年同期は営業利益1,292百万円)、経常損失は404百万円(前年同期は経常利益1,246百万円)、四半期純損失は288百万円(前年同期は四半期純利益882百万円)となりました。なお、研究開発費控除前営業利益は1,619百万円と前年同期に比べ151百万円(10.3%)増加しました。
(2) 財政状態当第1四半期会計期間末の総資産は、129,577百万円と前事業年度末に比べ4,111百万円(3.1%)減少しました。これは、商品及び製品が1,291百万円、投資有価証券が865百万円、現金及び預金が802百万円増加しましたが、流動資産のその他に含まれるキャッシュ・マネージメント・システム預託金が5,624百万円、有価証券が1,503百万円減少したこと等によるものです。 負債につきましては、12,510百万円と前事業年度末に比べ1,954百万円(13.5%)減少しました。これは、買掛金が883百万円、賞与引当金が351百万円増加しましたが、流動負債のその他に含まれる未払金が1,712百万円、未払法人税等が1,058百万円減少したこと等によるものです。純資産につきましては、117,067百万円と前事業年度末に比べ2,157百万円(1.8%)減少しました。これは、剰余金の配当が2,135百万円、四半期純損失が288百万円となったこと等によるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は2,057百万円です。
研究(共同)開発・導入活動の主な進捗及び成果につきましては、以下のとおりです。(皮膚疾患領域)尋常性ざ瘡治療薬「NAC-GED-0507」・2023年1月、当社は、Nogra Pharma Limited(以下、「Nogra社」)と、Nogra社が開発を進めてきた「NAC-GED-0507」について、尋常性ざ瘡を対象とした日本国内における独占的開発・商業化権に関するライセンス契約を締結しました。本契約の締結により、日本国内における「NAC-GED-0507」の開発及び上市後の販売・プロモーション活動については当社が独占的に行うこととなります。
外用JAK阻害剤「コレクチム軟膏」(一般名:デルゴシチニブ、開発番号:JTE-052)・2023年1月、日本たばこ産業株式会社と日本国内における共同開発及び販売に関する契約を締結した「コレクチム軟膏」につきまして、乳幼児アトピー性皮膚炎患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験の結果を反映し、添付文書を改訂しております。