【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当第3四半期累計期間(2022年4月1日から2022年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染防止と経済活動の両立を目指し、行動制限がなかったことから経済活動及び社会活動の正常化が徐々に進みました。しかしながら、ウクライナ情勢を背景としたエネルギー価格や原材料価格の高騰、欧米の金融引き締め政策に伴う急速な円安進行等により、依然として先行きが不透明な状況が継続いたしました。
外食業界におきましては、まん延防止等重点措置が解除となった2022年3月以降、客足は回復傾向となりましたが、新型コロナウイルスの新規感染者数は増減を繰り返し、感染への警戒からコロナ前の水準に売上高が戻っていない飲食店は多い状況です。
このような環境のもと、当社は業務用食材通販のパイオニアとしてお客様の日々の厨房を支えると共に、厳しい環境に立たされている飲食店の皆様のお力になれるよう、食材管理に寄与する小パック商品や、調理の手間を削減する手間なし商品の拡充、仕入応援キャンペーンの実施など、お客様を支える活動を継続してまいりました。
これらの取り組みの結果、10月にはご購入頂いたお客様の店舗数が過去最高となり、11月・12月も過去最高を更新するなど、当社事業のベースとなる顧客基盤の維持・拡大に成功し、売上高の前年同月比増減率は下表のとおりとなりました。2021年度の上半期は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令されていましたが、今年度に入ってからは規制が発令されておらず、感染拡大局面において人流は減少するものの飲食店は営業を継続していたこと等から、売上高は前年を大きく上回る結果となりました。
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
売上高前年同月比
増減率
+43.0%
+103.7%
+70.4%
+46.4%
+96.0%
+90.3%
+36.8%
+21.4%
+14.7%
以上の結果、当社の当第3四半期累計期間における経営成績は、売上高3,423百万円(前年同期比49.5%増)、営業利益156百万円(前年同期営業損失△35百万円)、経常利益158百万円(前年同期経常損失△33百万円)、四半期純利益103百万円(前年同期四半期純損失△21百万円)となりました。
なお、当社は業務用食材通信事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。
② 財政状態の分析
(流動資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は1,518百万円と前事業年度末に比べ444百万円増加いたしました。これは主に、12月の売上高が3月比で大きく増加したことにより売掛金が260百万円増加したこと、年末年始の休暇に備えて在庫を積み増したことに伴い商品及び製品が96百万円増加したこと、12月末が銀行休業日であったため、月末入金の一部が翌月初入金となったことに伴い未収入金が86百万円増加したことなどによるものです。
(固定資産)
当第3四半期会計期間末における固定資産は214百万円と前事業年度末に比べ13百万円減少いたしました。これは無形固定資産が減価償却などにより12百万円減少したこと、有形固定資産が減価償却などにより1百万円減少したことなどによるものです。
この結果、総資産は1,733百万円となり、前事業年度末に比べ430百万円増加いたしました。
(流動負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は742百万円と前事業年度末に比べ323百万円増加いたしました。これは主に、12月の売上高が3月比で大きく増加したことに伴い、この期間における仕入も増加し、買掛金が234百万円増加したこと、及び未払法人税等が54百万円増加したことなどによるものです。
(固定負債)
当第3四半期会計期間末における固定負債は19百万円と前事業年度末に比べ2百万円増加いたしました。
この結果、負債合計は761百万円となり、前事業年度末に比べ326百万円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産合計は972百万円と前事業年度末に比べ104百万円増加いたしました。これは主に、四半期純利益の計上により利益剰余金が103百万円増加したことなどによるものです。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)従業員数
当第3四半期累計期間において、従業員数に著しい変動はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
2022年3月のまん延防止等重点措置解除を受け、飲食店の客足は回復傾向となりました。昨年度の厳しい環境下において、お客様のニーズに可能な限り対応して継続的に支持いただける基盤作りに取組んできたこと等から、当第3四半期累計期間における売上高は前年同期比49.5%増となりました。
(7)主要な設備
当第3四半期累計期間において、主要な設備について重要な変更はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
2020年度以降、新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の発出に伴う飲食店への休業・時短要請、酒類の提供自粛要請などにより、飲食店は大きな影響を受けており、飲食店を顧客とする当社の業績にも重大な影響を及ぼしております。2022年度に入り、経済活動及び社会活動の正常化が徐々に進んでおりますが、今後、想定以上に新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、経済環境の更なる悪化を招く場合や、コロナ後の事業環境が大きく変化する場合には、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性がございます。
(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の現金及び預金は当第3四半期会計期間末においても503百万円と、事業規模に比べて厚めの資金を確保できており、仮に新型コロナウイルスの感染拡大状況が長期化したとしても事業運営上問題ない水準を確保できる見通しであります。