【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症第7波の一時的な拡大はありましたがワクチン接種の進展により経済活動は正常化に向かっており、又、急激な円安や資源高を受けた原材料コスト増加があったものの企業収益は全般的に増益基調にあり、緩やかな回復が続いております。しかしながら、先行きは、更なる円安による物価高、米国や中国経済の下振れ懸念、ウクライナ情勢の深刻化、新型コロナウイルス感染症再拡大時の影響など、依然として不透明な状況が続いております。
このような事業環境のなかで、当社グループは経営基盤の更なる強化に取り組むとともに、収益拡大に貢献する製品開発とその拡販に努めてまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は186億7千7百万円(前年同四半期比15.2%増)となりました。利益面は営業利益27億2千7百万円(同14.2%増)、経常利益29億5百万円(同15.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益19億5千6百万円(同15.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 工業用製品
当セグメントにおきましては、国内外の緩やかな景気回復を背景に、各事業分野においては、香粧品事業は、化粧品用原料の顧客製品への新規採用と国内外化粧品市場の緩やかな回復による販売増加、また、円安による輸出価格上昇や輸入原材料価格高騰に対応した販売価格転嫁もあり、化粧品用原料、ラノリン・コレステロールの売上高が増加しました。精密化学品事業は、脂肪酸アマイドが原材料価格高騰に対応した販売価格転嫁等により売上高が増加しました。この結果、売上高は139億4千4百万円(前年同四半期比21.8%増)となりました。化粧品用原料の数量増と品種構成良化、又、円安によるプラス効果もあり、セグメント利益(営業利益)は21億3千9百万円(同19.3%増)となりました。
② 家庭用製品
当セグメントにおきましては、新型コロナウイルス感染症第7波の一時的な拡大はありましたがワクチン接種の進展により感染状況が落ち着き、感染症対策製品への法人需要が低下した状況で推移したことで環境衛生分野の販売が減少致しました。この結果、売上高は40億4千3百万円(前年同四半期比5.1%減)、セグメント利益(営業利益)は3億6千7百万円(同17.0%減)となりました。
③ その他
その他の事業の売上高は6億8千9百万円(前年同四半期比34.9%増)、セグメント利益(営業利益)は2億2千万円(同46.1%増)となりました。
当第2四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度(以下「前期」という。)比30億9百万円増加し、578億1千6百万円となりました。これは主として、原材料及び貯蔵品の増加などにより流動資産が17億9百万円増加し、建物及び構築物の増加などにより固定資産が12億9千9百万円増加したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間の負債は、前期比17億4千2百万円増加し、119億8千9百万円となりました。これは主として、設備関係未払金の増加などにより流動負債が18億6千6百万円増加した一方、環境対策引当金の減少などにより固定負債が1億2千3百万円減少したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間の純資産は、前期比12億6千6百万円増加し、458億2千7百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上19億5千6百万円及び配当金の支払い6億8千4百万円などにより株主資本が13億1百万円増加した一方、その他有価証券評価差額金の減少などによりその他の包括利益累計額が8千7百万円減少したことなどによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ8億2千7百万円減少し、105億8千2百万円となりました。なお、当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ5億4千5百万円収入が減少し、2億5千8百万円の収入となりました。その主な内訳は、税金等調整前四半期純利益28億8千2百万円の計上による資金の増加、及び棚卸資産の増加額13億9百万円と法人税等の支払額10億6千3百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ2億4千6百万円支出が減少し、4億8百万円の支出となりました。その主な内訳は、有形固定資産の取得による資金の減少4億5千2百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ2億4千6百万円支出が増加し、7億2千5百万円の支出となりました。その主な内訳は、配当金の支払額6億8千4百万円であります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は4億3千5百万円であります。