【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年3月31日)における当社グループをとり巻く環境は、国内では景気の緩やかな回復基調が継続し、中国では経済活動の再開により景気の回復傾向が見られるものの、世界的な物価高や各国における金融引き締めによる内需の下振れ、ウクライナ情勢の長期化など、世界経済の成長下振れリスクは依然として高く、先行きが不透明な状況が継続しております。
このような状況のもと、当社グループは、積極的な国内外の販売活動を実施するとともに、生産性の向上に努めました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比3千3百万円(0.7%)減の51億3千8百万円、損益面では、営業利益は同4億1百万円(70.3%)増の9億7千3百万円となりました。また、経常利益は同3億7千1百万円(65.7%)増の9億3千6百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同2億6千7百万円(65.5%)増の6億7千5百万円となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
[ヨウ素及び天然ガス事業]
ヨウ素及び天然ガス事業では、販売先における製品在庫調整等の影響を受け、ヨウ素製品の販売数量は前年同期を下回りましたが、ヨウ素の国際市況が引き続き堅調に推移したこと、加えて為替相場が円安になったことにより販売価格が上昇し、売上高は前年同期を上回りました。営業利益につきましては、原燃材料価格の上昇等による減益要因がありましたが、上記売上高の増加要因等により、前年同期を上回りました。
この結果、売上高は前年同期比4億6千7百万円(12.3%)増の42億5千8百万円、営業利益は同3億6千9百万円(71.7%)増の8億8千5百万円となりました。
[金属化合物事業]
金属化合物事業では、主要製品である塩化ニッケルについて、金属相場の上昇により販売価格は前年同期を上回ったものの、販売先における製品在庫調整の影響を受けて販売数量が減少したことにより、売上高は前年同期を下回りました。営業利益につきましては、原燃材料価格の上昇や販売数量の減少等による減益要因がありましたが、上記売上高の販売価格要因により、前年同期を上回りました。
この結果、売上高は前年同期比5億円(36.3%)減の8億7千9百万円、営業利益は同3千1百万円(57.0%)増の8千7百万円となりました。
(2)財政状態の状況
(総資産)
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して4億9千9百万円減少の356億4千6百万円となりました。これは主に、売掛金が減少したこと等によるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末と比較して6億2千万円減少の63億5百万円となりました。これは主に、買掛金及び未払法人税等が減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末と比較して1億2千万円増加の293億4千1百万円となりました。これは主に、配当金の支払があったものの、四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は、6千9百万円であります。
また、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。