【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、本項目における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年3月28日)現在において、当社が判断したものです。
(1) 経営成績当事業年度の医薬品業界を取り巻く事業環境は、研究開発の高度化・難化による投資リスクが増大する中で、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源・原材料価格の高騰、急激な円安進行に伴う物価上昇に加え、薬価制度の抜本改革(毎年薬価改定等)、情報提供活動の変化等の急速な変化により大変厳しいものとなりました。また、引き続き新型コロナウイルス感染症による患者様の医療機関への受診抑制傾向、医薬情報担当者(MR)の医療機関への訪問自粛等、事業活動に一定の影響を受けました。このような状況の下、当社では、新企業理念、中長期事業ビジョン「VISION2030」及び「中期経営計画2022-2024」※を策定し、中長期事業ビジョンの実現に向けて、成長戦略の各施策とステークホルダーからの信頼維持策に取り組んでまいりました。※「中期経営計画2022-2024」2022年度の進捗状況につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
当事業年度の経営成績につきましては、以下のとおりです。
前事業年度(自 2021年1月1日至 2021年12月31日)
当事業年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)
増減額
増減率
売上高(百万円)
46,987
48,896
-
-
営業利益(百万円)
4,656
5,540
884
19.0%
経常利益(百万円)
4,847
5,537
689
14.2%
当期純利益(百万円)
3,374
3,944
569
16.9%
(注)当事業年度の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、当該会計基準等を適用した後の数値となっているため、売上高の増減額、増減率は記載しておりません。
当社は、当事業年度の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。このため、比較対象となる前事業年度の収益認識基準が異なることから、当事業年度の経営成績については、売上高、費用面に関しては前事業年度と比較しての増減額及び増減率(%)は記載しておりません。なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用による営業利益、経常利益及び当期純利益への影響はありません。詳細は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)1.収益認識に関する会計基準等の適用」に記載しております。
(売上高)売上高は、「収益認識に関する会計基準」等の適用及び薬価改定による減少があったものの、アレルゲン領域、皮膚疾患領域における販売数量の伸長等により48,896百万円(前事業年度は46,987百万円)となりました。各フランチャイズ領域における主要な製品・商品の販売状況につきましては、以下のとおりです。・腎・透析領域におきましては、「リオナ錠(高リン血症治療剤、鉄欠乏性貧血治療剤)」が6,939百万円(前事業年度は6,863百万円)となり、「レミッチ(透析患者における経口そう痒症改善剤)」は後発品の影響に加えて薬価改定もあり3,536百万円(前事業年度は5,058百万円)となりました。・皮膚疾患領域におきましては、「コレクチム軟膏(外用JAK阻害剤)」が小児向け処方を含む販売数量の伸長により5,469百万円(前事業年度は4,025百万円)となりました。なお、「アンテベート(外用副腎皮質ホルモン剤)」は薬価改定の影響により3,995百万円(前事業年度は4,825百万円)となりました。・アレルゲン領域におきましては、アレルゲン免疫療法のさらなる普及により「シダキュア スギ花粉舌下錠(アレルゲン免疫療法薬)」は9,608百万円(前事業年度は8,325百万円)となり、「ミティキュア ダニ舌下錠(アレルゲン免疫療法薬)」は8,694百万円(前事業年度は7,386百万円)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費) 費用面におきましては、売上原価は販売数量が伸長したほか、継続的な円安進行による製造原価の増加等により25,516百万円(前事業年度は22,649百万円)となり、販売費及び一般管理費は研究開発費が増加しましたが、「収益認識に関する会計基準」等の適用による減少により、17,839百万円(前事業年度は19,682百万円)となりました。
(営業利益、経常利益、当期純利益)以上の結果、営業利益は5,540百万円と前事業年度に比べ884百万円(19.0%)、経常利益は継続的な円安進行による仕入債務等に係る為替差損の増加、製造委託契約の解約違約金を営業外費用に計上したこと等により5,537百万円と前事業年度に比べ689百万円(14.2%)、当期純利益は政策保有株式の縮減に伴う投資有価証券売却益を特別利益に計上したこと等により3,944百万円と前事業年度に比べ569百万円(16.9%)それぞれ増加しました。
前事業年度に引き続き新型コロナウイルス感染症による患者様の医療機関への受診抑制傾向、医薬情報担当者(MR)の医療機関への訪問自粛等、事業活動に一定の影響が生じておりますが、ITを活用した適正使用情報提供活動の拡充等により対応しております。なお、当事業年度の業績への影響は軽微です。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績生産実績は次のとおりです。
セグメントの名称
金額(百万円)
前期比(%)
医薬品事業
27,646
109.5
合計
27,646
109.5
(注) 金額は正味販売価格換算によっております。
② 商品の仕入実績商品の仕入実績は次のとおりです。
セグメントの名称
金額(百万円)
前期比(%)
医薬品事業
12,204
101.8
合計
12,204
101.8
(注) 金額は実際仕入価格によっております。
③ 受注実績該当事項はありません。
④ 販売実績販売実績は次のとおりです。
セグメントの名称
金額(百万円)
前期比(%)
医薬品事業
48,896
-
合計
48,896
-
(注) 1.医薬品事業の販売実績には不動産賃貸収入200百万円が含まれております。2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る販売実績については、当該会計基準等を適用した後の数値となっているため、前期比(%)は記載しておりません。3.主な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先
前事業年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
当事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
金額(百万円)
割合(%)
金額(百万円)
割合(%)
アルフレッサ㈱
10,678
22.7
11,088
22.7
㈱メディセオ
10,467
22.3
10,884
22.3
㈱スズケン
10,101
21.5
10,238
20.9
東邦薬品㈱
5,257
11.2
5,787
11.8
(3) 財政状態当事業年度末の総資産は、133,689百万円と前事業年度末に比べ2,878百万円(2.2%)増加しました。流動資産につきましては、現金及び預金が5,190百万円、売掛金が854百万円、商品及び製品が623百万円増加しましたが、キャッシュ・マネージメント・システム預託金が12,145百万円減少したこと等により91,603百万円と前事業年度末に比べ5,689百万円(5.8%)減少しました。固定資産につきましては、投資有価証券が7,973百万円、長期前払費用が396百万円、リース資産が213百万円増加したこと等により42,086百万円と前事業年度末に比べ8,567百万円(25.6%)増加しました。負債につきましては、14,464百万円と前事業年度末に比べ668百万円(4.8%)増加しました。これは、未払法人税等が416百万円、退職給付引当金が129百万円減少しましたが、買掛金が791百万円、未払金が472百万円増加したこと等によるものです。純資産につきましては、119,224百万円と前事業年度末に比べ2,209百万円(1.9%)増加しました。これは、剰余金の配当が1,348百万円、当期純利益が3,944百万円となったこと等によるものです。
(4) キャッシュ・フロー当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、45,420百万円と前事業年度末に比べ12,954百万円(22.2%)減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益が5,722百万円、減価償却費が454百万円、売上債権の増加額が854百万円、未払金の減少額が523百万円、長期前払費用の増加額が361百万円、法人税等の支払額が2,006百万円となったこと等により2,420百万円の収入となりました。(前事業年度は156百万円の支出)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入が12,100百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入が5,564百万円となりましたが、投資有価証券の取得による支出が19,136百万円、有価証券の取得による支出が12,309百万円となったこと等により13,676百万円の支出となりました。(前事業年度は1,498百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払額が1,348百万円となったことにより1,698百万円の支出となりました。(前事業年度は1,546百万円の支出)
(5) 資本の財源及び資金の流動性当社の主な資金需要につきましては、製品製造に使用される原材料の調達、商品の仕入れ、営業活動で使用される財・サービス等の運転資金のほか、設備投資、持続的成長の実現に向けた新規導入品の獲得、JTとの共同開発等の戦略的投資、配当金の支払いであり、これらの必要資金は自己資金で賄っております。また、資金の流動性につきましては、運転資金、一定の戦略的投資に備えられる現預金等の流動性資産を確保しております。なお、有価証券報告書提出日(2023年3月28日)現在における重要な資本的支出の予定はありません。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因を考慮して見積りを行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。詳細については、「第5 経理の状況 1財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)、(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
