【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に移行し、また全国旅行支援などによる人流回復の後押しによって、経済活動が徐々に活発になっております。一方で、為替変動やウクライナ情勢の長期化に起因する原材料価格やエネルギーコストの高騰、それに伴う物価上昇による消費者マインドの変化等、不透明な状況が続いております。
外食産業におきましては、行動制限が収束したことにより、来店客数も回復に向かっておりますが、水道光熱費や運送費用、仕入価格の高騰に加え、人手不足に伴う人件費や求人費用の上昇により、厳しい経営環境が続いております。
このような状況において、当社グループは、当社グループの目指す姿である「『食』と『おもてなしの心』で人やまちを笑顔に、元気に。」に沿って、「食の安全・安心」、QSC(品質・サービス・清潔)を徹底するとともに、消費者の変化したライフスタイルに対応し、かつ、上昇を続ける各種コストを低減すべく、新しい商品の開発ならびに既存事業のさらなる効率化を進めております。
店舗数は、国内では新規出店が1店舗、閉店が1店舗、海外では新規出店が3店舗、閉店が2店舗あり、合計289店舗(前連結会計年度末比1店舗増)となっております。その内訳は、国内店舗では、らーめん店舗115店舗、和食店舗9店舗、その他外食4店舗、無人直売所4店舗(合計132店舗)、海外店舗は157店舗であります。
原材料価格や労働コストの上昇に加え、エネルギー価格の高止まりの影響を受けたものの、人流の回復や商品価格の見直しによる売上回復の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は1,704百万円(前年同期比10.2%増)、営業収益(売上高と営業収入の合計)は1,894百万円(同10.8%増)となりました。また、営業利益は112百万円(同195.3%増)、経常利益は193百万円(同155.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は169百万円(同198.1%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
①外食事業
8番らーめんフランチャイズチェーンの国内展開を主とするらーめん部門では、若年層に向けて「野菜麻辣らーめん」や「麻辣唐麺」など4種類の期間限定商品を販売したほか、金沢市で開催されたロック・フェスティバルの飲食ブースに出店し、新規顧客の獲得に努めました。また、お客様の利便性向上のため、店舗併設で冷凍自動販売機の設置拡大を進めております。
和食料理店を展開する和食部門では、観光客等の人流回復によって駅周辺の店舗を中心に売上高が回復してきております。
以上の結果、外食事業の当第1四半期連結累計期間の営業収益は1,470百万円(前年同期比8.0%増)、セグメント利益は228百万円(同49.7%増)となりました。
②外販事業
外販事業では、「8番らーめん」ブランドを活用し、より付加価値のある商品の開発と提案を行っております。地元スーパーマーケット、国内各地の生活協同組合、量販店への卸販売、ネット通販のほか、冷凍餃子の無人直売所の展開を進めております。
以上の結果、外販事業の当第1四半期連結累計期間の売上高は159百万円(前年同期比6.4%増)、セグメント損失は14百万円(前年同期セグメント損失0.9百万円)となりました。
③海外事業
8番らーめんフランチャイズチェーンの海外展開は、タイでは152店舗、香港では3店舗、ベトナムでは2店舗の運営を行っております。タイでは、さらなる店舗拡大に対応できるよう、第2セントラルキッチンの稼働準備を進めております。ベトナムでは4月に2号店を開店し、さらに年内に3号店を出店する計画を進めており、8番らーめんブランドの浸透に力を注いでおります。
タイでの液体調味料の製造・販売については、売上が堅調に推移しております。
以上の結果、海外事業の当第1四半期連結累計期間の営業収益は263百万円(前年同期比32.6%増)、セグメント利益は85百万円(同25.0%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べ227百万円増加して4,919百万円(前連結会計年度末比4.9%増)となりました。これは主に、その他の流動資産が132百万円、現金及び預金が56百万円、売掛金が45百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ67百万円増加して1,536百万円(前連結会計年度末比4.6%増)となりました。これは主に、賞与引当金が41百万円、その他の流動負債が35百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ160百万円増加して3,382百万円(前連結会計年度末比5.0%増)となりました。これは主に、利益剰余金が140百万円増加したことによるものであります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。