【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、5月に新型コロナウイルス感染症が感染症法第5類へ移行され、外国人旅行者も新型コロナ感染拡大前の水準に戻りつつあり、経済活動の正常化に向けた動きが見られました。一方、海外に目を向けると、ウクライナ情勢の長期化による世界的な資源・エネルギー価格の高騰、中国経済の下振れ懸念など、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
このような事業環境のなかで、当社グループは経営基盤の更なる強化に取組むとともに、収益拡大への貢献が期待できる品目への選択と集中を推進してまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は161億7千9百万円(前年同四半期比13.4%減)となりました。利益面は営業利益19億6千万円(同28.1%減)、経常利益21億2千2百万円(同26.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益14億9千9百万円(同23.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
① 機能性製品
当セグメントにおきましては、売上高は125億8千9百万円(前年同四半期比13.7%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は16億9千3百万円(同25.1%減)となりました。
(参考)
2023年3月期
2024年3月期
対前年差額
前年度比
(単位:百万円)
第2四半期
第2四半期
増減率
ビューティケア
3,828
4,031
202
5.3%
ヘルスケア
2,705
2,326
△ 378
△ 14.0%
ファインケミカル
3,908
2,499
△ 1,408
△ 36.1%
トレーディング
4,141
3,732
△ 409
△ 9.9%
売上高 合計
14,583
12,589
△ 1,994
△ 13.7%
ビューティケア
1,095
1,174
79
7.2%
ヘルスケア
366
△ 0
△ 366
△ 100.0%
ファインケミカル
657
353
△ 304
△ 46.3%
トレーディング
142
165
23
16.2%
営業利益 合計
2,261
1,693
△ 568
△ 25.1%
(ビューティケア)
海外景気の減速を背景に、海外向けの化粧品用ウールグリース誘導体の販売は減少しましたが、海外向け化粧品用機能性油剤はサステナブルな顧客ニーズに対応した拡販活動により販売が増加致しました。また、国内向け化粧品用リン脂質素材についても拡販が順調に進捗し販売が増加致しました。
(ヘルスケア)
医薬品用リン脂質の新プラントにおける商業生産開始に向けたテスト生産を計画通り実施した影響と上期に出荷を予定していた品目の下期出荷時期ずれもあり、医薬品用リン脂質の販売が減少致しました。また、新プラント立ち上げに伴い減価償却費が増加致しました。
(ファインケミカル)
海外景気の減速を背景に、脂肪酸アマイド、酸クロライド、工業用ウールグリース誘導体の販売が減少致しました。
② 環境衛生製品
当セグメントにおきましては、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけ変更以降、感染症対策製品への需要が落ち着いたことに加えて、市場における在庫調整の影響を受けて手指消毒剤の販売が減少致しました。この結果、売上高は34億6千2百万円(前年同四半期比12.0%減)、セグメント利益(営業利益)は2億1千3百万円(同44.3%減)となりました。
③ その他
その他の事業の売上高は1億2千8百万円(前年同四半期比18.7%減)、セグメント利益(営業利益)は5千4百万円(同34.9%減)となりました。
当第2四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度(以下「前期」という。)比10億7千万円増加し、577億4千3百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加などにより流動資産が8億7千1百万円増加し、投資有価証券の増加などにより固定資産が1億9千9百万円増加したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間の負債は、前期比3億3千4百万円減少し、102億3千6百万円となりました。これは主として、未払法人税等の増加などにより流動負債が1億1千6百万円増加した一方、繰延税金負債の減少などにより固定負債が4億5千1百万円減少したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間の純資産は、前期比14億5百万円増加し、475億6百万円となりました。これは主として、配当金の支払い6億6千1百万円により減少した一方、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上14億9千9百万円による増加などにより株主資本が9億2千7百万円増加し、その他有価証券評価差額金の増加などによりその他の包括利益累計額が4億1千万円増加したことなどによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ11億1千3百万円増加し、88億7千9百万円となりました。なお、当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ19億4千4百万円収入が増加し、22億3百万円の収入となりました。その主な内訳は、税金等調整前四半期純利益21億2千6百万円、減価償却費6億5百万円及び法人税等の支払額6億3千9百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ4千万円支出が増加し、4億4千8百万円の支出となりました。その主な内訳は、有形固定資産の取得による資金の減少5億3千万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ2千6百万円支出が減少し、6億9千9百万円の支出となりました。その主な内訳は、配当金の支払額6億6千1百万円であります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は4億4千万円であります。